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「うつ病になる人は心が弱い!」は間違いです。

うつ病などの精神疾患で医療機関にかかっている人の数は、平成29年では400万人を超えています。
心に弱いも強いもありません。
そこにあるのは鈍感か敏感か自覚しているか、自覚できていないか
その違いです。

一生のうちで5人に1人は何らかの精神疾患にかかると言われている時代です

教員時代にびっくりしたことは数えきれないほどありますが
言葉を失った瞬間が
保健室での2測定(身長と体重を測ること)の後のミニ保健指導の時にありました。


小学校4年生が対象だったその日は
「睡眠って大切なんだよ」ということを実感して欲しくて
睡眠を誘発するメラトニン
それをつくる原料になるセロトニンの話をしていたのですが
その導入部分で
「いつもはみんな何時に寝てるの?」と問いかけをしました♪


今までの経験なら
「10時〜!」「12時〜。」
「ゲームするから遅くなるから」とか「塾から帰ってきて宿題するから」とかそんな内容の返事を拾い上げて
どうしたら眠れる時間を作れるのかな?という展開になるのですが

数年前から、全く違う展開が始まったのです・・・

「私、睡眠薬飲んでるから9時に寝る!」「僕、飲んでもなかなか眠れないから薬を変えてもらう!」との会話が飛び交うのです!!

もうびっくりしました。
特性やストレスが原因で通院している子は複数、どの学年にもいます。
それは最近に始まったことではありませんでしたが、クラスメイトの前で、堂々と小学4、5、6年生が睡眠薬の使用の話をしていることに
私は本当にびっくりしたんです。

まるで、朝ごはんにパンかご飯か
「僕はパン食べる!」「私はご飯派〜」
くらいの明るさで、日常会話レベルでオープンに話すんです。

もちろん、その子たちを責める気も、否定する気もないのですが、
子どもにも、こんなに簡単に睡眠薬が処方される時代なのかということに
びっくりしました。
(実際に薬をみてはいないので、それが睡眠導入剤なのか、精神安定剤なのか、それ意外なのかはわかりません。)

朝ごはんをバランスよく食べて
お日様の下で運動して
生活習慣を整えて
夜はパソコンやゲームなどの光はみないようにすると
自然と眠たくなる体の仕組みについて

保健指導を行なっていたので
「薬飲むと眠れる」「眠るためには薬が必要」という概念を持ってしまっている子供たちの現状に焦りました!

職員室での会話にも「私の眠剤は○○だけど、あなたのは?」「あー、その精神安定剤は次の日だるくなるよね〜」とwith心療内科ネタが普通になっていました

職員室の入り口の席に配置されることが多い養護教諭(保健室の先生)は
廊下を通る保護者や、会議中も怪我をして入ってくる子どもたちの対応をすることが多いんですが

職員室で給食を食べる管理職や専科の先生たちの
普通の日常会話の中にも
with心療内科ネタが堂々と出てくるようになりました。

「心がしんどい」ことをオープンに言える関係性という点ではすごく素敵な関係性だと思いますが
「精神科や心療内科にかかりながら仕事をすることが普通」になってしまうのは違うと思います。

「心がストレスのキャパを超えてまで耐えている」という現状を
大人がわかっていなくて
子どもにわかるはずがありません。

そんな頑張り屋さんの大人の中で育った子どもたちは
「薬を飲んで頑張ることが通常なんだ」と思ってしまいますよね?

そうなんです。
正しい心の健康教育が大切なんです♪

保健室の先生になって毎年、毎学期、いろんな資料やデータを蓄積して
根回しもして
なんとか3年目にやっと!!!心の健康教育の授業ができました♪

そのお話は明日にしますね♪



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