- 運営しているクリエイター
2021年1月の記事一覧
【通信講座】 小説「𣍲」 講評
そしてまた《いい加減に目を覚ませ …… お前はと疾っくに虫の息なのさ》彼女が親指と人指し指の二本で軽く挟み(そして)口から離した一本の葉巻は焦げ茶色の変哲がないニカラグア産のチャーチル・タイプ、二センチ程度の先端の灰と反対に唾液で湿っている折り目正しくカットされた平たい吸口から闇の静けさに溶け込むくすんだ白煙がゆらゆらと棚引きながらもくるりくらり夜気に払われ(今は令和の十月下旬で)深夜二時は八つ
もっとみる【通信講座】 小説「月下の悪魔」 質疑応答
ありがとうございます。
読ませていただきました。全体的に、文章が長いということですね。
これから全体を見直していこうと思っていたので、良い指針を頂けたこと、嬉しく思います。ありがとうございました。
「文章が長い」ことなど問題にしていない。
不要、冗長というのは
一般的に書き流すべきところで
無意味な説明、描写をしているということで
書く必要のない事物に対する記述は、当然ながら
長くてもみじかくて
【通信講座】 小説「月下の悪魔」 講評
『【通信講座】 小説「拝み屋雲水の事件簿 拝み屋雲水③ 花鬼」 講評』で
9万字の長編。
冗長すぎる。
10枚で書ける。
読書体験がこんな苦行であっていいだろうか。
14/131 までしか読めなかった。
耽美的文体を志向しているのは分かるが、あまりにもぎこちない。
一挙手一投足をいちいち書くので
遅々としてストーリーらしきものが進まず
非常なストレスを読者に感じさせる。
と書いた。
読書体
【通信講座】 小説「ありは、人形」 講評
『【通信講座】 小説「サミダレ町スケッチ」 講評』で
わずかな枚数で作者独自の世界観を描破したモダニズム風の佳品。
稲垣足穂、内田百閒に比肩する奔放な個性が創造した
無時間、無国籍の小宇宙に魅了される。
ものうげな緊張感、しずかな焦燥、瞑想のような
祈りのような退屈さ。
一貫する奇妙な味の空気が見事。
趣向そのものは
あたらしいわけではないが
厳格な構成、抑制された文体、無駄のない描写に
ひさし