譜読みの最初の目標は「平ら」にすること
レッスンで曲を通してもらうと、順調にスタートしたのに後半(終盤)に進むにつれて演奏がぎこちなくなっていく、そんなことが結構あります。
これ、僕も中高生の時に経験があるのでとってもよくわかるのですが、要するにいつも曲練習をする際、冒頭から吹き始めるからです。だから後半になるほど演奏経験が少なく、だから完成度も低い。終盤に到達した頃にはバテているので音楽的な面を意識して演奏できていないから、という理由も考えられます。最初はやたら流暢なのに。
この状態が当然良いわけありません。
ではどうるすか。簡単です。最後から戻して練習するのです。
譜読みの最初の目標は「平ら」にすること
「平ら」というのは、陥没したところがないようにすること、要するに完成度にムラがないようにすることです。
曲の中には人それぞれ難しいとか苦手と感じる部分が度々出てきます。その部分を先に克服するのが大切なのですが、中学生の頃の僕はそれが面倒で、吹けるところを楽しく吹いて満足していました。難しい部分を取り組まなければいけないとわかっているんだけれど、できない部分をできるようにする練習方法を知りませんでした。なので、何度も何度もできないところを吹き続けるだけでストレスばかりが溜まってしまう。だからその部分は練習したくない!という悪循環。
本来はなぜ苦手なのか、何がそうさせているのかを分析し、理論的な側面からも解決策を考えて効率良く練習することが大切で、そうすることにより、どの部分もまんべんなく安定した演奏を目指すのが最初の譜読みの目標です。
ブロックごとの練習をするメリット
冒頭から練習すると作品の展開が理解しやすくなりますが、合奏練習では必ずしも冒頭から順番に行うとは限りません。いきなり中間部からスタートしたり、エンディングを練習することだってあるはずです。
経験則ですが合奏練習でいきなりゆっくりの中間部からスタートした時、テンポや強弱が定まらないモヤっとしたスタートになることがよくあります。これがまさに冒頭からの流れでしか中間部の構造を理解できていない人が複数いることが理由です。脳内で鮮明に再現ができていないので、自信を持てないのです。
そうした対策としても、個人練習の段階で中間部だけをピックアップして練習することは作品それぞれの部分を深く正確に理解できることにつながります。
理想は、自分のパート譜のどこを見ても(長休符の部分も)、その場面でどの楽器がどんなことをしているか歌えるくらいになっておくことです。そういったものも含めて「譜読み」ができると良いと思います。
曲練習も確実に演奏できる部分を何度も吹くほうが楽しいに決まってますが、少しのストレスは覚悟して、ぜひ作品をまず「平ら」に仕上げる取り組みをしてください。
その際、どうしても上手に演奏できない箇所があったり、難しい部分がなぜ難しいのか、どのような練習をすれば効率よく解決するのかを的確に理解したい方はぜひ単発参加型「トランペット ツキイチレッスン」にお越しください。譜読みのお手伝いや、苦手箇所の克服方法について理論的な解説から実践までをしっかりお伝えします。
1回ずつのお申し込みなので気軽にご参加ください!会場は池袋です。
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荻原明(おぎわらあきら)