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『木馬』

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長編ファンタジーにするかもしれません。
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Reisende.01

Reisende.01

いやなんだ。きみがいないと認めるなんて。

ずっと一緒にいてくれるって。あの言葉はうそだった?
きみの言葉を信じてここまできたのに。
何度心を折られ膝をつきそうになっても、
きみのその言葉があったから前へ前へと足を進めたのに。
それなのにどうして今、きみはここにいないの。

心を覆い尽くす闇に低い呻き声を上げ、ニヒツはその細い体を濡れた地面の上から苦労して持ち上げた。
まだ、冷たい雨は止まない。

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木馬 ──序章──

木馬 ──序章──

木馬よ 木馬 どこへいく
走れぬ脚で どこへいく
どんなにお前が望もうと
お前の脚では往けぬだろう

それでもわたしは行くのです
愛しい人の待つ場所へ
動かぬ脚をも切り捨てて
愛する人の待つ場所へ

星さえ見えぬ 暗い空
光り輝く その姿
木馬はついに 走り出す
あなたの元へ 飛んでいく