長編連載小説『サンキュー』第858話。
俺は、原稿をチェックし、出版社に送れば、後は、直しの嵐が待っているのだった。でも、いい。俺にとって、作家業は、板に付いたものだった。元々、適性があるのだ。俺は、ミステリー作家として、やっていて、実際、作品はあまり売れてないにしても、以前よりは、お金ができてきた。これも、小説家冥利に尽きるというものだ。実際、俺の暮らし向きはよくなった。これも、原稿を書いているから、当たり前のことだ。俺が、作品を書くことで、読者は皆、納得してくれる。俺の作家業は、半ば、永遠に続くものと、考えてよさそうだった。実際、俺は道半ばだったにしても、ここで、折れるまいと思っていた。これが、小説家の人生だと思っている。(以下次号)
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