便秘解消にお役立ち! ~松の実~
皆さんこんにちは。
今週は、便秘の解消に役立つ松の実についてご紹介させていただきます。
松の実は、「松ぼっくり」の中にある種の一部を取り出したものです。
日本の松ぼっくりでは食用向きではないのですが、イタリアカサマツのような海外の松ぼっくりが食用になります。
種の中でも養分を多く含んでいる「胚乳」という部分にあたるため、ミネラル、ビタミンB1、B6など栄養素がたっぷり含まれています。
そんな松の実ですが、中医学では便秘解消として使用されるケースがあります。
特に老人に多いとされる腸燥便秘、いわゆるコロコロウンチの解消に役立ちます。本記事で詳しくご紹介いたしますので、是非ご覧ください。
1. 腸燥便秘について(中医学)
まず中医学における便秘についてです。
便秘に最も関係が深い臓腑は脾胃という部分になります。
ここで食物を消化し、全身へ輸送していく流れになるのですが、消化管が燥邪と結びついて熱が溜まってしまうと、消化管の体液が減り、津液(全身の体液)が不足してしまいます。
すると、胃と密接な関係の脾に影響が出てきて、津液が全身に運ばれなくなり、腸内が乾燥してしまうことから便が硬くなり便秘(腸燥便秘)となります。
ちょっと長くなってしまいましたが、便秘のメカニズムになります。
2. 松の実の効果(中医学)
松の実は潤下類と呼ばれる分類に属します。
潤下類の食薬には、植物の種や果実が多く、油脂を含有しているため、大腸を潤滑し大便を排泄しやすくします。
松の実には、潤腸通便という腸を潤し、便通を改善させる作用があります。
他にも乾燥からくる痒みの改善に養陰平肝熄風や肺の乾燥からくる咳の改善や皮膚乾燥の改善に潤肺止咳といった働きも併せ持っています。
これらの作用は、多少私見もはいってしまいますが、良質な油脂が多分に含まれていることが大きいと考えています。
松の実には、ヒトの体内で合成できない必須脂肪酸と呼ばれるα-リノレン酸とリノール酸が含まれています。
さらに、松の実に特異的なピノレン酸が含まれています。
このピノレン酸が非常に特殊でメカニズムは不明ですが、炎症や痒みの抑制、空腹の抑制、肌細胞の活性、コレステロール値を低下させるといったさまざまな作用があるといわれています。
これらの働きをうまく活用して、秋や冬の大敵である乾燥から身を守っていけるといいですね!そんな薬膳を開発できるよう頑張ります!
3. 具体的な使い方
松の実を用いたおかゆになります。
米が気を補う陽、松の実が陰を補うのでシンプルにバランスが取れています。
体調に合わせて、鶏肉でさらに気を補ったり、ちょっと乾燥しがちかもという時には卵のような陰を補う食材を加えたりなど足し引きが容易なのでオススメになります!
4. まとめ
今週は松の実についてご紹介させていただきました。
松の実は良質な油を多く含有することから、老人に多いとされる腸燥便秘、いわゆるコロコロウンチの改善が期待できます。
乾燥を原因とした諸症状、皮膚の乾燥や咳にも効果が期待できます。
効果はとてもオススメなのですが、カロリーもかなり高めな食材なので食べすぎには注意です!
味はナッツのような風味なので、ポリポリと食べ過ぎてしまうのは一番の難点かもしれません(笑)
今週の薬膳は以上となります。
最後までありがとうございました!
これからも皆様の役に立てる知識を共有できるように頑張ります!
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