私信 神の使者、寝ろ
あなたは
あなたの思考が
血統からして選ばれた
「神の意志」である以上
「神の使者」として酔いしれて
実態を晒さぬ場所でだけ
不特定に知らしめながら
悦に入る
「神の意志より他にない」
信仰のような思考が
ゆっくりと寝返り
差別したがる「虚勢」が
脳からこぼれて
息を吐く
「我が神に仕える者たちよ
「我が声を聴け
「我が神に楯突く者たちよ
「我が声を聴き
「我が神に仕えよ
特別で在りたがる
あなたは
「神の使者」として
あなたの訓示を垂れ
あなたに共感を強いるけれど
吹き荒(すさ)ぶのは
あなたの虚勢
誰の意識にも留まらない
寝ろ