心の傷が魂に達する前に
長年メンタル不調に苦しんできたが、どんなに心療内科に通おうともスピリチュアルカウンセラーのところで過去世の話を聞こうとも、私のメンタルは一向に良くならなかった。
「鬱ではないですね」
「対人恐怖症や適応障害とは言えないでしょう」
「HSP気味かなと思いますが、深刻ではないです」
「PTSDと思われますが、それにしては当てはまらない症状があるんだよね。うーん」
ストレスを抱えて体を壊し、婦人科疾患、メニエール病や自律神経失調症になったものの、メンタルの病ではないと言われ続けた10年。自分の心の中に湧き上がっているもやもやしたものは一体何なのだろうと悩み続けた。
しかし、ここにきて突然答えが見つかった。
イギリス人の友人がイギリスへ帰国した時、偶然TVでやっていたという身体醜形障害の人のドキュメンタリーフィルム。ここに出てくる人達は自分の容姿に自信がなく、鏡を見ることを嫌がり、人と接することに恐怖を抱いていたという。過去に周囲の人から外見を揶揄されたことがトラウマとなって、自殺未遂や整形を繰り返す患者たちの苦悩が取材されていたという。
「あなたはきっと身体醜形障害ではないですか?」
イギリスより友人が持ち帰って来た解決の糸口を、私はなくさないようにしっかりと握りしめた。初めて自分の病気に確信を持った瞬間だった。
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