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青山MANDARAにご登場のチャボは、果敢なチャレンジャー その2
「リクエストしてくれた人~、必ず一曲は歌うからいつ出てくるか、わくわくして聞いておくれよ~。それじゃ~始めるぜ~、早く帰りたいから」
記憶に頼ったMCの再現だから、微妙に違っているところがあるかもだけれど、そこはご容赦。
ずいぶんと口が悪いと思われるかもしれないけれど、愛が溢れる毒舌はいつものことで、それが証拠にお客さんは皆笑って聞いている。
特に「早く帰りたい」というフレーズは、曲にもなっているくらいチャボの十八番で、おうちが大好きなチャボが度々言っていることなので、誰も何とも思っていない。
このような心和むMCから始まったライヴは、次々にリクエストに応える形で進んでいく。
チャボのライヴには、結構足を運んでいると思ったけれど、次から次へと知らない曲が奏でられる。それはきっとファンの人たちの長きにわたる熱意の結晶で、皆様ここぞとばかりに、普段ライヴではやらない曲をおねだりしていたからだと思う。
あ、それも「あり」だったのか。古井戸の曲が、何曲も。50年以上も前の曲。
その頃の思い出を、ぽつりぽつりと語るチャボ。途中まで話したところで、
「あ、やめておこう。話すと30分以上かかっちゃうから」
と言い、手元の紙を見て、
「まだこんなにある~」
と嘆きつつ笑う。
こういうとこが、チャボの最大の魅力だと思う。
古井戸の「ポスターカラー」が始まった時、私は一瞬固まって動けなくなってしまった。いきなり14歳に引きもどされてしまったから。
中学3年の一学期。いよいよ高校受験のための勉強を始めなければならなかった憂鬱な季節に、私は甲斐よしひろの「セイ! ヤング」というラジオの深夜放送を聞き始めた。一気に甲斐さんが好きになって、毎週の放送をカセットテープ(懐!)に録音して何度も何度も聞いていた。
そのくらい熱心に勉強しろ、という話だけれど、特に「生歌コーナー」で、甲斐さんが色々な人のカバーを生ギター一本で歌う時間がお気に入りだった。