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惰性

何時からか
こうして歩いていることの理由を
否定することがなくなった
繋がりのない文字を
身に重ね
付着した塵(ちり)を掃うことなく
何時からか
「し」「ん」「じ」「つ」と呟きながら
笑えている

妄想が食指を伸ばして
みっともなく肥大して
ココロの背筋を溶かしながら
血にも肉にもならない塊だけが
灰になるまで肥大してゆく

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