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■大格差、温暖化、新コロナ、トランプ残像で煩悶する世界!が、今こそオミクスと不均衡動学(宇沢弘文/新自由主義の天敵)の『自由の知』、フィデューシャリーヘ果敢に挑戦する時!(1/6)

大格差、温暖化、新コロナ、トランプ残像で煩悶する世界!が、今こそオミクスと不均衡動学(宇沢弘文/新自由主義の天敵)の『自由の知』、フィデューシャリーヘ果敢に挑戦する時!(1/6)

 (冒頭のイメージ画像 は、https://www.pinterest.jp/marekassti/wallpaper-japan/ より転載)

<注>当記事は「ブログ(↓20210110-toxandoria.hatenablog)」の内容を6パーツに分けたものの(1/6)ということです。お数ですが、当記事の画像は、下のURLでご覧下さい。 https://toxandoria.hatenablog.com/entry/2021/01/10/050440 (前編)
https://toxandoria.hatenablog.com/entry/2021/01/10/070801 (後編)

[当記事の目的]

Fiduciary (Fiduciary Duty)が「オミクス生命論の『自由の知』」へと、ある意味で必然的に深化しつつある欧米の流れ(歴史・現況・展望)の概観が、当記事の主な目的である。 特にフィデュ―シャリー(Fiduciary)に関連する部分については、随時、記事の中で詳述する。なお、「オミクス生命論の『自由の知』」(宇沢弘文の『社会的共通資本と不均衡動学』)については[6-2 宇沢弘文『不均衡動学』と、古澤満「不均衡進化が解明したDNA増幅の基本』の共鳴]で詳述する。

<注>Fiduciary Duty とは?(ひとまずの意味)

・・・米国の法律では非常に頻繁に出てくる用語で、一般的には米国憲法上の概念とされる概念である。しかし、Fiduciaryに は日本語の統一的な訳語が存在しない。そして、そもそもFiduciaryは「Duty of Care」と「Duty of Loyalty」という2つの意味が併存する(法的な概念)である。Duty of Careは「同様のポジションにある場合に、委任された人の職業・専門家としての能力・社会的地位などから考えて、通常期待される善良な義務を負うべき立場の方の人が、より選択すべき可能性がある方法で奉仕すべき義務」ということなので、これは既成の「善管注意義務」(善良な管理者の注意義務)の訳語が対応する(日本では民法644条にある)。「Duty of Loyalty」は、「自分の利益を後回しにしてでも忠実に、当然あるべき義務を果たす」(言い換えれば、大きな自然環境の下で、たまたま希少な生命あるヒトの親という立場に置かれた自分として、当然果すべき役割と考えられる親としての義務を果たす、ということ)である。例えばFamily Lawの世界では、親は未成年の子にFiduciary Dutyを負っているので、自分の身の危険をかえりみず子の安全を守るべきだ、ということになる(参照:山本法律事務所HP)。https://yamamotolaw.pro/fiduciary-duty/

 (プロローグ)

(1)宇沢弘文を読み解く連続セミナーが、一昨年いらい開催中!(↓★)

ハイエクのカタラクシーら市場原理主義の対極が社会的共通資本!Ex.不要不急の藝術には計測不能の潜性イノヴェーションがある!@アートディレクター・北川フラムさん、他 → 宇沢弘文の経済教室「社会の幸福」、再考の時!20210104日本経済新聞twitter.com/tadanoossan2/status/1346304907612020737

宇沢弘文を読む―社会的共通資本から現代の課題を考える/第1回「資本主義と闘った男―いまなぜ<宇沢弘文>か、・・・主催 クラブヒルサイド、宇沢国際学館 問合せ:クラブヒルサイド事務局 TEL: 03-5489-1267 (11:00-21:00 月曜休)FAX: 03-5489-1269 E-MAIL : info@clubhillside.jp
取り上げる本 宇沢弘文著『社会的共通資本』(岩波文庫
佐々木実『資本主義と闘った男 宇沢弘文と経済学の世界』(講談社http://hillsideterrace.com/events/9366/

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twitter.com/tadanoossan2/status/1346304907612020737

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・・・宇沢弘文に師事し、ノーベル賞を受賞したジョセフ・ステグリッツの追悼の辞によれば・・・「宇沢先生は私に、特定の利害から離れ、社会の幸福に関心を寄せることが大切だ」と語った。【写真↑】宇沢愛用のデスクがある部屋で思い出を語る長女の占部まりさん(内科医)【補足訂正】↑の 「潜性イノヴェーション」→ 正しくは「計測不能な潜性イノヴェーション」

(2)「クズネッツ曲線の誤り」と「展相」の必然性について(展相=Potenz)

<注>Potenz(展相)とは?

・・・すぐ後に再び委しくふれるが。そもそもドイツ語の原義は掛け算された結果の数のことだが、持続しつつ内在する力が徐々に高まることも意味する。此処(政治・経済・哲学用語)では、特に政治的な意味での「健全な共同体のパワー」が徐々に潜在する生命力を高めつつ、絶えず自然界を超然支配しようとするゼロサム「赤の女王」の誘惑(委細後述)に抗いながらオミクス生命の論理を有効なツールとして持続的に発展することを意味している。

 ・・・クズネッツ曲線の誤り・・・

トマ・ピケティの著書『21世紀の資本』は、1%(または0.1%)問題を論じており、結果的に新自由主義(特にそのトリクルダウン)の論拠の一つであるクズネッツ曲線の誤りを指摘した。つまり、ピケティによれば、2015年の時点で世界富裕層トップ1%のシェアは残り99%の人々の富(ストックを上回ってしまったhttps://www.econ.hokudai.ac.jp/~hasimoto/resume-piketty-capital-in-the-21st-century.pdf)。ケイト・ラワース(Kate Raworth/a renegade economist focused on exploring the economic mindset needed to address the 21st century’s social and ecological challenges, and is the creator of the Doughnut of social and planetary boundaries.https://www.kateraworth.com/about/)の著書『ドーナツ経済学が世界を救う』の第五章「分配を設計する/ふたたび成長率は上向く、から設計に因る分配へ」の中でこのことを詳しく論じている。

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クズネッツ曲線は、米国の経済学者サイモン・クズネッツが提唱した曲線であり、国が豊かになるにつれて不平等は必ず拡大するが、やがて最終的には、必ずそれが自然に収縮するとしている(画像はhttps://www.youtube.com/watch?v=_OgQkzk7gQEより)。同じことを、開発経済学創始者であるW・アーサー・ルイス(英国出身で米国で活躍した)は「開発は非平等主義でなくては進まない」と断言しており、クズネッツとルイスの二人は成長と不平等に関する理論が評価され、それぞれノーベル経済学賞を受賞している。その後、経済学者たちはこの「ジェットコースター」(ケイト・ラワースがクズネッツ曲線に付けた仇名)の上昇と下降の例を探し続けることになった

しかし、2013年にトマ・ピケティが資本主義下の長期的な分配のダイナミズムを突き止めたことで、この「ジェットコースター」(クズネッツ曲線)の誤りが明白となった(トリクルダウンの効果があるとしても、それは初期段階の一時期に止まる)。つまり、ピケティは金融資産を所有する家計と、労働所得のみに頼る家計に分けたうえ、米国と欧州の古い税の記録を遡りつつ、これら二つの異なる収入源の成長を比べて<クズネッツ曲線とは全く異なり、西欧と、それに準ずる経済が非常に危険なレベルの不平等へ向かっている>という現実を明らかにしたのである。

そして、ピケティは次のように結論付けている。・・・『このような資本主義の下では横暴で持続不能な不平等が一人で生まれる。その不平等によって、民主的な社会の基盤である能力主義的な価値観は根底から崩れる。』・・・

 ・・・展相(Potenz)の必然性・・・

展相(Potenz)は哲学用語(原義は上で述べたとおり)であるが、ひとまずは「自然、物質、情報、観念ら異相の境界を越えて順次に共鳴しながら一定の系を保持しつつ相転換しつつ強まっていく力(必ずしも計測可能とは限らない)」と理解しておけば大きな間違いではないと思われる。その典型事例として量子物理学におけるコペンハーゲン解釈を挙げておく(参照↓補足)。また、ジルベール・シモンドン『個体化の哲学/法政大出版』を一読すれば、<存在の特定の相(情報、形相、特異点)>なる概念で一定の系が連続する多層構造(~量子物理学“スケール”~物理・化学“同”~生命“同”~宇宙論“同”~)のリアリティを理解することができるが、それは近未来の<オミクス論的な生命観と倫理観>の新たな可能性を予感させる。そして、このジルベール・シモンドン『個体化の哲学学』の重要な鍵概念と考えられるのが「展相(Potenz)」である。

 

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<補足>コペンハーゲン解釈について

・・・量子力学の哲学におけるテーマの一つに解釈問題がある。解釈問題とは,その名の通り,量子力学の理論をどのように解釈するべきかという問題である(補記、toxandoria/堀田昌寛氏( 東北大学, 理学研究科, 助教)が指摘するとおり、それは実在論的解釈(ontological intepretation)ではなく、認識論的解釈(epistemological interpretation)の問題!愈々、この領域は理系・人文系の垣根を超えたコンシリエンスの視座が必須であると、特に若い研究者の間で共通理解されつつある!)。https://toxandoria.hatenadiary.jp/entry/2019/09/01/165255

因みに、「無限」についての解釈も、数学的無限・物理的無限・形而上学(認識論)的無限の三つのカテゴリーに分けて考えるべきである。(足立恒雄著『無限のパラドクス/講談社ブルーバックス』)

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・・・以下は、堀田昌寛氏のコペンハーゲン解釈に関わる論文↑[波動関数の収縮(崩壊)はパラドクスではない!20140405堀田昌寛/2019年度: 東北大学, 理学研究科, 助教]より部分転載・・・

量子力学の解釈としては,van Fraassen の様相解釈や,DeWitt の多世界解釈,Bohm の隠れた変数理論などが挙げられる。中でも,最も有名であり標準的な解釈とされているのが,コペンハーゲン解釈である。一般に解釈問題を扱う際には,標準解釈とコペンハーゲン解釈は区別して用いられるが,量子力学を波束の崩壊を認めるか否かで二つに分けるとすると同じグループに属すと言える。波束の崩壊を認める立場では,量子力学における状態の時間発展に射影公準(射影仮説)を認め非連続的な変化を認める。コペンハーゲン解釈はこの波束の崩壊を認める立場であり,多世界解釈などはそれを認めない立場である。https://toxandoria.hatenadiary.jp/entry/2019/09/01/165255

1 トランピズム(歪んだ正義)の『原因の空間』と見るべきはネオリベに呑み込まれたAI=Web‐SNS技術の誤用が創出した『社会的分断構造の助長』ということ

・・・トランピズムの残滓(フェイクで歪んだ正義)からの脱出、そして「新自由主義」と「GAFA支配下のAI=Web(SNS等)技術」の融合による「技術の中庸性」の破壊こそが、新たな「レント経済(超過利潤/economic rent)」(止めどなき超格差拡大の原因)の核心!それは<ネオリベに呑み込まれた先端技術が格差拡大を一層“助長”するという、実に悲劇的な倒錯の出現!・・・

◆ドナルドウインhttp://thedonald.win?、パーラー等は、❝明らかに猫を被った【SNSの誤or悪用】❞であり危険!Cf.↓★ →Parlerとは?トランプ支持者に人気のSNS 「言論の自由」をうたっているが…109huff.P. https://twitter.com/tadanoossan2/status/1348330188728201217

危険1

危険2

◆衆国憲法修正25条の顧問団結成で錯乱トランプ罷免!は弾劾より現実味、緊急対処の実効性あり!それだけペンス自身が何らかのリアル危機(or危険性)?を感じているから?何事も起こらぬことを祈る!→米議会乱入受け ペンス氏が大統領罷免同意の可能性111Tv朝系https://news.yahoo.co.jp/articles/9e058e1448de6c5b439fd2af36198c159b48f369

ペンス同意

◆水のイマージュ2@tadanoossan2 1月13日
自らの政治生命を賭して↓♨まで?、一旦は「トランプ免職」へ傾いた?ペンスに何があったのか? →ペンス副大統領、修正25条発動でのトランプ氏免職を拒否113AFP=時事https://twitter.com/tadanoossan2/status/1349186932106936321

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https://twitter.com/tadanoossan2/status/1349186932106936321

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・・・関連/【QT】NY.Timesなどが、ペンス副大統領が14日にハリス次期副大統領と初めて電話で会談!と報じた。ペンス氏は祝意を示し政権移行に協力する考えを伝えた。→トランプ氏、引き継ぎせず就任式直前にフロリダへ…支持率は急降下で29% 0116読売
https://news.yahoo.co.jp/articles/bfc56cdf343bc5a8774c4cd8bc4451e1df10f5ce

・・・関連/今やペンスがトランプの命運を握ったか?にさえ見える!【QT】退任直前に辞職し、直ぐ大統領に昇格するペンスから恩赦を受ける選択肢もあるがCNNによるとトランプは「ペンスは頼りにならない」と話している。 →トランプ氏、深まる孤立 迫る弾劾裁判: 0116日経 https://twitter.com/tadanoossan2/status/1350555455584518144

(1)今や正統保守の座をトランピズムに明け渡したとさえいえる共和党の❝そもそもの歴史と伝統❞)

・・・歴史的にも名高いリンカーンが初代『同党』大統領!という歴史的実績を持つ共和党が、そもそもは『いわゆる米国における、いわゆるピューリタン独立革命の伝統を継ぐ正統保守』の政党であった。・・・

◆「トランプの焦土作戦で更に悪化した党派対立は中々消えそうにない@ザーカー記者」は米国がアナザー・ファクト妄想病、別称『重度アポトーシス・オミクス病』罹患!を意味する! →【米大統領選】共和党上院議員11人(下院・同140人)がバイデン勝利を認めない方針103BBC https://news.yahoo.co.jp/articles/6d828c62e28639b6bdcb4a230d661db874d32e26

・・・歴史的にも名高いリンカーンが初代『同党』大統領!という歴史的実績を持つ共和党が、そもそもは『いわゆる米国における、いわゆるピューリタン独立革命の伝統を継ぐ正統保守』の政党であった。・・・

◆「トランプの焦土作戦で更に悪化した党派対立は中々消えそうにない@ザーカー記者」は米国がアナザー・ファクト妄想病、別称『重度アポトーシス・オミクス病』罹患!を意味する! →【米大統領選】共和党上院議員11人(下院・同140人)がバイデン勝利を認めない方針103BBC https://news.yahoo.co.jp/articles/6d828c62e28639b6bdcb4a230d661db874d32e26

<注>当記事では、『保守』の意味を旧来の慣習に従って単純に“右派Vs左派”の区分(つまり右派の謂い)では考えず、いわゆる「オミクス生命論」(委細後述)の視座で“ヒトを含む内外の個体生命環境の保全と、その持続維持に努力する立場”と考えている。

・・・

共和党(Republican Party/GOP:Grand Old Party)は、アメリカ合衆国で1854年に奴隷制反対論者が経済の近代化を目指し、北部で結成した保守政党(英国から独立後の米国を愛する人々の愛国政党の謂い)である。1860年、リンカーンが大統領に当選すると南北戦争(1861‐1865)を指導し奴隷解放を実現した。その後、20世紀初頭まで共和党がほぼ政権を担当したが、次第に大企業の利益と結んで帝国主義的な政党へ変質した。世界恐慌が起こり1933年には政権を民主党に譲り戦中と戦後しばらくは政権から離れたが、1950年代以降は保守政党として民主党と交互に政権を担当した。

少し詳しく見れば、初めから全州に広がっていた民主党と異なり、共和党は独立戦争(1775‐1783)から約90年後のアメリカ合衆国で奴隷制反対論者が経済の近代化を目指し結成した政党である。つまり、そもそも共和党はフィラデルフィアなどを中心とする北部(フェデラリスト連邦派の地、つまり連邦政府発祥の地)を地盤とする地域政党であった。

やがて、共和党はホイッグ党に代わる民主党への対抗勢力へとして育っていくことになった。因みに、米国ホイッグ党は英国ホイッグ党とは直接的に無関係な政党で、独立革命の時の北米大陸での独立派、いわゆるパトリオット(❝独立国家アメリカ❞での愛国派)であり、彼らは徹底した反王政派イデオローグのピューリタンであった(英国ホイッグ党は、比較的、宗教に寛容であった)。そして、既に見た通り共和党は20世紀初頭までほぼ合衆国の政権を担当したが、次第に大資本の利益と結んで帝国主義的な政党へ変質した訳である。

その後、「経済学の第一の危機」の時代(19世紀末~20世紀前半頃/委細後述)に世界恐慌が起こると、共和党は、1933年に政権を「修正資本主義」路線の民主党(フランクリン・ルーズベルト大統領)に譲り、第一次世界大戦の戦中と戦後しばらくは政権から離れたが、戦後経済の安定期に入ると、再び、1950年代以降の共和党は伝統「保守政党」として民主党と交互に政権を担当しするようになった。

(2)民主党の❝共和党よりも多様性を帯びた❞歴史と性格

共和党の歴史を概観して理解できるのは、共和党が「合衆国の成立期」にその活動の中心地であった北部の中枢(ジョージ・ワシントンら合衆国建国の父たちの土地)を揺籃の場とする、名実ともにアメリカの伝統保守の政党であることだ。

他方、それに対する批判勢力として誕生した歴史を持つ民主党(前身を含めれば共和党より古い歴史を持つが)、現代の民主党のリベラル傾向というだけでは掬いきれない非常に多様な価値観の受け皿として機能してきた歴史を持っている。

それは歴史的な意味でということだが、民主党には建国以来の米国の多様な価値観の全体(驚くべきことに、そこには共和党的な価値観も含まれる!)の受け皿の如き非常に多義的で変容自在な性格が認められる点が興味深い(後から委細を書くが、発祥期の民主党には民主共和党なる派閥の前史もある!)。・・・

・・・

ところで、アメリカ合衆国の建国(1776)とアメリカ合衆国憲法制定(1787)の過程で明らかになった「フェデラリスト(連邦派)とアンチ=フェデラリスト(反連邦派)の対立」という歴史がある。そして、そのうちの後者の指導者であったジェファソンが1791年に結成したリパブリカン党が民主党の前身となった。しかし、このリパブリカン党は「共和党」と言う意味であるものの、現在の共和党にはつながっていないので注意する必要がある。

・・・以下は、民主党の歴史をめぐる各エポック区分の要約・・・

[発祥期]民主党は、アメリカ独立期における自由主義と共和主義の政治抗争の中で生まれたが、それは❝より自由主義に傾斜❞する「民主共和党の派閥」を前身としており、この流れで民主党は1830年代に形成された。

1832年から1850年代中盤までの時代には対立するホイッグ党(独立革命の時の北米大陸での独立派、つまり愛国パトリオットなので後の共和党の“正当”な前身とも見える)をほぼ常に僅差で制しつつ独立期アメリカの政治を主導した。なお、民主党は、合衆国における現存最古の政党であり、また草の根リベラル運動による政党としても世界最古とされる。

[リパブリカン党(民主共和派)の分裂]民主党は、反連邦主義(州権主義)を掲げて結成したリパブリカン党(1791~)のジェファソンが大統領となった1801年以来、合衆国の権力をにぎっていたが、その民主党の覇権時代における1803年のルイジアナ買収(フランスからの)などによりアメリカ合衆国の国土が西南部に広がって行くにつれ新しい州が生まれて行くとともに意見の相違が現れ始めた。それは連邦主義を容認する国民共和党(ナショナル・リパブリカン党=National Repabulican Party)と、州権主義を維持する民主共和党(デモクラティック・リパブリカン党=Democratic-Republican Party)への分裂に至った。

[ジャクソンの登場]1820年代にアメリカ合衆国の西南部で増加していた開拓農民は、それまでの東部を拠点とした産業資本家や大地主によって支えられていた首都ワシントンの既成政治家に次第に反発するようになった。彼らの声を代弁したのが、自ら西部農民の出身で、1821年の米英戦争で活躍した将軍ジャクソンであった。1828年の大統領選挙に彼が東部富裕層の既成勢力打破をとなえて出馬すると、民主共和党は彼を支持し、ジャクソンは西部・南部の農民層の支持を受けて大統領に当選(1832)した。

[民主党の変化]このように<現代の民主党の直接的なルーツ>は1832年にジャクソン支持者によって結成され、当初は西南部の独立自営農民層(西南部の富裕支配層)を支持基盤とする政党であった。また、反連邦主義・州権主義に近い存在であったうえ、しだいに南部の黒人奴隷制支持者が主流派を占めるようになり、北部の民主党員は反主流派となった。

[南北戦争(1861‐1865)での転換/現代❝二大政党制❞のルーツが誕生]南北戦争で南部が敗北したことで民主党は解党的打撃を受けたが、その後南部の復帰に従って勢力を回復するとともに、北部の共和党の間隙を縫って労働者層や移民層に支持を広げ、全国政党として再起する。それ以後の民主党は共和党に対抗して二大政党政治を展開するが、その間、北部民主党員が主流を占めるようになっていった。

因みに、この南北戦争の過酷な殺戮戦の体験を契機として、ジョン・デューイのリベラルなプラグマティズム哲学(限定合理主義と共有可能な自由の観念の哲学)が成立する(委細後述)。Cf. https://toxandoria.hatenablog.com/entry/2020/06/06/162034

[革新政党への変身]20世紀に入ると(第一の経済学の危機の時代~)、ウッドロウ・ウィルソン大統領(第28代)、F=ローズヴェルト大統領(第32代)が登場し、帝国主義歴な意味での保守色を強めた共和党に対し、民主党は修正資本主義的な性格を強め、労働者層や黒人の支持を受けつつ、それは戦後のケネディ、カーター、クリントン、オバマというリベラル色の強い政権に継承されていく。ただ、現在でも南部には旧来の観念に縛られた保守的な民主党員も存在する。このように民主党と言っても時代に適応してその政策と支持勢力を変化させており、一貫しているわけではない。(以上、『民主党』史に関する記述の出典は、

https://www.y-history.net/appendix/wh1203-015.html 、他を参照した)


(3)「合衆国の❝歴史的な産業構造の変化=資本主義の深化❞」とほぼ符合する共和・民主両党の性格の変化


アメリカの植民地が独立を確実なものにした1781年ごろから(当時の産業構造の主役たる農業が全生産の約98%を占める状態であったが)、工業生産から派生しつつ連関する、資本主義の進化(というよりも深化)に伴い産業構造には次第に大きな変化が現われ、それは18世紀の米国における第一次産業革命の始まりとなった。

南北戦争(1861‐1865)の頃までには輸送基幹施設等(インフラストラクチャー)が発展し、技術革新が拠点集積化し始めた結果、組織の拡大と事業の連係が進み、やがてそれは18世紀後半から19世紀の第二次産業革命となった。因みに、1860年代から1890年のフロンティア消滅までの時期が、いわゆる「西部開拓史の時代」とされ、この時代はこの第二次産業革命の時代に重なる。

20世紀への変わり目のころのアメリカ合衆国の工業力はヨーロッパ諸国を経済的に凌駕するようになり、その軍事力も世界に誇る規模へと変化した。一時は、世界恐慌の影響でその技術力にも陰りが見えたが、第二次世界大戦以降は世界の二大超大国の一つとなった。

20世紀の後半以降のアメリカは、政治、経済および軍事の分野でソビエト連邦との冷戦期であるとともに、それとの激烈な競争の時代でもあった。そのため政府主導による科学技術の研究開発が進み、宇宙工学、コンピューター、AI(人工知能)およびバイオテクノロジーなどの分野で世界の最先端を維持してきた。

総じて、20世紀以降の科学技術と工業力がアメリカの経済的成功を十分に形作ったのみならず、その民主主義先進国としての政治の仕組みと社会構造、教育制度などの形成に貢献してきたことは間違いがない。そして、そこでもたらされたアメリカ的な特徴を列記すれば、能力主義社会、起業家精神、自給自足体制の確立などである。

共和党と民主党の歴史について既に述べてきたことと併せ見れば明らかだが、両党は共にそれぞれの政党としての性格を「アメリカ合衆国における資本主義の発展史」の各エポックに恰も照準を合わせるかのように変化してきたことが理解できる(宗教問題の影響については、ひとまず置くこととする)。

このような米国資本主義の深化の流れの中でこそ、我われは<トランピズムの発端ともなったラストベルト(さびた工業地帯)の問題(偏に、これは技術・産業政策と新自由主義に基づくグローバル市場原理主義(自由原理主義)に因る経済格差の問題として理解すべき!)が、今回の大統領選挙のバイデン勝利でも全く解決したことにはならず、このことに起因するアメリカ国民の「深刻な分断」を解消するための取り組みが一層大きな課題として取り残されたままである>ことに注目すべきである。

一方、GAFA(グーグル、アップルなど)に代表される、いわゆる「プラットフォーム」企業が米国のみならず全世界の資本主義を超然と支配するようになった現状において、いま注視すべきは、例えば「新たな「独占」、巨大ITにメス 独禁法の常識覆す/従来の反トラスト法(JPN独占禁止法に相当)の枠組みに真っ向から反論し、巨大IT企業アマゾンへらの規制を主張、ゲーム・チェンジャー!@法学者リナ・カーン922日経 https://twitter.com/tadanoossan2/status/1308312562748895232」らの如き、非常に画期的な“「資本主義」矯正”の視点がその同じ「資本主義の深化のジレンマ」にもがき苦しむアメリカで生まれつつあることだ。

見方を変えれば、米国でトランピズム(https://kotobank.jp/word/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%94%E3%82%BA%E3%83%A0-1819745)という“倒錯の怪獣”(歪んだ正義のジャンル)を産み落とした<「深刻な分断」の病理構造の根茎>の拡がり、つまりその感染源は、今や米国のみならず全世界の資本主義の深部構造へ浸透してしまった訳だが、実は、その「GAFA型❝一強❞支配構造の根源に潜む『人間の壁』」の問題(↓★)こそが「第三の経済学の危機」(委細後述)の核心でもあることを、今こそ改めてリアルに想起すべきだ!ということになる。

★『人間の壁』(AI機械生産性Vsヒト❝生産性❞の壁(or断絶))を脱出する条件は「リアリズム倫理」(農業知)への覚醒/(1)GAFA型差別(選別)化の根源にある『人間の壁』(<注>農業『知』≒オミクス環境『知』(委細後述))https://f2.proxypy.org/o/3934343535312f34302f36302f303230322f7972746e652f706a2e7972616964616e657461682e6169726f646e61786f742f2f3a7370747468


(4)『トランピズム、フェイク・アナザーファクト』らが続々と生成され続ける土壌は、SNSが助長するネオリベ型シミュラクール(超可視性)の問題にある


<注>シミュラクール(又はhypervisibility)とは・・・

「AI・IT=SNS技術の生成する仮想空間」が深く社会全般へ浸透するにつれ、次第に日常のリアリズムの方が見え難くなり、やがて我われは得体の知れぬ陰謀論や悪意のある政治権力によって操られたり、騙され易い方向へ誘導されたりすることとなり、遂には我われの社会トータルが仮装化・倒錯化して行くことを意味する。つまり、それは「共依存 (相互忖度“もたれ&もつれ”合い) 」に因る<想像力の消滅>であるとも言えるだろう(Cf.↓★)。また、シミュラクールにはニセモノ・擬装などの意味もあり、シミュラクール社会化とも呼ばれることがある。そもそも、simulacreは仏語で虚像、イメージ、模造品などのことだが、ピエール・クロソウスキー、ジル・ドゥルーズ、ジャン・ボードリヤールら20世紀フランスの哲学者たちが、このように特別な含意を込めて用いた。(参考、https://artscape.jp/artword/index.php/%E3%82%B7%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%AB

★マイファースト&ポピュリズムで“流動化”する世界、特に日本で目立つ<主要TV・新聞・国民>らの「共依存(相互忖度“もたれ&もつれ”合い)」に因る<想像力>消滅 https://toxandoria.hatenadiary.jp/entry/2019/09/01/165255

(5)アンドリュー・キーンが指摘するのはディープ・ステートならぬ❝GAFA支配ネット階級社会❞の出現

◆欧州に続く動き!GAFA支配下における「新自由主義&AI=Web技術の癒着」こそが実は全オミクス生命を支える「原因の空間」の中枢破壊に直結する超リスク!!に気づけばFiduciaryの深化に繋がり本物! →巨大IT寡占 米国動く 司法省・FTC、相次ぎ提訴1228日経https://www.nikkei.com/nkd/industry/article/?DisplayType=2&n_m_code=154&ng=DGKKZO67693720V21C20A2TCJ000
GAFA型の地球破壊

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『ネット階級社会ーGAFAが牛耳る新世界のルールー』(早川書房/カズオ・イシグロ推奨)の訳者(中島山華氏)の“(訳者)あとがき”によると、この本の著者アンドリュー・キーンは英国生まれのIT起業家(シリコンヴァレーのインサイダー)であるが、キーンは前著二冊の主張(ユーザー生成コンテンツ(日常言語主義)への依存によるネット・メディアの質の低下への大いなる懸念と、フェイスブック・ツイッターらSNSが促す“超可視性/hypervisibility”の危うさを指摘)を踏まえて、更にインターネットを万能の解決策のようにとらえる現代人のものの見方(それによるリアル現実社会のシミュラクール化!)について警鐘を鳴らしている。・・・以下は、その“訳者あとがき”の部分転載・・・

・・・あらゆる人々を解放し、啓発し、それぞれの能力の発揮を助けてくれるテクノロジーであるはずのインターネット(AIと一体化した/←補記、toxandoria)が,巨大企業にによる独占、雇用喪失や、格差拡大や、音楽・映像・情報メディア産業の衰退(および精神環境の破壊/←補記、toxandoria2)を招いている。また、自撮りに代表される自己愛文化を生み出している。インターネットの見過ごされがちな側面に目を向けたこの本は、ネットワーク社会に生きる現代人に警鐘をうながし、軌道修正を呼びかける一冊である。・・・途中、略・・・いまやなくてはならないものになっているインターネットおよび関連事業について、技術の進歩にあわせ、法律や倫理の整備をもっと速く進めなければならないことを改めて実感させてくれる。・・・

・・・以下は、「GAFAらの独占支配というネットワーク化社会における大格差拡大などの危機的な現状」の背景についての衝撃的な事実をレポートするくだりのごく一部の転載。・・・

・・・誰の目にも明らかなプラス面よりも、目に見えないマイナス面の方が、影響がずっと大きい。アメリカ国民の76%を占める、インターネットが社会に有益であることを信ずる人々は、全体像を見ていないのかもしれない。たとえば、ネット上のプライバシーの問題だ。それは、インターネトが創出している「ビッグデータ」の世界の、有害きわまりない一面である。・・・途中、略・・・その「地球村」はすでに、、息が詰まりそうに窮屈な村のパブになっている。そこはぞっとするほど透明性の高い(全ての人々のプライバシーが≪異常な食“人格”カニバリズム≫の≪好餌≫対象化の意味で!)コミュニティで、秘密もなければ匿名性もない。国家安安全保障局からシリコンヴァレーのデータサービス企業に至るまで、みんなが我々のすべてをお見通しであるように思える。・・・途中、略・・・しかし、現実とは思えないほど素晴らしい状況にはよくあることだが、そこには落とし穴がある。問題は、我々がフェイスブックやグーグルのために無償で働き、これらの企業価値を高める個人情報のデータ作りに励んでいることだ。グーグルは、2014年半ばに時価総額が4000億ドル(40兆円強)を超えていたが、必要な従業員の数は4.6万人程度である。一方、時価総額が550億ドル(5.5兆円強)前後の大手自動車メーカーGMの場合、工場に20万人以上を雇用している。このGMと比較すれば、グーグルは規模が7倍であるのに対し、従業員数は四分の一にも満たない。・・・途中、略・・・この資本の不均衡のために世界経済の運命はアップルやグーグル(又は、フェイスブック、アマゾンなど/←補記録toxandoria2)などの、現金を抱え込む一握りの企業の手に委ねられた。これらの企業は税金逃れのため海外(ケイマン、アイルランドなど/←補記、toxandoria)に蓄えている。・・・途中、略・・・『フィナンシャル・タイムズ紙』のコラムニスト、ジョン・ブレンダーは「アップル・グーグル・フェイスブックは当世の守銭奴である」として、世界経済の成長を妨げる企業の吝嗇ぶりを懸念している。・・・


(6)2020米国大統領選の敗者はトランプに非ず!真の敗者はトランピズムに白旗を掲げた伝統『保守政党』たる共和党!その余りにも激しい質的な劣化!


・・・今やトランピズムの残党と呼ばれるレベル?まで激しく劣化した共和党の風景/米国を覆うアナザーファクト陰謀論(deep stateに選挙が盗まれた?etc)、共和党が陥ったトランプ党“布教者”の呪縛!TwらSNSを巧みに駆使するヴァイオレンスの一撃で知性主義、エリート主義を打ちのめし「倒錯エクスタシー暴発型のフェルキッシュ・ファッショ風の異常快感」(社会的集団オルガスムス/Kollektiv-orgasmus、・・・
https://www.degruyter.com/view/journals/zfr/26/1/article-p323.xml?language=de https://www.degruyter.com/view/journals/zfr/26/1/article-p323.xml?language=de

・・・を与えるのが『トランピズム』の正体!・・・


◆トランプ式アナザーファクトの新ヴァージョン!?それでも、悲惨な分断"後遺症"が残る!→ 【QT】閣僚らの相次ぐ辞任で孤立!与野党双方が106連邦議会占拠の責任を問い解任圧力!の追及をかわす狙い?APはバイデンへの敗北宣言と報じた。扇動で批判されている自身の責任には触れていない!→トランプ氏「新政権20日発足」動画投稿、敗北宣言とAP報道108共同https://twitter.com/tadanoossan2/status/1347391717830397953 https://www.asahi.com/articles/ASP1764CVP17UHBI022.html 

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https://www.asahi.com/articles/ASP1764CVP17UHBI022.html

・・・補足/【QT】もう現大統領の任期はわずかで実質的影響はほとんどないが、トランプ氏が支持者の過激な行動を助長したことへの嫌悪感が窺える! →トランプ政権中枢の辞任止まらず、議会乱入は看過できないとの声108ロイター https://twitter.com/tadanoossan2/status/1347449706549444609 (+)米議会警察、警官1人の死亡を確認 議事堂暴動の死者5人に108CNN

・・・

◆むしろ、そのようなトランプに諂う<劣化した多数派の(ホンネは何処?のところもあるが)共和党議員>こそが異常!「不条理な恩赦の強行、および非事実(選挙が盗まれた!deep stateらの)で国民を暴力へ駆り立てること&新コロナリスクの政治利用までの繰り出しは余りにも異様!」の批判は正鵠! →米共和党議員、トランプ大統領を厳しく批判1229Rolling St. https://news.yahoo.co.jp/articles/c7549e606d36bff4b051ea26a0a92d46a00ed79

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https://news.yahoo.co.jp/articles/c7549e606d36bff4b051ea26a0a92d46a00ed79

◆選挙人投票でデバイデンの勝利が確定した今でも。なお過半超の共和党議員が❝トランプ敗退❞を公言できないのは「トランぷ御謹製アナザーファクト、つまり❝deepsateら陰謀論の幻影❞を信奉するる❞トランプ教❞教祖の支持層ca..7千万の❝圧❞に怯えるためでは? →議会で米大統領選の結果覆える公算小さい=共和党上院幹部1115ロイター https://twitter.com/tadanoossan2/status/1338680289854255104

(7)そもそもトランピズムとは?(付、deep state陰謀論について)

・・・米国の第45代大統領ドナルド=トランプの政策や発言の根底にある考え方や政治姿勢。自国の利益を最優先するアメリカ第一主義の立場から既存の政策枠組みや国際合意を否定する一連の言動や文化的多様性に対する非寛容な態度などをいう。
https://kotobank.jp/word/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%94%E3%82%BA%E3%83%A0-1819745

・・・また、トランピズムの支持者(大統領選で前回より1千万票も上積みし約7300万票にもなったトランプ支持層)と、ディープ・ステート陰謀論(deep state/米国を操る影の政府が存在すると固く信ずる、いわゆるアナザー・ファクト論の典型!)の信奉者はほぼ重なると見られており、トランプ自身はこの陰謀論を上手く活用しており、このことは肝心の共和党が大統領選敗退後でもトランプの存在を無視できないことに繋がっている。しかし、ディープ・ステート陰謀論の考え方の創始者とされるのは作家、マイク・ロフグレン(Mike Lofgren)であり、彼はウォール街とシリコンバレーの問題点(その専横な存在感)を指摘はしたが、ロフグレン自身は❝自分は陰謀論者ではない!❞と言っていることに留意すべきだ!それは、やはり❝柳の下の幽霊(ないしは怪物の存在(ウソ!)❞を大げさに吹聴して素朴な多数派の人々を惑わせ、その不安を煽り続ける詐欺師的なアジテーターの犯罪的な行為に他ならないからである(https://www.npr.org/2019/11/06/776852841/the-man-who-popularized-the-deep-state-doesnt-like-the-way-its-used)。

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https://www.asahi.com/articles/DA3S14703268.html

・・・つまり、トランプ最大の犯罪は「歪んだ正義」での伝統保守たる共和党&米国民主主義の破壊!即ち深刻な「分断後遺症」の放置ということ! →米有名弁護士は「脱税はアウト」と分析、崖っぷちのトランプ「近未来の罪状決定も含め自分を恩赦」vs「逮捕」のせめぎ合い1210N.P.7
https://twitter.com/tadanoossan2/status/1336802946873364480

(関連情報)


◆「勝者傲慢・過剰能力主義」化の根本は新自由(市場原理)主義!エトノス環境・生命論の覚醒が不在の儘の<劣化共和党のトランピズム政治利用↓♨>では只の堂々巡り! →トランプ氏の前回上回る7千万得票はなぜ?ハーバード大名物教授が鳴らす警鐘1202読売https://twitter.com/tadanoossan2/status/1334260565707898880

◆共和党「生命力」の予想外の激衰弱(劣)化!なので同党は消滅し民主党から保守・自由両派が再生する鴨?w →トランプ支配が続く共和党!トランプ敗北を認めた共和党議員は27人だけ!2024大統領選でのトラ再出馬で政権を取り戻す目論見かも?1207飯塚真紀子Y!News https://twitter.com/tadanoossan2/status/1335787942241964034

◆水のイマージュ2@tadanoossan2/【QT/黒を白と主張する異常!】選挙結果を受け入れず具体的証拠も示さず自分の勝利だ!と主張。トラ支持者の脅迫や嫌がらせに州選管幹部が怒りの記者会見をする事態!     Cf.↓♨ →【米大統領選】トランプ氏、ジョージア州で集会 勝利主張し知事に協力要請1206BBC https://twitter.com/tadanoossan2/status/1335429426658471943

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♨水のイマージュ2 @tadanoossan2/⋰驚愕!共和党の劣化&トラ派の狂気! →【米大統領選】ジョージア州選管幹部、脅迫をやめさせよ!とトランプ氏に要求/トランプ陣営の弁護士が元幹部を公開処刑で銃殺すべきと公言!自分の支持者のこの種の行動を非難しないトランプ氏と共和党の上院議員らを非難!
1202BBC 【米大統領選2020】 ジョージア州選管幹部、脅迫をやめさせるようトランプ氏に要求(BBC News) - Yahoo!ニュース
・・・米大統領選の結果を不服とするドナルド・トランプ大統領や支持者が、ジョージア州などで不正選挙があったと主張している問題で、ジョージア州の選管幹部は1日の記者会見で、トランプ氏の支持者が州幹部や投票シス news.yahoo.co.jp 午後4:36 · 2020年12月2日·Twitter Web App https://twitter.com/tadanoossan2/status/1334038799756640259

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https://twitter.com/tadanoossan2/status/1334038799756640259

◆【QT】アリゾナ、ジョージア、ペンシルベニアなどの州でも退けられ8日には各州で紛争の解決期限、セーフハーバーを迎える。 →ミシガン州の選挙結果阻止訴訟、連邦裁がパウエル弁護士らトランプ派の訴え退ける1208ロイターhttps://twitter.com/tadanoossan2/status/1336049047606456320

◆水のイマージュ2 @tadanoossan2/【QT】選挙人投票は14日だが、8日までに認定した結果には事実上、異議申し立てができなくなる。トランプ大統領が法廷闘争を通しバイデン前副大統領の勝利を覆す道はほぼ断たれたとみられる。 →連邦最高裁、ペンシルベニア州共和党議員らの訴え退ける1209CNN(CNN) news.yahoo.co.jp
午後0:12 · 2020年12月9日·Twitter Web App 

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◆【QT/剣が峰?】共和党が1議席でも獲得すれば同党マコネル院内総務が引き続き上院の支配を握り民主党はより多くの妥協を強いられるが…  →トランプ氏、上院決選投票でジョージア州入りへ 共和党内から❝逆効果❞の懸念も1205 CNN https://twitter.com/tadanoossan2/status/1336239728111149056


◆大治朋子著『歪んだ正義-普通の人がなぜ過激化するのか』↓♨を想起させる!→米ミシガン州、トランプ敗北を否定!の武装集団が選挙管理責任者の自宅前で威嚇デモ/この脅威は私など選挙管理人へでなく有権者に向けられているとジョスリン・ベンソン氏!1208B. https://twitter.com/tadanoossan2/status/1336239728111149056

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(8)共和党❝劣化❞の原因ともなったトランピズムなる❝歪んだ正義❞の深層に潜む❝無限背進(後退)の心の闇❞の問題
◆問題はそれが過激化した「歪んだ正義」の重しになっているということ! →米大統領選の今後の注目点は?バイデン&トランプ両氏の足元&その先:渡辺靖慶大教授に聞く/約5千万人の本気で選挙は盗まれた信じるコアな熱狂支持者がいるのでトランプは4年後を睨み何でもできる!?1209THE PAGE https://twitter.com/tadanoossan2/status/1336571759793897472

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https://twitter.com/tadanoossan2/status/1336571759793897472

参考/【聞協会賞、ボーン・上田賞を受賞した敏腕記者がテロリズムや自粛警察など過激化の問題の核心を突き止め、解決・防止策を提示!】

・・・『歪んだ正義-普通の人がなぜ過激化するのか』-毎日新聞出版-の著者・大治朋子氏が書いた同書❝案内文の一部❞を以下に転載する(出典、https://allreviews.jp/review/4925)。・・・

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「あなたは、自分や自分の家族が無差別殺人を犯す可能性があると思いますか」 そう聞かれて、「はい」と即答する人はほとんどいないだろう。
「そんな凶暴な人は、そもそも自分たちとは無縁の世界の住人だから」
もしあなたが咄嗟にそう感じたのなら、本書は一読する価値がある。

●「自分は絶対に正しい」という思い込みが人間を凶暴にする

コロナ禍に現れた「自粛警察」、過激化するソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上の中傷、急増するローンウルフ(一匹オオカミ)による無差別殺傷事件―。こうした攻撃者は実際に会うと拍子抜けするほど「普通の人」の顔をしていることが少なくない。だが自らの「正義」を語り始めるとその横顔は歪み始める。

●彼らに見られるのは自分の「正しさ」を確信した攻撃性だ。「自分は絶対に正しい」と思い込むと、人間の凶暴性が牙をむく。

●人間は誰しも攻撃性を持つ。だがそれをエスカレートさせる人もいれば、そうはならない人もいる。その違いを生み出すものは何か。

●本書は「普通の人」がさまざまな経緯を経て過激化へと突き進むにいたるその道のりを、いわば体系的に地図化しようという試みだ。

過激性はどこから生まれ、どのように育つのか。そうしたプロセスを可能な限り「見える化」することで、個々人、あるいはその愛する人が過激化プロセスにあるのかどうか、あるとすればどの位置にいるのかを認識し、暗くて深い過激化トンネルへと落ちるのを防ぐ、もしくは落ちたとしてもそこから引き返すために手がかりとなりそうな情報をまとめている。

2017年夏から2年間、会社を休職してイスラエルの大学院で研究生活に入った。心理学を専門とするユダヤ人の教授らが口にしたのは、「テロリストの心の中を知りたければ、まず私たち自身の心を見つめることだ」という言葉だった。彼らは、ユダヤ人も含めてあらゆる人間がその攻撃性をエスカレートさせテロリストにすらなりうると断言した。・・・ここで、引用・転載おわり・・・

(関連情報)


◆ユリー・プロンフェンブレンナーの著書「人間発達の生態学(エコロジー)ー発達心理学への挑戦」が提唱した「生態学的システム論」のポイント
・・・オミクス論(詳細後述)との関連で特に興味が引かれたのは「第7章 過激化をいかに防ぐが」の中で著者・大治朋子氏が紹介する、ロシア系米国人の心理学者ユリー・プロンフェンブレンナーの著書「人間発達の生態学(エコロジー)ー発達心理学への挑戦」(邦訳。川島書店刊)が提唱した<生態学的システム論>である。

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(『プロンフェンブレンナー:生態学的システム論』の↑画像は。https://bars1987.wordpress.com/2017/01/03/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%BC/より)

その「生態学的システム論」によれば、ブロンフェンブレンナーは、一般に理解されているタブラ・ラサ(Tabula rasa/白紙)論とは異なり、先ず子どもは「無限背進の闇と無限の可能性(光)を併せ持つエルゴン(±の両義的な潜性可能性)の在り処」と考えている。

そして、ブロンフェンブレンナーは、子どもへそのように両義的な影響を与える環境要因として、以下のようなものが多層的に存在していると主張する(参照↑画像)。

●マイクロシステム(その子どもの直近にいる人々や組織、つまり両親、家庭、学校、友達、近隣らの認知)

●メゾシステム(間システム/マイクロシステム及びその上位システムとの相互情報交換や交流関係を受け持つシステム)

●エクソシステム(外システム/両親等の職場、メディア、教育環境、教育委員会など)

●マクロシステム(その外部の全大系/政治・社会的価値観、法律・経済・思想あるいは全国的な文化諸勢力など)

そして、更には時間の影響、すなわち時の経過の中で起こる特定の出来事や文化の変質なども説明に盛り込まれるクロノシステム(https://dictionary.apa.org/chronosystem) が追加されることになる。

ところで、このクロノシステム(chronosystem)を加えた生態学的システム論は、恰も経済理論がシュンペーターやハロッドの「経済理論の動学化(時間観念と生命論的なエコーチェンバー(共鳴箱/これは、その委細を後述するオミクス生命論のカギとなる重要な考え方である)の観念の導入に匹敵する、とも見える。

また、このエコーチェンバー・システム自体に開・閉のラチェット(ratchet/動作制御システム、いわば対話システムの回路(オヴァートンの窓)が付いているか?いないか?という点こそが、いま目前にリアルに存在する「ある特定の人間社会の政治・経済・文化トータル」がオミクス生命論的な意味で❝共和(不均衡動学)化❞するか?あるいは❝テロリズム(過激自閉化、過激無限背進(後退)化、過激抽象観念化)❞へ暴走するか?の分かれ目になると考えられる。

<注>オヴァートンの窓とは?・・・オヴァートンの窓(Overton Window)は、多くの人に尊重すべきのものとして受け入れられる政治的な考え方の範囲のこと。「多くの人に受け入れられる思想は、窓のように一定の範囲の中に限定されている」という考え方である。「窓」は常に変化し、かつては受容されていなかったものがいまは受容されたり、その逆もまた起こる。「窓」の枠に収まらないような極端な政策が広く世論で関心を持たれ議論されるようになれば、「窓」が移動して範囲の中に収まる効果があるとされる。選挙などにおいては、政策は「窓」の枠の中に入るように関心を持ってもらう必要がある。アメリカのシンクタンクMackinac Center for Public Policyの上級役員だったJoseph P. Overtonによる考え方で、彼の死後に同僚のJoseph Lehmanが命名した。(出典、https://makitani.net/shimauma/overton-window


(9)トランプ「合衆国憲法修正第2条」の煽りの問題

(『銃規制』の難しさは、対立史『"政治権力の暴力性"Vs"国民主権の保全"』をめぐる、『司法を頂点とするフィデューシャリー型』の民主国家統治のあり方そのものを問うことに因る)


【結論】


・・・合衆国憲法修正第2条の規定は、“A well regulated Militia, being necessary to the security of a free state, the right of the people to keep and bear Arms, shall not be infringed” である(@西山隆行・成蹊大教授)。https://gendai.ismedia.jp/articles/-/49557?page=2

合衆国憲法修正第2条の規定が謳うMilitia(ミリシア/民兵)の解釈について、合衆国最高裁判所は伝統的に州権説をとっていたが、2008年の判例では個人権説を採用した。そのため、今日では、<包括的な銃規制は合衆国憲法の改正を行わない限り困難>と考えられている(@西山隆行・成蹊大教授/委細は、当節の末尾にある"転載"個所を参照乞う)。https://gendai.ismedia.jp/articles/-/49557?page=2

一方、だからこそアメリカ大統領選の争点のひとつとも見なされていた、人種差別問題をめぐる抗議デモに力で対抗しようとして各州レベルで結成された「ミリシア(自警団と訳されている)、または「プラウドボーイズ」らの武装集団が、合衆国最高裁判所の現在の修正第2条・判例解釈では明らかに憲法違反の存在だと考えられる。

参考/「トランプ氏支持の自警団『ミリシア』とは」TBSニューヨーク支局/宮本晴代 記者、https://news.tbs.co.jp/newsi_sp/catch/20201018.html

関連/強権(中国)、SARS学習(台湾)、情報公開・信頼(豪州)orフィデューシャリーの模索(が、新コロナ対策については失敗だったのか?スェーデン)の何れにも見劣りする❝ステーキ会食式?低脳スガJPN❞は情けなや! →武漢、強権下の市中感染ゼロ コロナ拡大1年 クラブ客「世界一安全な街」1220朝日 https://twitter.com/tadanoossan2/status/1340585413765787656

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https://twitter.com/tadanoossan2/status/1340585413765787656

水のイマージュ2@tadanoossan2
参考/スガ(菅首相/および安倍晋三・元首相ら)は『死ぬまで綱渡り』の宮沢理恵 の爪の垢でもわけてもらい煎じて飲んだらどうか?ひょっとして、フィデューシャリーの意味が分かる鴨神社? →「転ばない人生はつまらない」――「死ぬまで綱渡り」宮沢りえの覚悟1220Yahoo!ニュース 特集 https://news.yahoo.co.jp/feature/1861 https://twitter.com/tadanoossan2/status/1340741006795239425

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・・・

ここで想起すべきは、「『政治の美学‐権力と表象‐』の著者、田中純(東大大学院総合文化研究科教授/思想史、表象文化論、美学、https://toxandoria.hatenablog.com/entry/2019/12/02/063303)が指摘する、フェルキッシュ・ファッショ(ないしはナチズム)などの<暴政>化した権力が持つ、一種の<抽象急進主義のジャンル>と見るべき「例外的なもの( or 客観的に、又は科学的に見て絶対にあり得ないこと)への抽象的な完全同一化/権力(意識)の亡霊化」の問題である。

さぞかし、日本会議(菅内閣の約8~9割を占有!)、ないしはそれと殆ど同じ領域を被りつつ分担する神道政治連盟国会議員懇談会(与野党のフレームを越えており、全国会議員の過半超を占有!)などは、そのような抽象急進(or狂信)主義の風、つまり靖国(英霊)”顕幽論“(後述する、オミクス生命論的な『永続性の原理』を忌避( or 破壊)し、自らの生命環境トータルをすら死滅させ得る"自然界の両義的なエルゴンに潜む暴力性の成分の優越"たる"ゼロサムの赤の女王"の誘惑の風)を煽り立てるアジテーション組織の典型である。

<注>「赤の女王」について・・・

「赤の女王」は、ホッブス・リヴァイアサンを「自然・政治・経済・社会・文化」の全般にわたり作用する不可避の共通原理と見なす考え方(『自由の命運 上、下: 国家、社会、そして狭い回廊』(早川書房)の著者、ダロン・アセモグルと ジェイムズ ・A. ロビンソンによる)。それを放置すれば、すべての内外環境がゼロサム化するのは必然なので、これに薄皮一枚で必死に抗いつつ生を繋ぎ( or 紡ぎ)続ける全生命の一環たるヒト(の社会)でも、必然的に永続的な薄皮一枚の「この意味での努力」の持続が厳しく求めらている。スウェーデンなどの北欧諸国では、福祉国家を維持すべき行政府が当然担うべき義務としてフィデューシャリー(おそらくヴィクセルを嚆矢とする?)がある(委細後述)。ただ、今回の新コロナ対応では、その崇高な理念に沿った具体的な政策の詰めが甘かったのか?、スウェーデンの新コロナ対策が失敗だったのでは?」と内外から厳しい批判を浴びているが・・・(関連詳細は後述する)。

・・・

また、旧安倍政権、菅政権らを構成する閣僚らの殆どが、この異常なアジテーション・イデオローグ(靖国"顕幽論")の信奉者(というか狂信者!)たちであるのは知る人ぞ知る!の実に由々しき問題である。この点は、かの「deep state陰謀論」などが笑止千万であることは百も承知のうえ、敢えてそれを政治利用して国民の分断(自らの支持層の固定化を狙いつつ)を謀るトランピズムの首謀者たる現在のトランプ大統領よりも問題がより深刻だと思われる。

それは、また後で述べることになるが、トランピズムで酷い分断の状況下にあるとはいえ、そのような意味では"堕ちた"はずの"トランプのアメリカ"でも、辛うじて薄皮一枚のところで全世界に向け民主主義国家の矜持(フィデューシャリーの一つのタイプの米国における表れ:憲法解釈における、民主主義国家アメリカにおける国民主権の保全を至高とする純粋法理の遵守ということ!/委細後述)を見せつけた場面が存在するからだ。

つまり、既述のとおりのことだが、それは「合衆国最高裁判所(トランプ自身が配下と見做し強引に押し込んだエイミー・バレット判事らも含む)が毅然として、現在のワシントン政府(トランプ政権)が申し立てる"民主党がドミニオン社の集計ソフトで今回の大統領選挙をトランプから盗んだ!"との数多の訴訟をことごとく却下し、又は門前払いとしたことに現れている。

・・・

田中純一『政治の美学―権力と表象―』によれば、「王権神授説」の物語は「ローマ教会の教皇権の連続性」の借用である(近代国家論の重要概念はすべて世俗化された神学概念である。‐カール・シュミット『政治神学』‐)。そして、教皇権の連続性を仲介するのが、完全な空位状態を回避するために行われる象徴的「儀式」であり、これによって「権力の三つの身体」(前教皇‐象徴的儀式‐新教皇)の永遠の連続性が確保される(その儀式の象徴性が教皇権の永遠の連続生命を保証している)。

因みに、現代のローマ教会(無論、枢機卿らのなかには少数派の異論もあるため必ずしも盤石の一枚岩とは言えぬかもしれぬが、少なくとも現在のフランシスコ教皇)はリベラル派(リベラリズム支持)を公言しているので、公共選択(政治・経済)論の意味ではスウェーデン型の協同組合を中核とする資本主義のあり方をベストの理想として(行政府の統治としてはフィデューシャリーを)支持しているようだ(https://www.icmif.org/file/3111/download?token=oh9qOL98)。

「王権神授説」でもこれと同様の象徴的儀式を介在させる、いわゆる「権力の三つの身体」のプロセスで王権の永遠の連続性(連続生命としての王権)が保証されてきた訳だが、ホッブスのリバイアサン(レヴィアタン)が「可死の神」であるのは、初期啓蒙思想の「社会契約」に因ると考えられる。つまり、神学的な王権の連続性より、やはり社会契約論による王権の保証が優先された訳である。従って、この点については異論もあるようだが、市民の「生存する権利」、つまり自然権を重視したホッブスにも抵抗権の考え方は存在したと見るのが妥当である。また、当然ながら「可死の神」には科学革命の影響もあるだろう。

それはともかくとして、現代のローマ教会(無論、枢機卿らのなかには少数派の異論もあるため必ずしも盤石の一枚岩とは言えぬかもしれぬが、少なくとも現在のフランシスコ教皇)はリベラル派(リベラリズム支持)を公言しているので、公共選択(政治・経済)論の意味ではスウェーデン型の協同組合を中核とする資本主義のあり方をベストの理想として(行政府の統治としてはフィデューシャリーを)支持している。

<注>ダ―ウイン進化論の上位概念としての仮説「永続性の原理」について

・・・これは進化生物学者・長谷川英祐・北大大学院農学研究院・准教授の著書『働かないアリに意義がある』で注目された生物学上の仮説。蜜蜂や蟻などの社会では約3割弱の“働かない蜂や蟻”が常に存在しており、もし一定数の働き蜂や蟻が死滅すると、今度は彼ら少数派が働き始める。

・・・つまり、生物社会には此れに類する何らかのバッファーが組み込まれている可能性が高い。そのバッファーの狙いはリスク分散であり、ミクロな生存競争(ダーウイニズム)はマクロな「永続性の原理」(リスク分散)で補完されているのかもしれない。但し、人間社会の場合は一般生物と異なり「宗教、知識文化、科学技術、破壊的な機械軍事力」などが伴うため、必ずしも一般生物の場合と同じ「永続性の原理」として作動するか否かは分からない。

・・・しかも、恐ろしいのは、歴史を顧みれば、それが致命的な「滅亡の原理」へ転相(展相に非ず!)する可能性がむしろ大きいことである。ともかくも、よく知られているものでは「カッコウの托卵」なども同原理でのリスク分散として理解できる。更に次元を上げて考えてみると、人間社会のポピュリズム問題(約7~8割ノンポリ層の存在)でも似たような原理が推測される。

・・・それは、どこの国でもほぼ同率でノンポリ層が常在的に分布することからも窺われる。また、仮にある社会が100%エリート集団であったとしても、矢張り、おそらくそこでも7割程度はノンポリ化する(健全なジャーナリズム等の外部情報インプットが正常に作動しない限り、矢張り何も自律的に考えられない人々の多数派層が形成される)と思われる。

<注>マンデヴィルの逆説について

・・・著書『蜂の寓話/私悪(私益)すなわち公益』のなかで、啓蒙の歴史に詳しいだけでなく、時代の先をも先験的に見通していたマンデヴィルが、実は、現代風に言えば"フィデューシャリーに支えられたエトノス環境の一環としての公益(社会的共通資本や、そのジャンルとしてのベーシックインカムなど)が先ず保全されてこそ、私益のための経済が安定的・持続的に生成され得る"と主張していた、とも理解できるということ。https://toxandoria.hatenablog.com/entry/2019/12/02/063303

(関連情報)


🔲「アメリカ「銃社会」の起源と現在 〜だから一筋縄では規制できない/西山隆行・成蹊大教授、より部分転載・・・https://gendai.ismedia.jp/articles/-/49557?page=2

世界で最も早い段階で共和主義、民主主義を統治の基本原則に据えたアメリカでは、大統領を絶対王政期のヨーロッパの君主のようにしないことが目指された。常備軍と官僚制は君主政を維持するための制度と見なされた。建国当初のアメリカでは、警察も圧政の手段と化す可能性があると見なされ、連邦政府が警察を整備して秩序維持の任に当たらせるという考えは支持されなかった。・・・途中、略・・・合衆国憲法修正第2条の規定は、“A well regulated Militia, being necessary to the security of a free state, the right of the people to keep and bear Arms, shall not be infringed” である。・・・途中、略・・・これを部分的に日本語に訳せば、「規律ある民兵(Militia)は、自由なstateの安全にとって必要であるから、人民が武器を保蔵しまた携帯する権利は侵してはならない」となる。仮にstateが州を意味するのであれば、修正第2条は民兵を組織するための州の権利を定めたものとなるので、州政府がその権利を放棄するならば、州民による銃の保蔵や携帯を規制する権限を州政府が持つと解釈することができる(州権説)。一方、stateを国家=アメリカと解するならば、武器を保蔵し携帯する権利は個人に与えられていることになり、憲法改正をしない限り銃所有を禁止することはできなくなる(個人権説)。もっとも、個人権説をとる場合でも、武器を携帯できる場所や、携帯できる武器の種類について規制を行うことは可能だと考えられている。合衆国最高裁判所は伝統的に州権説をとっていたが、2008年の判例では個人権説を採用した。そのため、今日では、包括的な銃規制は憲法改正を行わない限り困難だと考えられている。・・・以下、略・・・

・・・ここで(1/6)おわり・・・

(2/6)はコチラ↓にあります。
https://note.com/toxandoria2/n/nea8fd36e81b0


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