自分には関係ない…? 答えはNO。「こころの病」は誰にでもなる可能性があります。公認心理師が解説【こころのセルフケアBOOK】
うつ病などのこころの病について、「自分には関係ない」と思っていませんか? 心身ともに健康な人でも、過剰なストレスにさらされると、脳の正常な動きが失われて、こころやからだに異変が生じます。
さらにこの状況が長引けば、次に紹介するようなこころの病に進行するリスクがあります。
今日は、こころの病の代表的な6つの疾患について、簡単に解説します。
知っておきたい「こころの病」6つ
① うつ病 ~ゆううつな気分が続く~
ゆううつ感や無気力な状態が長い期間回復せず、日常生活に支障が出ます。
気分が落ち込むなどの抑うつ状態だけでなく、だるさ、不眠、食欲低下、頭痛などの身体症状もみられます。
うつ病は脳の神経伝達物質の働きの低下が原因のひとつと考えられており、単なる「気の持ちよう」ではありません。
落ち込んでる本人にとって、「気の持ちよう」という言葉はとてもつらく聞こえるもの。「病気」であることを理解して、受け止めることが大切です。
②適応障害 ~環境に適応できなくなる~
ある特定の状況や環境が、その人にとって非常につらく感じられるために、ゆううつ感や不安感があらわれます。ストレスの原因となる出来事が生じて1カ月以内に抑うつ状態が起こりますが、その原因がなくなれば症状が治まるのが、うつ病との相違点です。
③躁うつ病(双極性障害) ~気分の浮き沈みを繰り返す~
気分の浮き沈みを繰り返すことで、仕事、家事、勉強などがうまく果たせなくなり、日常生活全般に支障をきたします。激しい躁状態と抑うつ状態がみられる双極Ⅰ型と、軽い躁状態と抑うつ状態がみられる双極Ⅱ型があります。
④不眠症 ~眠りたいのに眠れない~
なかなか寝付けない、夜中や早朝に目が醒めてしまう、熟睡できない、眠りが浅いため日中に眠たくて仕方がないといった症状があらわれます。ストレスの影響で起こる場合もありますが、他のメンタルヘルス不調に伴って起こる場合もあります。
⑤ 統合失調症 ~幻覚、妄想、まとまりのない発言などがみられる~
幻覚、幻聴、妄想、会話や思考にまとまりがなくなる、感情が平板になる、意欲が欠如するなどの症状があらわれます。
患者さんの中には、自分が病気であるという認識を持っていない人も多数います。病気により家庭生活や社会生活を送ることが難しくなることもありますが、薬物療法などによって症状は軽減できます。
⑥パニック障害 ~突然、発作が起こる~
予期しないときに激しい不安感を伴って、動悸、息苦しさ、めまいなどのパニック発作が起こります。またその発作を怖れるために電車に乗れなくなるなど、日常生活に支障をきたします。
思い当たる症状があれば、精神科や心療内科の受診をおすすめします。こころの病も、体の病気と同じように、早期発見・早期治療が大切です。
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このコンテンツは、NPO法人CNSネットワーク協議会が作成した小冊子 「こころのセルフケア」を、WEBコンテンツ用に一部改変したものです。
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