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何もない!?「辺境の地」での公共空間アートプロジェクト

私が働く株式会社地域科学研究所では、行政向けのシステム開発、サービス提供をメインに、公共不動産ディレクターの仕事もしています。
この仕事では、公共施設単体だけではなく、エリア再生の視点で、エリア自体の価値を見直し、リブランディングすることを重要視して、取り組んでいます。


大分県佐伯市、鶴見半島のこと



大分県佐伯市鶴見半島エリアは、九州の最東端に位置する半島で、合併前の旧鶴見町の公共施設、大きなものとしては、鶴見市場(大分で一番の水揚げ量)最東端には灯台(九州最東端の日の出スポット)もあるエリアです。
また戦争遺構が残る場所でもあります。九州最東端といういうこともあり、戦時中の重要な監視拠点であり、東アジア太平洋から艦隊による本土上陸も想定されており、半島に大砲を設置し、迎え撃つための「要塞」でもありました。



このエリアで進めているリブランディングプロジェクトでは、行政のメンバーだけでなく、私も含めて建築家の伊藤憲吾氏や、アーティストでありデザイナーの櫻井陽子氏など異色なメンバーが集まりリブランディングプロジェクトを進めてきています。

昨年、いわゆる「観光パンフレット」をリニューアルして、コンセプトブックとして、鶴見半島をリブランディングするためのプロジェクト、「贐」(はなむけ)をコンセプトにプロジェクトを展開しています。



辺境の地ではありますが、この場所にしかない空気、地形、独特な空気など訪れることで素晴らしさを体感できる場所でもあります。
こういった場所では、いわゆる観光ではなく、「アート」という力が地域の価値や魅力を高めることにつながるのかもしれません。
コンセプトブックはこちら

鶴見半島の新しいパンフレットができました! | トピックス | 佐伯市観光ナビ (visit-saiki.jp)
鶴見半島リフレーミングプロジェクト(@reframe_tsurumipeninsula) • Instagram写真と動画

辺境の地でのナイトミュージアム

この地にある丹賀砲台という砲台跡地があります。前述した戦争遺構が残る場所で、アメリカ軍を迎え撃つための大きな砲台が設置されていた重要な山を要塞にした場所です。(建造物的にも、土木重機がない時代に作られた本当にすごく貴重な要塞)この場所では、誤発により戦時中に16名の尊い命が失われてしまった場所でもあります。

弔いの場所でもある地に「贐」の気持ちをもってアーティストが集まりナイトミュージアムを開催することに。
鶴見半島は、大分市内からも2時間程度かかり、公共交通もない辺境の地にありますが、空間的に素晴らしい丹賀砲台に連日、人が訪れ800名近い方々に訪れていただきました。


私もフォトグラファーとして参加。


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TANGA Night museum
場所:丹賀砲台園地
大分県佐伯市鶴見大字丹賀浦577
2023年11月23日(木・祝)-11月27日(月)
開場16:00 閉場21:00
入場料:800 円/ 人 ※高校生以下無料
TANGA Night Museum は佐伯市鶴見半島の戦争遺構を展示の場とした、これまでにないアート展示会です。
最新情報は: @reframe_tsurumipeninsula

今後のプロジェクトミーティング


先日、今後のプロジェクトミーティングを行いました。私自身、公共不動産ディレクターとしてプロジェクトミーティングに参加しましたが、実はアーティスト活動を20代30代の時にしていたこともあり、このアートプロジェクトではアーティストとしても参加しています。(正直10年以上ぶりのアーティスト活動)


アートプロジェクトは継続予定。
九州最東端に設置されている「さいとうたん」キャラクターも今後、活躍予定



辺境の地でのアートは、アーティストがその場や土地に向き合いやすい環境があるとも感じます。あらたなレジデンスの地としても鶴見半島の価値に気づく人が増えていけばいいと思います。

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