![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128030220/rectangle_large_type_2_3331f2cb403dc3e292ef256d61ec8836.png?width=1200)
Photo by
azae_hiroba
リンゴ
君とこのリンゴを分け合いたかった
たとえその時自分が死んでしまうとしても
本当を突き止めても仕方がないよ
多面鏡の前では自分ですらも信じられないから
君があの時あの場所で、どんな気持ちでいたか
本当の所、誰にも分からない、神だって知らない
だけど、だから、私は君の表面を愛す
君とこのリンゴについて語り合いたかった
たとえその時、種まで赤いリンゴだったとしても
真実を暴いても悲しいだけだよ
別の愛を知って、日常の自分を思い出すから
君があの時あの場所で、どんな気持ちでいたか
本当の所、誰にも分からない
自覚なき嘘は神すらも騙されるのだから
だけど、だから、私は目を瞑ってリンゴを口にする