昆虫食の夜明けと明治村の牛鍋屋〜気持ち悪いに根拠はない
テレビでサシの入った牛肉の塊がアップで映し出され、レポーターがそのA5の和牛を食べる、スタジオではそれをみているタレントさんたちが「絶対!美味いやつや〜」と大騒ぎ…
そもそも「美味いやつ」という判断は、社会的常識や個人の記憶によるものであって、客観的な根拠はほとんどない。
このようなシーンの牛肉が将来的、100年後には昆虫に置き換わっているかもしれませんね…絶品コウロギ料理とか、〇〇のブランド蝉…というと今は「気持ち悪い」という方が大半だろうが、そのような主観はあまり根拠がなく、私はいつも「明治初期の人たちだったら、前述のテレビの牛肉=美味そう〜、を見て気持ち悪いと思うんだろうなぁ」と考えてしまう。
愛知県の明治村に明治20年に建設された日本初の牛鍋屋、大井牛肉店がある。
明治時代の後半に産まれた人たちは、小さい頃から牛肉を食べる人を見て育っていくから抵抗はないだろうが、江戸時代末期を生き抜き明治初期に大人だった人達から見ると「牛を食べるなんて!…なんと汚い、病気になるのではないか?」「牛は田んぼで働くものであって食べるものではない!気持ち悪い」と言っていたのだ。
そんな明治初期の牛を気持ち悪いと言う人たちを想うたびに、私は現在の昆虫食を気持ち悪がる方達とオーバーラップさせてしまう。
人は馴染みのない食べもの、記憶にない食べもの、他人(特に母親)が避けている食べもの、などは気持ち悪がって食べないことが多い。
逆に言えば「食べない根拠」というのは、それぐらい客観性が乏しい(蕎麦や甲殻類など極端なアレルギーは除く)わけで、社会的通念や経験が大きく影響する。
牛なんか食べもんじゃない!牛なんか食べたら病気になる!牛を食べるなんて野蛮だ気持ち悪い!
と言っていた明治初期の人たちに現代人は
「こんな美味しいものを…」
と言うと思うが
100年後の人たちは、昆虫食に抵抗を示す現代人に
「こんな美味しいものを…」
と言うのであろう(笑)
人の世は固定概念に満ちあふれていて、それゆえに楽しいことにも満ちあふれている。
身体のこと健康のこと不調のこと、お気軽にご相談ください!
(株)ニューログリア脳神経科学研究所
代表取締役 小林昌彦
オーストラリア王立メルボルン理科大学医学部卒業
スリランカ国立アンパーラ病院にて神経内科医として勤務
現在自然医学の治療院として、古代インド医学アーユルヴェーダ、東洋医学、古代インディアン医学などを研究統合して実践しています。
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