大手の会社の福祉用具専門相談員へ〜適性価格について〜
お久しぶりです。
私は、これまでの職種の中に、「大手」と言われる会社の看板で営業をしていました。
福祉用具専門相談員になる前は、大手のハウスメーカーでの営業。
福祉用具専門相談員の時も、大手の会社がしている福祉用具貸与事業所にて、福祉用具の営業をし、そして、今も、県下では有名な会社のリフォーム会社にて、バリアフリーリフォームを専任でしています。
これまで、福祉用具専門相談員の業務として、住宅改修を沢山してきましたが、ふと思うと、どの会社に居ても利用者やご家族さんから、
「○○さんの所は金額が高いね〜」
と、よく言われたものです。
しかし、ハウスメーカーの時も、大手の貸与事業所の時も、そして今もそう言われることがありますが、
よくよく考えると、それが“普通”なんですよね。
最近特に、ケアマネジャーが利用者へ「相見積もりは取りましたか?(取りますか?)」という事を伝えていることが多いですが、
そこから始まることは、【値引き合戦】が起こってきます。
仮に、同じ内容で、同じ部材で、金額が3社とも30万円の見積もりだったとして、
初めに見積り提出をした会社が30万円。
2社目が、その金額を見て、25万円に値引き。
更に、3社目は、20万円に値引き。
皆さんはそれをどう思いますか?
【最初の30万円の金額はどこにいったの?】
【じゃ、最初から25(20)万円で出せば良いのでは?】
【30万円の根拠は何だったの?】
って、思いませんか?
そして、そこから起こる事象と言えば、ケアマネジャーが、初めに提出した会社の30万円を見て、
「あなたの会社は高い!」
となるのです。
真っ当に提案して、真っ当な金額のハズなのに…。
そして、これからの住宅改修の依頼は、20万円まで値引きをした会社にいきがち。
そうすると、そこの会社も今後そのケアマネジャーの仕事では、「安くするための値引き」が常態化し、利益は微々たるものになります。
そして、一番考えないといけないのは、
【値引きを迫ってきた利用者には値引きし、何も言ってこない利用者にはそのまま提出する】
不公平ですよね。
福祉用具専門相談員としても、ケアマネジャーを恐れ、「真っ当な価格」を値引きすることへの弊害を知らないといけない。
また、ケアマネジャーも、それを【普通】と思う狭小、狭義の考えだけで、何でもかんでも「高い!高い!」とは言わないで欲しい。
ケアマネジャーがその視点ばかりを持ってしまうと、福祉用具貸与事業所は疲弊をしていくだけなんですよね。
そのケアマネジャー自身の考えを改めること、そして、福祉用具専門相談員自体が、『キチンと提案し、キチンと工事も終わらせるから、これだけの金額になります。」と強く言わないと、いつまで経ってもケアマネジャー目を恐れる福祉用具専門相談員になってしまう。
この冒頭の大手の時に「高いわねぇ」と言われること、それは、大手はキチンとその辺りを理解しているからこそ、そんな値引き合戦には追従せずに、「ここまでのことをするから、これだけの利益を下さい」と素直に言えるのです。
新人さんや、ベテランの人でも、その“値引き”で仕事をしてきている人は、本当のプロの福祉用具専門相談員が相手になれば、頑張って値引きをしても負ける。
値引きって、物凄く簡単なんですよね。
だから、値引きという安易な行動に頼りがちになりますが、長い目で見れば何の得もないことを、個人も会社も早急に気付かないといけないと思います。
自身の価値を下げているんですよ。
本当に一生懸命に提案した住宅改修は、金額が多少高くても利用者は、納得をしてくれるんです。
そして、いくらケアマネジャーから「高い」と言われても、その根拠をキチンと伝えられるのです。
ここの点を、ケアマネジャーも、福祉用具専門相談員も考えて欲しいと思います。
しっかりと提案をしたことなら、その金額が【適性価格】なんですから、自信を持って欲しいと思いますし、
あなたの熱のこもった提案を【安売り】しないようして下さいね。
by inochi
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