あなたにとってラクな仕事は?50代の私がやってみたアルバイトの話
仕事のひとつの節目を迎えて、今、次の仕事や今後の働き方について、あれこれ調べたり、話を聞いたり聞いてもらったり、考えたりしています。
50代は体力気力が衰えてくるお年頃
正社員、契約社員、派遣社員、パート・アルバイト、個人事業主……。
いろんな働き方がありますが、50代というのは、多くの人が自分の身体の変化を感じたり、この先の時間を考えて働き方について考えたり、行動を起こしたりするときなのではないでしょうか。
「働いて収入を得る必要がある」以上、少しでもいい収入を得たいのはもちろんです。
でも、体力が衰えてきたり、若い頃ほどキツイ働き方ができなくなってきたりすることから、負荷を増やさないことも健康のために大切です。
なんといっても、健康より大事なものはありませんから。
最近は勤めながら副業をする人も増えていると聞きます。
個人事業主でも、収入を補うために、あるいは一番やりたい本業を立ちゆかせるために、パートやアルバイトをすることもあります。
やってみると、世の中にはいろんな仕事があることがわかります。
「できれば、ラクな仕事で収入を得たい」ものですが、「ラクな仕事」ってどんな仕事でしょうか?
これが人によってまったく違うのが、本当におもしろいと思います。
試験監督をやってみた
知人に、「試験の監督のバイトは、ラクでおすすめですよ」と聞いたことがあります。
「スーツ着ていって、基本立っているだけですから」
世間には公的なものから小さいものまで、たくさんの資格試験があって、その試験監督がアルバイトで集められているのです。
興味を持って一度やってみました。
ところが、私にはダメでした!
一度やって、「もう二度と行かないぞ」……と思いました。
立ち仕事に慣れていないので、ずっと立っているのも結構しんどかったのですが、何より「何もしない」のが、私にとっては苦行だったのです。
時計の針を見ながら時間が早く経つのを祈る、ひどく疲れる、なんともいえない時間でした。
百貨店のお歳暮の受付をやってみた
一方で、とても興味深く、学びも多い体験だったのが、百貨店の「お歳暮の受付」のアルバイトです。
期間限定で百貨店に出現する「ギフトセンター」で、お客様の注文をうかがいながら、パソコンに入力していく担当です。
接客業務は初めてだったのですが、取材やライティングの仕事で、「人の話を聞く」「人の話を聞きながら次の流れを考える」「パソコンに入力する」ことが得意だったので、意外にもスムーズにできました。
とはいえ、慣れないお客様とのやり取りは、やはりかなり気を張ります。
疲れてしまったときには、「休憩のときにアイスクリームを食べると、頭がクールダウンするからおすすめよ」と、社員の方に教えていただきました。
これも、知人にすすめられたバイトでした。
「百貨店のお中元やお歳暮の受付、やってみたのよ。期間限定だから気軽にできるし、座ってできるからおすすめよ〜」
「ラク」=自分に合っている、ということ
考えてみれば、そもそも個人事業主のライター・編集者の仕事が、ラクかと言われるとなんとも言えません。
「月によって収入が増えたり減ったりする」
「基本的にいつも締め切りに追いまくられている」
「同じ仕事を20年続けても原稿料は、下がったことはあっても一度も上がらなかった」
こんな話をすると、会社勤めで給与で稼いできた人は、「信じられない」という顔をします。
ふりかえれば、もっと違う選択をして、同じライター・編集者でも、積極的にキャリアを積むような働き方をすればよかった……という反省もあります。
それでも私にとっては、いろんな情報を取り込み、学び、どんな表現が魅力的で効果的か考えつづけ、インプットとアウトプットを繰り返しながらものを生み出していくこの仕事が合っていました。
誰にとっても、どんな仕事でも、そんなふうに自分にとって「ラク」な部分があるからこそ続けられるのでしょう。
「ラク」は自分に合っているということ。自分らしさ。
そう考えれば、人によって違うのはあたりまえです。
頭やわらかく、自分にとっての「ラク」を探したい
仕事の転機を迎えるとき、「これまでと違ったことにも挑戦してみよう」と考えることもあるでしょう。
思いきった発想の転換が必要な場合もあります。
自分にとって比較的ラクな仕事は、意外なところにあるかもしれません。
あれこれ考えるより、事情が許すならあれこれ試してみると、思わぬ出会いがあるかもしれません。
収入を増やしたいとき、新しいことを体験してみたいときは、アンテナを広く張って、人の話もいろいろ聞いて頭やわらかく、自分にとってラクなことは何か、考えていきたいと思っています。