やらっちとの距離は、近くなったの? 遠くなったの?(推しの屋良朝幸さんのビルボードライブ横浜)その4
「こんなこと、ビルボードじゃなくちゃできないよぉ~」
と言いながら、やらっちが1階席に降りてきた。
いいなぁ~。
やらっちを間近で見ることができて。ハイタッチしている人も、何人もいる。
2階には来てくれないだろう。
その昔「クロスハート」という芝居の時、客席通路に降りてきてくれて、私の目の前のスペースでしばらく踊ってくれたことがある。いわゆる「ゼロズレ」というやつで、本当に少しのズレもなく真正面にいた。その距離数十センチ。その時の鼓動を思い出しながら、少し身を乗りだして、1階席の様子を見ていた。
すると。
やらっちは、客席中央にあった空いている椅子に座ったのだ。
前には、一人の女性。
「こんにちは」
とか話しかけるけど、彼女はうまく答えられない。
その気持ち、わかる!
わかりすぎるほどわかる。
大好きな人が、突如目の前に。
これは、頭の中が真っ白になってしまって当然。
「かぁちゃんの作ったサラダ、食べてないみたいだけど? まずかった?」
やらっちの質問にも、何も答えられない。
違うのよ、やらっち。
やらっちに会う前に、食べ物は喉を通らないのよ!
会場では、やらっち考案のドリンクや、やらっちのお母さんレシピの「さっちゃんのマカロニサラダ」が販売されていた。
彼女はそれをオーダーしたのだけれど、きっと緊張で食べられなかったんだろう。きっと終わった後にゆっくりと食べようと思っていたのだと思う。 かくいう私も同じ理由で注文すらしなかった。
*見出しの写真はデイリースポーツさんの。