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最前列の安田汁、すごい迫力の「死の笛」 その5

 そして。
 大量の安田汁。それさえ涙を誘う、迫真の演技だった。 
 今は、現実に戦地になっている場所があり、それぞれの正義は、時として他国の人間には理解すらできない。
 でも、この「死の笛」という普通の人たちが巻きこまれている作品に触れることで、もう一度自分たちと同じ立場の人間が苦しみ、涙を流しているということを肌で感じることができた。 
 時は、8月。日本ではいつにも増して平和に思いを馳せる月。芝居に行ったのは、7月だったけれど、この季節に観ることができたのは、本当に良い機会だった。 
 ヤスケンに、ありがとう。 
 帰宅して夫に最前列だったことを報告すると、
「一番前だと全体が見えないんだよね~」 
 という返事が返ってきた。 
 たしかに。 
 でも、
 「いいもんね。安田汁見られたから」 
 と言った。
 もちろん、心の中で。  

 さて、これにてチームナックス全員のソロプロジェクトは終了。
 次は、5人が集まる本公演が行われるのではないか。前回の第17回公演「マスターピース~傑作を君に~」から、3年が経つ。 
 一人一人が活躍の場を広げ、確固たる地位を築いたけれど、5人になった時のグルーヴ感とわちゃわちゃ感と破壊力と言ったら・・・。
 5倍どころの騒ぎではない。5×5=25以上の相乗効果がある。
 5人の時でしか出してこないそれぞれのキャラクターと、それをいじる関係性もおもしろすぎて。 
 だから、待ち遠しい。 
 告知される日を、首を長くして待つことにしよう。  
                              完  



                        

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