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【気まぐれエッセイ】真面目すぎるが故にしてしまう不真面目なこと

私は、自宅でウェブライティングの仕事をしながら週に1~2日ホステスのアルバイトをしている。夜の仕事へ出ると帰宅するのが午前3時くらいになるので、週1~2日程度しか出勤しなくても生活が崩れやすい。しかも私は元来夜型のため放っておくとすぐ昼夜逆転する。だからどんなに遅くても朝11時には起きると決めている。


はずだった。

それなのに、今日(正確にはもう昨日)、起きたらお昼の3時だった。

あぁ、終わった。

今から起きていつものストレッチと運動をして、支度して、最寄のカフェに行って執筆して……。こうして書いてみるとやることはそんなに多くないように思えるのだけど、ベッドの中で全工程を思い浮かべていると、気が遠くなるほど面倒くさくなる。

それならストレッチや運動はサボって、とりあえず仕事だけやればいい。別にパジャマのまま部屋に引きこもって書いたらいいじゃない。それが許させる働き方を選んだんだから。

でも出来ない。

もしくは思い切って仕事はせず、今日は休みにしてしまえばいい。何にもしなくていいからとりあえず起きて家族と過ごせばいいじゃない。テレビを観て食事をして、ただ起きている日にすればさ。

でも出来ない。

完璧主義な私は、そういうことが苦手なんだ。


真面目過ぎるが故に、結局一番不真面目な行動を、時々してしまう。


あぁ、もう何もせずにこのまま眠っていたい。

夏だけど、冬眠してしまいたい……。

そうやって次の日の朝まで(計30~35時間ほど)ベッドの上で過ごすことが、数か月に1度はある。


今日はもう、そうする。そうしてやる。


あぁ、心のブレーカーが、落ちる……。


そうやってまどろんでいた、夕方4時。ノックの音がした。

「ご飯行かない? お父さんとお母さんと、おばあちゃんも誘おうと思って」母がそう、声をかけてくれた。


高校を卒業してからほとんど地元を離れていた私が、実家に帰ってきた1番の目的は、自分の家庭を持つまでにもう一度今の家族と過ごすことだった。


こういう日常の、なんでもないように思える、ささやかな幸せを取りこぼしたくないんだ。

みんなが生きているから、しかも、元気に生きているからできること。いつかできなくなったときに、悔いがないように味わい尽くしておきたい。



だから、自己嫌悪の原因でありながら極上の楽しみでもある、真面目すぎるが故にやってしまう不真面目なことを、今日はやらずにベッドから出た。


やっぱり起きてしまったら結局いつものストレッチや運動を生真面目にやって(笑)、みんなでディナーへ。


だから今、こうしてパソコンの前に座れているというわけ。

今夜納品できるくらいサクサク書けたらこれはこれでアリだけど、寝すぎて頭が働かないし大して捗りもしないのに、こんな時間にムダにブルーライトを浴びて、また朝方まで眠れないんだろう。



でもさ、こんな日が、あってもいいよね。

家族でご飯、楽しかったし。



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とわ 歩志華 (Hoshika Towa)
幸せな時間で人生を埋め尽くしたい私にとって書くことは、不幸を無駄にしない手段の1つ。サポートしていただいたお金は、人に聞かせるほどでもない平凡で幸せなひと時を色付けするために使わせていただきます。そしてあなたのそんなひと時の一部に私の文章を使ってもらえたら、とっても嬉しいです。