徒然なるままにインド③〜ケララの日常・南インド編〜
リスペクト
だらだらとふざけた記事が続いたが、実はめっちゃ真面目な旅だった。
有名なアーユルヴェーダの医師に診察してもらい、体にあったトリートメントを受け、早朝からマインドフルネスヨガをしたり、本場の南インド占星術の先生と話したりとコアな内容だ。
バックパッカーのイメージが強いインドだが、実はそんな女子がガッつき、健康志向の意識高い系経営者がよだれを垂らす、超自然療法を受けれる魅惑の国。
日本にいても、インドに降り立ったとしても体験できないコアなインドに触れさせてもらえてオーナーには本当に感謝しています。
Instagramにもっと上手い写真あり😆
オンラインで料理教室、アーユルヴェーダ勉強会、ジョーティッシュなどなど・・・全国で学べるぜ!
オーナーの素晴らしい健康促進とインド愛が詰まってるよ!
壇蜜ではない
ママのお庭のジャックフルーツ。
しっかりとした食べ応えと、シャキシャキの歯触りで欧米のベジタリアンの間で人気に火が付き、かなりポピュラーなフルーツになった。
私は名前だけ聞いたことはあるが、実際に食べたことはない。
ガーデン散策の後にママが熟したジャックフルーツを剥いて出してくれたので、お一つパクリ。
うまい・・・
渋みは一才感じない。
噛むごとに舌の上でしっかりとした南国の花の様な甘い香りが広がってゆく。
なんだこのフルーティーかつ、爽やかで後味も残さないのに後ろ髪を引く甘さは?まるで噛めば噛むほど味がでるスルメのようだ。
一口食べるたび、美味しんぼみたいな脳内になる。
本当に美味しいものを食べた時、人は微笑んだり、歓喜の声を上げるが、これはただ静かに手が止まらなくなる美味さだ。
インド通の旅の友達も「生のものは初めて食べた」と同じように神妙に食を進めている。
「日本名だと・・・何だっけ?何とかみつって言うの」
「和名あるんや?みつ?」
「なんか仏教っぽい響きの」
「壇蜜?」
「いや、エロくはない」
調べてみると「波羅蜜(ぱらみつ)だった。
中国語ではサンスクリット語のparamitaの漢字表記。
般若信教の一説にもあったなぁ。
完熟するとドリアンのように刺激臭が出るそうだが、その手前くらいのものは本当にうまい。
もっと若い状態で食べるとシャリシャリで筋が気になり、食べれなくもないが甘味が足りない。
カレーに入れて料理して食べるらしい。
セーブポイント?
リゾートの近くの商店にバナナにつられて立ち寄った。
私はドンキーコングくらいバナナに目がない。
だがまだ両替をしていなかったので、カードが使える大きなスーパー以外での買い物が出来ないのだ。
仕方ない、リゾートでバナナねだるか。
そろそろスタッフに「Japanese妖怪バナナスキー」とかあだ名つけられてたらどうしよう。
駄賃を持っていない子供みたいにシュン、と足元に視線を落とした時あるものが目に入った。
なんやこれ?レリーフ?
真夜中、月の光が天辺のなんか分からんマークを照らす時、地下洞窟への入り口が開く。
石碑をググッとずらすと下に階段があって、降りていくと・・・
にしては堂々とあるよな?動かした形跡もないし。
文字盤との隙間に手を入れたら嘘つきは手が抜けなくなる?
宗教的な意味合いもあるのかな?
とりあえず写真を撮ってリゾートでみんなと合流。
しばらく考えてみたが見当もつかないというか、映画の見過ぎで見当が明後日の方向にいってしまう。
旅の友のインド人のお兄さんに写真を見せると「あぁ!」と言ってにこり。
「これはモニュメントですよ、ここに誰がいたって伝えてる」
「記念碑ってこと?」
「そんな感じ。大きい字は名前、下はこの人がここで何をしたって書いてる。
上のマークはヒンドゥーのオーブだからヒンドゥー教の人。キリストの人は十字架がついてて、街中にいっぱいあるよ。探してごらん!」
なんだ、秘密の入り口じゃなくてただの自己主張か。
街中にそんなポンポン記念碑あるもんかね?
翌日見渡すと松尾芭蕉の芭蕉碑くらいあちこちにあった。
絵に描いたようなインドのじいちゃん
リゾート周辺でちょこちょこ見かけるじいちゃんがいた。
そのじいちゃんが、本当におじいちゃんなのだ。
髭と髪が長く顔を覆い、背がスラリと高く民族衣装の白いクルタを着ていて、とても姿勢がよく目力もある。
きっとヨガのすごい使い手で、主人公の師匠。
アクション映画の後半で弟子と共闘、その時に秘伝の技を弟子に伝承し、殉職しそうな強いじいちゃん臭がプンプン!
日陰で一緒に涼んでいたオーナーに聞いてみる。
「あのじいちゃん、めっちゃ強そうやないですか?ヨガの達人みたいな」
「え?あ、あぁでも意外とああゆう人が掃除の人だったりするんでどうでしょうね」
マジか。がっかりだぜ、じいちゃん!!
確かにインド人みんなシュッとしてるし目力すごい。
日本人が特別 平たい顔をしているのか、知らんが、生まれた時からすでに骨格のスタートダッシュが違う。
突然、よく分からん絵画展のセレモニーにお呼ばれした。
リゾートの側で開催されたそれは、何の経緯でそうなったのかそもそも呼ばれているのか?
なんか分からないまま突然に伺うことになった。
絵心ない芸人の私レベルでも上手なことだけは確実にわかる絵画を見せてもらい、英語で説明を受ける。
最初、女の人がいて説明をしてくれたから、この人が描いたのかな?と思っていたら、急に洋服の陽気なおじさんが現れて話し出す。
どの人が主催者なのかも分からない。
そこにじいちゃんが堂々と登場した!
じいちゃん!まさかじいちゃんが描いたの?!
やっぱりただ者じゃなかったやんか!
だが、じいちゃんが教えてくれたことはただ一つ。
「これ、ワシ!」
描いてもらっていると言うことは、じいちゃんが描いたわけではないと言うこと。
ねぇあなた誰?誰なの?
謎は深まるばかりで一向に解けぬままインドの夜は更けていく。
ティータイムは突然に
イギリスの映画を見ていると、事あるごとに「お茶にしよう」と言ってはティータイムが始まる。
日本人もお茶をよく飲むが、そんな大事な話中は飲まないだろう、とこちらの常識でうがった見方をしてしまう。
だが、大切な時ほど一服入れて冷静になることは大切だ、とこうやって文字を書くようになって思った。
文字に煮詰まったら、一旦席を立ってコーヒーを淹れる。
もしくはランニングか筋トレ。
意識高い系経営者か、と友人にツッコまれたが意識の高い人がやることは理に叶っている、だから上手く世の中を渡っているのだ。
インド人はチャイを飲む。
リゾートにいても食後にはポットでチャイ、ぼんやりしててもチャイ、ただいまーって帰ってもチャイ。
どんなに暑くても外気温と戦っているのか?と思う程に熱々のチャイ。
これがうまい!
オートリキシャーでちょっと出掛けて待たせていると「10分で戻るよ」と言ってドライバーがチャイを飲みに行ってしまう。
不思議の国のアリスみたいな突然のタイミングで始まるティータイム。
時間を合理的に使っているんだな、と思って用を済ませても全然戻ってこない。
彼らは不思議の国の時間軸で生きているので「10分は2〜30分」と思え!が鉄の掟なのだ。
電車が時間通りに絶対に来て、1分でも遅れると謝罪が入る日本の感覚は捨てだ。
ここは不思議の国のインド。
白いクルタのお兄さんを追いかけていたら不思議の国に来ちゃったよ。ここの常識はこの国の人にしか分からない。
合わせるのが1番だ。
「チャイ屋どこ?私も飲もうかな。10分で戻るってことは、徒歩3分くらいでしょ?」
侮ってはいけない。
彼らは時間軸もあやふやだが、距離感もバグっている。
片道 徒歩10分やないか・・・。
どこまでも歩き、どこまでも自由。
日本で飲むチャイより、雑味はなくてまろやかでスッキリ甘い。
スパイスが入っているのはマサラチャイなので、苦手な人は普通のチャイを頼むこと。インドでは甘い状態が通常運転なので、苦手なら入れてもらう前に砂糖無しを伝えよう!
ママが淹れてくれるコーヒーも、あっさりしていて美味しかった。
シアトル系の深煎りコーヒーの香ばしさでしか得られない、脳みそのリラックスもあるが、ママの淹れるほんのり甘い丁寧に淹れられたママのコーヒーの方が体に優しい。
バリのコーヒーは上澄みだけ飲むスタイルだったから、ここもかな?
ブラックで飲んでもカップの底が少し透ける。
ブラックティも、マサラティも、コーヒーも、ちゃんと植物だった味がする。
厳ついなんかすっごいマシンで淹れてくれる極上のコーヒーや、バリスタがこだわって色んな豆を集めてなんやかんやしてるコーヒーも贅沢だけど、ママがいつもの感じで淹れるこのコーヒーの美味さは、素朴で見栄がない。
素直な味のなせる技?それとも淹れてくれる人との関係性?
贅沢の概念が覆るなぁ。
さぁ、ダラダラしたし。
インドのガチ中のガチ、北インドのデリーに移動しますかね。
本気のインド医学・アーユルヴェーダトリートメントや、統計学の最高峰インドの占星術に関しては別で記事にする予定。
興味のある方は是非。
本気のインドはクセも強いが、運も強いんだぜ。