#212 《お母さんは絶対！》『このルールおかしいよ』と言えなかった。

世の中にはいろんなルールがあります。

中には『これ！おかしいでしょ！』と言うようなルールもありますが

『きっとこんな事を思っているのは私だけ』
『私の方がおかしいのかも…』と
それを言葉にする事はありませんでした。

この集団の中で自分だけ皆んなと考えが違うんだ！という勘違いを皆がすることを
『多元的無知』というそうです。

この言葉に出会って私はお母さんの
絶対的ルールが頭に浮かびました。

それは親は『子供にはどんな事を言ってもいい』というルールです。

本人は全く気づいてなくて、それによって
私はひどく傷つき、悲しみ、
《なんて私はダメ人間なんだろう》と
思う私の心の根っ子でもあります。

そして母には全く悪気はなく

『だってお母さんなんだもん！言いたい事を言っていいのは当たり前じゃん！！』と
言った具合です。

時は過ぎ、私も弟も４０歳を過ぎたある日、

『お母さんの言葉って本当に傷つくんだよなー』と笑い話として話す弟の言葉にびっくり！！

えっ！！あなたもそう想ってたの？

弟は結婚しましたが弟の奥さんは私の母の言葉にとても傷ついていたようでした。

そんな弟夫婦は
色々あって数年前に離婚しました。

双子の弟も私と同じように
『お母さん！それ変だよ！！』を
それぞれが心の中で想ってて

誰にも言えずにいた事が４０年の月日を経て答え合わせができました。

今更、分かっても仕方ない…と思うかもしれませんが私にとっては…あの辛かった酷い言葉は私だけではなかった…お母さんは私だけに言っていた訳ではなかった…と気づけただけで

私の心には光が差した。

『同じように悩んでいたんだね』
『お互い話せればよかったね』と笑う。

どんなひどい事を言われても私にとっては大切な母であり、お母さんなりに一生懸命！私を育ててくれた愛情も私はちゃんと知っています。

そして。本人は本当に悪気がなくて…
まぁ。ここが厄介なんですが

母は昔から周りに敵が多い（笑）

母は母なりに大変な事もあったと思う。

私はその全てを含めて母が大好きであり、言いたい事を言って心にモヤモヤを溜めない！正直、素直、子供みたいな母が羨ましくもある。

言葉でたくさん傷ついた分、
私は我が子に使う言葉はとても慎重に選ぶ。

そして、子供の意見は尊重したい！と、
意識してます。

とは言え私も人間です。
完璧なお母さんになんてなれない。

だから、感情的に怒ることもあるし、泣くこともある、体調が悪くて先に寝ちゃう時もある。

そんな時はちゃんと
理由を話したり言い過ぎたら謝ります。

絶対的なお母さんルールを作らないように
もし、無意識のうちにルールを作ってしまい
『そのルール変だよ』と我が子に言われた時は

『うるさい！これがルールです。
　　お母さんの言うことに従いなさい！』

『お母さんの言う事を聞かないなら
　　　もう知らない！勝手にすればいい』

とならないように我が子と同じ目線で、
同じ気持ちで毎日を過ごしたいです。

それでは今日も心穏やかに

ポジティブでありますように。

#創作大賞2024 #エッセイ部門