他の業界に比べて変わった業界だよ介護業界は。▶︎▷note福祉用具部
介護業界には様々な業態の会社があります。
デイサービス、訪問入浴、小規模多機能、訪問看護、福祉用具貸与事業所…などなど沢山あるが、
そのどれもが、“基本的”には、ケアマネジャーと呼ばれる人達から利用者(お客様)を紹介してもらう。
他の会社ならどうだろう?
自分たちで、効果的なチラシやカタログを作り売り込む。
その売り込み先は、エンドユーザーに、が普通だし、エリアだって自由に変えられる。
ただ、介護業界は違う。
よく介護業界では、【番人】と言われる、それはそれは、怒らせてはいけない人達、そう、「ケアマネジャー」という【番人】がいる。
このケアマネジャーから、私たちは、気に入られ、利用者さんを紹介してもらわなければ、基本的には仕事は無い。
ケアマネジャーと言えば、介護保険制度のプロフェッショナルで、利用者や家族の思いをしっかり汲み取り、ケアプランを仕上げる。
そこには、長期目標や短期目標などがあり、利用者の思い、希望をキチンとアセスメントし、その方独自のケアプランを仕上げる。
その上、その利用者に対してサービスに入る、個々のサービス先の事業所もケアマネジャーが決めるので、本当に大変だ。
更に、月末月初は、各事業所から請求が上がり、国保連へ請求もしないといけない。
介護業界では、オールマイティ二ストだろう。
……………………。
と言えば、聞こえは良いね。
ケアマネジャーは【凄い人達なんだ】。
では、冒頭の話に戻るが、この介護業界は、仕事が欲しいと思っても、“基本的には”ケアマネジャーから仕事をもらわないといけない。
実際に私たち各サービスを受けるエンドユーザーに選んでもらうのではなく、その前に、ケアマネジャーに選んでもらわなければ、エンドユーザーにすら辿り着けない業界なのである。
それは、“おかしな会社”(悪徳業者など)から事前に利用者を守る為であったり、不利益が生じないようにする為だ。
利用者にとれば、それは良いのかもしれないが、それも時と場合によるだろう。
メリットとデメリットが表裏一体であることは間違いない。
これだけ、多種多様なサービスが出来、制度自体も難解。
そうした中で、どの「事業所が良くて」なんて知る由もないし、そもそも、「認定は取ったけど何がしてもらえるの?」となるのが、普通だろう。
その時に、相談の一本化として、ケアマネジャーがいることは、利用者にとっては有難いことだ思う。
しかし、デメリットは、正にその逆のこと。
「何も知らないから、ケアマネジャーに言われるままのサービス、事業所になる」ことだ。
これからの時代…私のような【介護業界にいた(いる)人達が利用者となってくる】人間が“利用者として”出てくる。
先日、お会いした利用者が、「ケアマネジャーという人は嫌い。だから、私は介護サービスを受けない。」
「住宅改修だけなら、ケアマネジャーを付けなくて良いからinochiさんにしてもらうの」
と、言っていた。
私も、これから何十年先に、要介護者となり、サービスを受けないといけないならば、担当のケアマネジャーへは、きっちり初めに釘はさす。
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どんなに、良いサービスでも、考えも、経験も、資質も、力量も、熱量も全く違う個々のケアマネジャー達に理解をしてもらわないといけない。
これが、どれ程難しいことか、ね。
現在では、“集中減算”が出来たが、それでも、中々、ケアマネジャーへ営業をかける事業所さんは大変だろう。
更には、基本的なケアマネジャーの目線が、
以前の記事にも書いたが、私のような福祉用具専門相談員だけで言えば、
選ばれる理由が、
【早い、安い】だ。
吉野家かっっwww!
馬鹿げている。
私も、長年福祉用具専門相談員として働いているが、その地域のケアマネジャーの意識を変えれたと実感したのは、五年位経ったときだろうか。
早い、安いなんてもんは、二の次だ。
それに、【一円でも安ければ良い】そんな事業所を見つけてきたら、それがケアマネジャーとして利用者さんに、良いことをしてあげた!
と感じている、勘違いケアマネジャーが多すぎる。
お金を払うのは利用者であって、ケアマネジャーではない。
その高いか、安いを決めるのは利用者自身だ。
そこを理解していないケアマネジャーからは、基本的には仕事は要らない。
同じ、福祉用具で、安全性も同じならば、安いに越したことはないだろう。
しかし、数単位違うだけで、一社は、キチンと説明をしない(出来ない)、もう一社は、キチンと説明をしてくれて、自分が依頼した以外のことも、専門としてキチンと見てくれる。
それでも、一円でも安い方が良いの?
悪いが、ケアマネハラスメントだ。
ケアハラ。
多分、こういったnoteにおられるケアマネジャーは違うのだろうとは思っている。
営業に行っても、上から目線、当然かのように住宅改修の理由書作成をお願いしてくる、適当にあしらう。
反面、福祉用具専門相談員も、もっと資質を上げないといけないのも確かだ。
個人も会社も。
例えば、軽度のベッドも車いすも、やり過ぎだ。
少ない金額の自費の中で、価格競争をしないといけないのか?
そこに、何の専門性があるよ?
そんな、“今のケアマネジャー達”を作り上げたのは、一重に福祉用具専門相談員自身だと思わなければいけない。
一番“簡単なやり方”を選んだ結果が、今だ。
ケアマネジャー自身の意識改革という、途方もない目標ですが、個々の福祉用具専門相談員が、金額よりも、早さよりも、もっと、知識や技術を身に付け、それを全面に出していかないといけない。
そして、身に付けたならば、それをどう出していくかを考えないと、いつまで経ってもこの構図は変わりはしない。
そして、ケアマネジャー自身も、奢ることなく、より、謙虚な気持ちで、フラットに物事を見なければ、周りの営業をかけてきてくれている事業所から見放される。
まだ、あなたという“ケアマネジャー”に、営業をしに来てくれている間が「華」だ。
見放されると、営業に来ない。
それが、どういうことか?
その業界においての有益な情報は、もらえない。
自分で、情報を取りに行くことがどれほど大変かを、その時身を持って感じると思う。
この、エンドユーザーの前に、ケアマネジャー。
この構図は、当分無くならないとは思うが、これから、必ずケアプラン有料化、AIの出現によって、ケアマネジャーは、減ら(淘汰)されていく。
そこで、生き残れるケアマネジャーは、どんな人達か。
そもそも、私たち介護事業所は、ケアマネジャーに営業なんてしに行きたくないのが実情だ。どれだけエンドユーザーである利用者へ直接営業が出来れば、と思っているか。
だからこそ、皆、極力独自の営業先を掴みに行き、如何に、ケアマネジャーが付く前の利用者と出会えるのかを手探りで模索している。
この、“少し変わった介護業界”で生き残るために、その業界を知る。
良いことも、悪いことも、闇の部分も。
その上で、見えてくる。
自分は、どうしていかなければならないのかを。
しかし、フラットな、関係って難しいね。
「医療と介護」もそうだろうけど、ね。
by inochi
「関西発!inochiの即使える福祉用具・住宅改修目線!」
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welfaretools@gmail.com
【inochi プロフィール】
これまでの、福祉用具、住宅改修の実績は3000件を超える。
【資格】
二級建築士/福祉用具専門相談員/福祉住環境コーディネーター二級/ホームヘルパー二級/神戸市キャラバンメイト/既存住宅状況調査技術者
〇執筆実績
■日総研出版
「訪問介護サービス」、「達人ケアマネ」にて、福祉用具・住宅改修の「福祉用具のQ&A」を2年半執筆連載。
■日本医療企画
全国誌にて、現在執筆連載中
〇講師実績
福祉用具専門相談員指定講習会主任講師
介護職員初任者研修
認知症サポーター養成講座(地域住民・NPO・企業・介護施設など)
〇施設向け研修
「明日から使える!福祉用具の使い方」
「知っているようで知らない福祉用具活用法」
「どこにも載っていない、手すりの取り付け方と考え方!」
など