【読書感想】まちづくり幻想

5月に入り、ゴールデンウイークもスタートしましたね。緊急事態宣言中なので、外出は買い物とウォーキングくらいしかできませんが、おうち大好き人間でもあるため、そんなに苦にならないところではあります。友人たちと会えないことは辛いですが・・・

さてさて、本日おうち時間で読み終えた本は木下斉さんの「まちづくり幻想」です。「稼ぐまちづくり」や「地方創生大全」等々、地域活性化や地方創生のあり方をズバズバ切ってきた木下さんの最新作です。

 今作は方法論というよりも思考や考え方に重点を置かれていて、今までの地域活性化事業の失敗は「まちづくり幻想」という間違った考え方をしていることが原因だと指摘して、具体例を交えながら個人として、組織としてどうすべきかを提示しています。幻想の例の1つに挙げられていますが、成功している地域の人に「何をすれば良いですか?」と自分で考えもせずに答えを求める姿勢では不測の事態に対応できないので失敗するに決まっていますね。この意識は少なからず自分の中にもあるので変えないといけないです。

 後、行政職員なのと地域活性化センターで「地域づくりは人づくり」と聞いている点から紫波町のワークショップできる職員を育てて総合計画策定等を自前でできるようにするという行政は自前主義になるべきには共感しました。職員研修でできなかったとしても意外に役所内でスキルを持っている人はいて、その人に講師をお願いするということもありかもしれないと思いました。そのためには職員1人1人がどんなスキルを持っているかの把握とそれを見せた時に業務量が増えたという事態にはならないようにする必要もありますが・・・。
こういう点から考えると「教育」の視点が行政においても地域においても弱いと感じますね。明治維新で国を変えた人たちは各地方の藩校に通っていた人ですから地域における教育のあり方を考える必要があります。


後、気になったのはところと、それに対する簡単な考えは下記の通り。

・コロナによって東京一極集中は終わったというが東京の周辺部に流れただけ。
⇒日頃からの準備ができていれば、コロナ禍のような社会問題でもチャンスに変えられる。 受け身の姿勢ではいけない。

・「みんな」という人はいない。
⇒ワークショップや話し合いから地域づくりを始めていくのは大事ですが、話し合いだけで誰も動かないのであれば何も意味がない。覚悟を持って動ける人に。


 東京派遣1か月過ぎましたが、人脈作りに派遣元への情報提供はしつつ、2年後にどんな姿になって帰るべきかを考えさせられる1冊でもありました。
僕のスキルには写真とドローン、場づくりのスキルはあると思いますが、僕よりスゴイ人はたくさんいるので、現在学んでいる文章力などのスキルを掛け算して、オンリーワンになって地域づくりに取り組める人にならないとですね。まずは実践と勉強の日々です。


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