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札幌地下鉄東西線に対するオーバースペックな憧れ。それはまともな民鉄が存在しない現在の北海道においては軌道系交通と共にインフラとして考える上での基礎材料。

ともあれ札幌地下鉄東豊線について書いた記事もなんとか
二桁のスキには乗りましたんで、次は私の世代における
憧れと畏敬の念くらいはある札幌地下鉄東西線についてつらつら
語ってみようかと。

バブルチューブ或いはドーム盲腸線。そんな札幌地下鉄
東豊線の現在地。|torov|note

で、探していたフレーズは主にこれか。

やっぱり俺は 
S☆Tよりも(★)の時代のコンセプトが好きだ。

東西線の白石なんて、素晴らしい内装だ。明るけりゃいい
ってもんじゃない。

6000系初期車含め、あのなんだかオーヴァースペックな
ところに萌えるんだよね。

札幌から海外って、市民の意識ではすごく遠いけど、
札幌が異国的な要因が(★)に あるのは間違いないんじゃ
ないかな。


で、(★)の時代のコンセプトを失いつつある現状
(具体的にはホーム床下で赤く点滅していたランプ、
パタパタ表示器廃止。乗り心地の柔らかい東西線など)は、
ともあれ「北のアングラ」が何よりもアイデンティティの
喪失を具現化しているようでなんともS☆Tはイタイタしい。
 とにかくなんでも明るけりゃいい、ってわきゃない。疲れる。

ってことで延長された宮の沢~琴似間と白石~新さっぽろ間
にはないのですが、痕跡機関として残っているのが、
ホーム床下で赤く点滅していたフットランプ。

史料用として二十四軒駅でベンチに据わりながら撮ったフットランプの痕跡。

 個人的には阪神で観たけど、最近のトレンドとしては
電車で乗降する際にドアの上下に赤ランプで知らせるタイプが
主流になりつつあるので、ある意味その先駆者だった、
ってことでもあるのだけど(阪神はドア上が光る、か)。

 まあパタパタ表示器はいろんな痕跡が随所に見られるので
鉄道を語る番組でも最近良く使われますね。LED化は風情が
ないし、何より最近の表示は中国簡体字と台湾繁体字を同時に
出してたりするデリカシーのなさも含めて危ういな、と。

 まあその一方で「耐えがたきに耐え」が出来ているのを
もう少し称えてもバチはあたらんのじゃないかなー、と思わせる
のも札幌地下鉄東西線の特長かなー、とは一面には思うけど
(よく蛍光灯の節減とかエコにあざとく努めてた努力は多少
認めてあげないと、とは思う)。

かつてこちらのブログにもコメントが出来てはいたのですが、
突然の仕様変更でまるまる消されたので、当時のメモ書きを
参考に一部だけレストアしてみる。
 に関しては東西線編もございます。

こちらでは「ホワイトドーム」構想、に関して詳しくコメント
していたのですが、まるまる仕様で消されてしまいましたので、
当時のログとメモ書きからレストアさせていこうかと。

>東札幌に着きますが、
>跡地は廃止後に再開発されました。
「ホワイトドーム」構想の頃からここの跡地は札幌の屋根付き
ドームの候補地でしたが結局羊ヶ丘に決まり、跡地はコンベン
ションセンターとイーアス、といふダイワハウスの商業&住宅地
のスペースになりましたが、あまりうまく行っている、とは言え
ません。

札幌市営地下鉄東西線(北海道。2012年ほか訪問)
『乗り鉄』中心ブログ(踏破編) にかつて投下していたコメントより

 ちなみにここが旧東札幌の国鉄時代からあった貨物の集積場。
(一般駅として大正15年8月21日に開業するが、昭和48年9月に貨物駅
となり、昭和49年10月からは小荷物の取り扱いとなり、昭和53年の
11月末に廃止。長い間跡地が晒されてたこともあったんだっけ。
東西線の延長沿線内にあった大谷地やひばりが丘も元は国鉄用地)
トラック輸送に転換されて、コンベンションセンターはある程度
稼働していますが(サイン会で『蟲師』監督や初代フルバのOP演出
だった長濱氏と謁見出来たのもここだ)、イーアスは見事に立ち枯れて
ラソラ札幌として再出発しています。

ただ、ここの交通の便の良さであれば、ここがもしかすると鳥栖スタ
ジアム(ベアスタを経て現在では駅前スタ(駅前不動産スタジアム)
にすらなれた可能性もあったのかな、と思うとしきりに「残念な」の
定冠詞が生じるところでもありますが)

まあ昔よくホワイトドーム構想の看板はイトコが白石にいたので
良く見てたわけで。

ここも元は国鉄用地の転用なので駅近物件だったのですが。



ゴムタイヤの乗り心地の良さをやはり堪能できたのは6000系時代の
白石-新さっぽろ間の心地よさ、だったのかな、といふ印象。

その後は宮の沢延伸でバス連携を全く考慮しなかった結果、ストリート
としての琴似が寂れていく(くすみ書房が大谷地に逃れた後閉店した
ほか、その周縁に拡がっていた古書店・古本屋が全滅、人通りも疎かに
なる)と、あとは女性専用車両とか余計にも観て取れる糊塗糊塗を
繰り返して「なんか居心地悪くて西18丁目・大通と白石・南郷7丁目
くらいでしか乗客が入れ代わらないアンバランスな東西線」になって
いるのが札幌地下鉄東西線の現在地、って感じもしますけど。

名称は同じだが徒歩連絡はやめるべき駅から、
ここでは紛らわしい白石駅と琴似駅を考察する。|torov|note

 ともかく全体的に「スーパーと直結した駅の多い地元路線」といった
コンセプトはうっすら残っていますが、いずれも導線が長すぎる嫌いが
あるのも事実で(あとはフードセンター・Joy・ダイエーと構成の
一助になってたスーパーが全てイオンに取り込まれたことでアンバランス
が著しく見え隠れしてるのも事実ではある)。
 かつてはひばりが丘や宮の沢の近くに存在していたブックオフも
結局は閉店と郊外化を選択してしまって、半端なまでに利便性を欠く
あたりが近頃疎遠になっている札幌地下鉄東西線、って印象ですけど。
(まあ今年になってだいぶ「ドニチカ」である程度乗り倒しも(節度
ある行程で)やりましたけどね)

 余りにゴムタイヤなアンダーグラウンドを過信するつもりはないけど、
さりとて定刻発車が冬でも可能な(連絡乗り継ぎする路線もないので)
札幌地下鉄東西線に対するスタンスは今はこんなものかなと。

 ただ、旅行者の感じを聴いてる限りは大谷地なり麻生なり福住まで
地下鉄使って貰って高速バスと連携したパスチケットくらいはやっても
損じゃないのかな、とは思ったけど(札幌市街中心地はいずれも高速の
アクセスが遠い(都市高速が発達していない形を採用した)ので、
札幌新道ないし高速に近い近隣駅へのアクセスを促して利便性を図る
くらいのことは札幌地下鉄にも(天下り先ばかり作ってないで)努力
出来ることなんじゃないかと(導線を上手く整理すれば市街地脱出する
のに10-20分くらいは違ってくるんじゃないかと))。