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2年生でもこれだけICTを使えるんだなあ〜珍しく実践紹介〜
いつも抽象的な記事ばっかり書いていますが、今回は珍しく実践紹介です。
ただ、本題に入る前に少し抽象的なことを話させてください。ICT活用が叫ばれて久しいですが、そもそもどうしてICT活用が急務とされているのでしょうか
たくさん理由があると思いますが、考える最も大きな理由を一言でまとめると「教育の限界突破」です。
これまで先輩方が素晴らしい教育実践を積み重ねてきました。しかし、どれだけ素晴らしい先生でも、当然到達できる限界はありました。
それを打ち破れる可能性として導入されているのが一人一台端末なのかなって思います。
一人一台端末を使った授業もいつか極められて、いつか限界が来るでしょう。その時に、また新たなツールが教育現場に導入されるのではないでしょうか?(個人的にはメタバース、A Iと予想)。
というわけで、今は一人一台端末の良さを用いて、どれだけ効果的な授業ができるのかを試行錯誤している段階だと思います。
僕は校務分掌が情報担当で、しかも今年度はICT活用に関して研究する、研究班に所属しているので、授業のイロハも身についていないくせにICT活用について研究してきました。
その実践内容を今回は紹介していきたいと思います。記事の構成は以下のとおりです。
それではよろしくお願いします!!
大前提というか保険
実践紹介に移る前に、前提を確認させてください。そして保険もかけさせてください笑
まず、前提としてこの活用方法はどんな授業にも、どんな内容でも使える「環境」です。黒板や、掲示物などと同じ類のものです。
なので、教師側の力や教科への深い理解がなければ効果はありません。
そしてそれ故の保険なのですが、僕にはまだ授業力はありません。だから、この実践を効果的に使えているかと言われれば『NO』です。
また、この実践はいろんな人の実践をもとに、僕が勝手に作り出したものなので、先行実践は多分ないと思います(似たようなものはあると思いますが)。だから、本当に効果があるか検証されていません。
また2年生の実態に合っているかも謎だというご指摘もいただきました。
なので、それを踏まえて記事を読んでいただけたらと思います。
再度、それではよろしくお願いします!!
実践内容
ロイロノートの共有ノートを用いた実践です。共有ノートとは、リアルタイムで児童が考えを書き込んだり、写真を貼ったり、カードの色を変えられたりするツールです。ロイロノートでなくても、同じような機能があるツールは多いかと思います。
僕はこの「リアルタイムで」「みんなが同時に」という機能に着目し、以下のような実践を行いました。名付けて、「理解度みんなで共有しよう作戦」です。
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これはロイロノートの共有ノート上に貼られた座席表です。児童は、自分の座席のカードに意見を書き込んだり、ノートの写真を貼ったり、色を変えることができます。
左上にあるのは、授業のリーフレットです。「〜ができたら◯色に変える」というように書かれています。児童は、そこに書いてあることがクリアできたら色を変えることができます。
また、助けが必要なときはカードの色を変えて、助けを呼ぶこともできます。
「理解度みんなで共有しよう作戦」はこんな実践です。
以下にその良さを伝えていきます。
良さ① 児童は色を変えるために意外に頑張る
2年生ということも関係しているのでしょうか?児童は色を変えるためにめちゃくちゃ頑張ります(もちろんそうじゃない児童もいます)。
まあ、個人的には教科の本質的なところで疑問をもち、頑張ってくれるのが理想ですけどね・・・。
良さ② 個別最適な学び・協働的な学びが引き出せる
理解に時間のかかる児童は、自分のペースで学びを進められます。
また、すぐに理解できる児童はどんどん先の課題に取り組めます。これはある意味、個別最適な学びと言えるのではないでしょうか?
先述したように、わからない児童は黄色にします。すると誰かしらがその子の元に駆け寄って教えたりします。
それによって学び合いが必然的に引き起こされます。まあ、一方的な「教える」が協働的な学びかと言われれば、そうじゃない気もしますが・・・。
良さ③ 教師は児童の学習状況大まかにを把握できる
これまで、児童の進捗状況を把握するのは困難でした。でも、この方法であれば誰が困っていて、誰がどこまで進んでいるのか一目で把握できます。
個別支援もしやすいですし、個別支援をしながら他の児童の学びを把握することもできます。
良さ④ 教師は準備が楽・評価も楽
僕は何か実践を考えるときに、「どれだけ効果があるか」と同じくらい、「教師がどれだけ楽か」も重視します。
準備が大変な実践は続かないし、ましてや広がらないからです。
その点これは超楽です。コピペするだけで、児童が学び合う空間をクラウド上に作ることができます。2秒でできます。
また、学びの履歴が残るので、評価の時にも役立ちます。タブレット一台あれば、評価材料も見つけ出せます。
良さ⑤ どんな教科にも、色んな用途にも使える
例えば図工。誰がどこまで終わっているか把握したいときありますよね。そんな時に使えます。
また九九の定着の際。誰が何の段まで言えるのか把握したい時にも使えます。共有ノートを使うことで、「集める」「見つける」「記入する」という過程をふまずして把握できます。
課題
ただ、課題もたくさんあります。リーフレットの内容はこれでいいのかといった、僕の授業力に関することは一旦置いといて、この作戦の仕組み的な問題点です。
それは、「評価者は結局一人しかいない」ということです。
どれだけ子供が学びを進めていける仕組みだとしても、評価者は先生だけです。
だから、内容と逸脱するといった学びが暴走、評価してもらうために、先生が来るのを待つ学びが停滞が起こります。
ここをクリアするためにA Iに期待しているところです。
まとめ
こんな感じの実践を2年生でおこなっています。2年生でも特に問題なく使えるので他学年でも使える仕組みになっているのではないかなあと個人的には思っているところです。
この実践の本質は、ICTのもつ「即時共有可能性」を駆使し、学びの場を現実世界(教室)のみから、クラウド空間まで拡張したということです。
ICTはこれからも学びの場を拡張していきます。その時、どんな実践が生まれるのか今後も楽しみですね😀
拙い実践紹介でしたが、ここまで読んでくださってありがとうございました!