映画【きっとうまくいく】をみての感想
一言でいうと、青春サクセスストーリーです。
青春時代に見られがちな、「優柔不断」「臆病」「恋愛」という悩みを見事に解決してくれるから見ていて爽快!
次から次へと新しい展開で、単純にストーリーとして本当におもしろい。
見終わった後、本当にすがすがしい想いに満たされます!
笑いあり涙ありで本当に楽しめる最高の映画です。
また、途中で流れる音楽も、状況に応じて本当に心にしみわたるような感じで最高でした。
それでは少し内容に触れていきます。
舞台は、極度な競争を強いられる工学学校。ここでは、誰もが一番を目指し勉強に取り組んでいます。この学校でトップの成績をとり、良い会社に就職することが成功者で目指すべきこととされています。
この映画を盛り上げる登場人物の一人、強烈キャラの“学長”。彼が「世の中は競争社会だ。ここで一番をとるべく全力疾走しろ」という発想をこれでもかという感じに生徒たちに投げかけてきます。
そんな学校の体制に異議をとなえたのが、主人公の一人であるランチョー。
彼がかっこいい。性格よし、頭よし、見た目もよし、ユーモアセンスもあり、友達想い。非の打ち所がないスーパー好青年。
学長の求める教育方針、「競争社会で不安をあおり、外発的動機付けで勉強させるようなやり方」が本当にいいのだろうか。
勉強ってもっと、自分が楽しいから、もっと成長したいという想いからするものではないのか。
彼はこのストーリーを通して、4人の人生に大きく影響を与えました。
その一人が「学長」です。
学長は、新しい意見に全く耳を向けようとしない、典型的な老害パターンの方です。
そんな学長が、入学して間もないランチョーに、鋭い質問を投げかけられ、即答できなかった。
もしかしたら、学長はこの時点でランチョーの才能を認めていたのかもしれません。
ランチョーに接するうちに、心の底では、ランチョーの言う教育方法(脱競争)が正しいと感じ始めていたのかもしれない。
ただそれを認めると、いままでの積上げてきた自分を否定することになってしまう。
その学長の姿勢が少しづつ変わっていくところは見どころの一つですね。
もう一人影響を与えた人物が、学長の娘の「ピア」。
ピアは当初、どうしようもない男と付き合っておりました。
人のことを尊重せず、人よりも金を重視する典型的な拝金主義者。このストーリーでは「値札」と呼ばれている男です。
そんなどうしようもない男に見切りをつけさせてあげたのが、ランチョー。
またこの出会い方もおしゃれでかっこいい!
そして、惹かれあうピアとランチョーの様子も見どころの一つですね。
影響を与えた人物の三人目が、親友であるファルハーン。
ファルハーンは、本当は写真家になりたいのに、厳しい父親に過度な期待をかけられてエンジニアの学校で勉強しているという状況でした。
ランチョーは、自分がこの工学の学校で成績トップなのは、工学に対して情熱があるからだ!おまえが情熱を感じるのは工学ではなく「写真」だ!
大好きな写真家のもとで写真の勉強をして、写真家になるという夢をかなえるべきだ!
まさしく、青春映画でよくありそうな風景ですが、見ていてとてもすがすがしい感じでした。
もしマイケルジャクソンが父親に無理やりボクサーにされてたらどうなった?
もしモハメドアリの父親が彼を歌手にしていたら?
悲劇でしかない。
今踏み出さなければ50年後、臨終のベッドで後悔するぞ。なぜ自分はあの時逃げたのか。
ほんの少しの勇気で違う人生を生きられたのにって。
この言葉は結構響きましたね。まさに今の自分に言われているようでした。
その後、ファルハーンは、父親に対し本心を打ち明ける!
結果は見てからのお楽しみです。
そしてランチョーが影響を与えた4人目の人物、それは、親友であるラージュン。
恐らくこのラージュンが一番、ランチョーを通して成長できたのではないかと思います。
この人はとても臆病で、いろいろな悩みを抱え、手にはお守りである指輪を全ての指に付けている人。
悪さをして、学長に退学を言い渡され、ランチョーと自分の親を天秤に欠けさせられた結果、自殺未遂をしてしまうような精神的に弱い人でした。
骨を16か所折って入院して悟った彼は、人間的に大きく成長しました。
それが描かれているのが就職面接です。
ネタバレになるので深くはしゃべりませんが、あの弱いラージュンが、まるで別人のようにかっこよく描かれています。この部分はホントウ感動です。
とにかくかっこいいので実際に見てみることをお勧めします。
また、ラージュンの自殺未遂からの復活劇は涙なしには語れません。これも見どころの一つです。
そして、これだけの人に影響を与えた主人公のランチョーが、工学学校卒業後、突然失踪してしまう。
そして5年後、ある場所で見つかったらしいというところからこの物語が始まるのです。
最初から最後まで目が離せず、次から次へ新しい展開で、常にハラハラドキドキな感じでした。
自分が本当にしたい好きなことってなんだろう。それに忠実に生きたいと思わせてくれる映画でした。
ここまで心から本当に面白いと思える映画は久しぶりです。
是非お勧めなので見てみてください!
ちなみに3時間と普通の映画よりやや長めだったので、時間に余裕があるときに見たほうがいいかもです。
■他面白かったところ
・学長に競争社会の弊害について訴えて、怒った学長が生徒たちの前で、ランチョーに講義をするよう強要する場面。ランチョーの機転がきいた対応が最高です。
・チャトルのスピーチ 学長の困った顔がたまらない。
・酔っぱらって学長の家の玄関におしっこをかけた。
以上
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