ハービーさんが、校長先生! 生徒さん羨ましいっ、叫びたくなる渋谷の一日。
そうなんです。大好きな写真家のハービー山口さんが、日本写真芸術専門学校の校長先生になった記念の個展。
渋谷ヒカリエで開催されていた。
前にもハービーさんについて書いたことがあるけれど、書いていない時もいつも支えられている。
今回は、ハービーさんの新しい門出を祝うかのように、色々な時代の作品が壁一面に。
時代ごと、テーマごとなど、とても楽しませてくれました。
基本的にはモノクロの写真が多いのだけれど、カラーも大好き。どこかに、大きな光があって、その光を明るく見せる陰があり。これは、けっこうカラーの方がくっきりとわかるかも。
と言いつつ、私はもっぱら見るだけで撮る人ではないので偉そうなことは何も言えないけれど・・・。
市井の人々を愛を持って撮影している作品。家にある写真集で何回も見ているので、この人たちが一般の人のような気がしない。きっと町で偶然会ったなら気づいてしまうと思う。皆様、本当に良い笑顔。
ロンドン在住の80年代、周りにいるミュージシャンたちを撮った作品。この熱い時代にそこに居合わせることができたのも、ハービーさんの強運。
私が特に好きな写真です。そもそもロンドンが大好きな私が、ある日本屋さんで手に取った「女王陛下のロンドン」というハービーさんの文庫本を読んだことから、すべてが始まってる。
あの時、ハービーさんの本に出会ったのも、きっと私に運命の女神が強烈に微笑んでくれたからだと思ってる。
貴重なカメラが何機も展示されていて、カメラを操る人には垂涎の品だと思う。その周りにぐるりと並べられている若き日のハービーさん。ご自分でもいつも「イケメンでしょ?」と言っているけれど、激しく同意。
そして今回心の中で狂喜乱舞してしまったのは、コレ。
大好きな「MISS」という作品があるのだけれど、それはロンドンの中でもちょっと治安の悪いブリクストンの学校で撮られた先生と生徒たちの写真。長い髪の先生は、後ろを向いていて顔が見えない。
いったいどんな顔? 長年ずっと色々と想像してきたのだけれど、この
サムネイル(これで合ってる? ハービーさんに教えてもらったんだけれど、この時エキサイトしていて記憶にとどめることができなかった)を順番に見ていくうちに、かすかに顔がわかる数枚が。
ああ、何年もずっと想像していた先生の顔。思った通りに優しそうだった。コレを見ることができただけでも、今回は大満足。
知らなかった。東川町は、写真の町だったのね。
たしかにホームページにもそう書いてある。
北海道の大自然の中で、こんな取組をしているのはステキ。私は、大好きなチームナックスのリーダー森崎博之さんの故郷だと言うことは知っていたので、
「東川町ってどこ?」
という疑問は湧かなかったよ。
実は、この展覧会。2会場展開。もう一つの会場は、日本写真芸術専門学校の校舎。ヒカリエから徒歩10分くらい歩いて辿り着いた。学生さんが親切に行き方を教えてくださったので、迷わずに着けた。
こちらは、今は亡き代官山にあった同潤会アパートの作品の展示。ハービーさんが、その美しい建物に魅せられ、そこに住んだり集まったりする人たちに魅力を感じ、撮り続けていたけれど、取り壊されることになってしまった。だからこそ、よけいにその瞬間を切り取ろうとして出来あがった写真集は、記録と記憶の両方を兼ねていて・・・。
こちらにも東川町からのお花。ハービーさんは、東川町で大規模な個展をやったこともあるから、今は強い絆で結ばれているのだと思う。
一枚の写真を通して、心を通わせることができることを教えてくれたハービーさん。この日も、いつものように色々な人に気さくに話しかけていて、会場も和気あいあい。
とても豊かな時間を過ごすことができました。
ハービーさん、ほんとにどうもありがとう。
最後に告知ボードの全景を載せておくね。