『俺の血が騒ぐ』(1961年・山崎徳次郎)
トニーこと赤木圭一郎の代表作『霧笛が俺を呼んでいる』を演出した山崎徳次郎監督は、トニーの憂いを帯びた表情が持つロマンチシズムを巧みにスクリーンに引き出し、そのイメージを決定付けた。実生活でも海を愛し、船を愛したトニーの銀幕における「海の男のイメージ」は、山崎監督の功績が大きい。この『俺の血が騒ぐ』が公開されたのは1961年1月、トニーにとっても大きな飛躍の年になる筈だった昭和36年の第一弾映画として封切られた。
シナリオは『錆びた鎖』で、ジェームス・ディーンの『エデンの