(5/26)鞆の浦、海の見える古民家で | おやつとコーヒー、「美味しい」とは。
こんにちは。
無事、5/26に鞆の浦「ありそろう」さんでの出店を終えました。
おやつの内容や、
声をかけてくれた calma coffee roastersさん、
場所をお借りした ありそろう さんなどについては、
こちらの記事へ…
一週間前に見た天気予報では雨模様だったけど、少しずつずれて、
当日はぴっかぴかの晴天でした。
福山市に入り、少しすすむと海が見え、また山になり、また少し海が見えて、最後の山を越えると、
初めて訪れたのに、不思議と懐かしい感じのする港町が広がっていました。
今回の間借りカフェこそは、
コーヒーやおやつはもちろん、素敵な会場も、許可をいただけたらお客さんの写真も撮ろう。
その場に集まったあたたかいものすべて、写真に残そう。と思っていたのに、
「はじめての場所」、「はじめての人」、それらの中で ”ふつう” を保つのにいっぱいいっぱいで、
やっぱり写真を撮るまでの余裕はありませんでした。
ありがたいことに ありそろう のオーナーさん、長田さん が
たくさん写真を撮ってくださったので、ほぼ全て?お借りしながら、振り返りをしたいと思います。
おやつ作りが好きです
見てください、
長田さんに撮ってもらったおやつたち。
少し照れ臭そうで、嬉しそう。
おやつ作りが好きです。
改めて、いちばん実感したのはこの想い。
とにかく、自分でもびっくりするほど楽しくて。
お家で作るときと違って、
お店で出すときはもっともっと緊張すると思ってた。
来てくださった方はほとんど2〜3階席を利用されて、
キッチンは1階だったので
人目を気にせず仕上げをすることができたからかも。
ありそろうさんには素敵な器がたくさんで、
「どれを使ったら、いちばんケーキが嬉しそうかな。」
「寒天もあんこも気持ち多めに盛り付けよう。」
「よし!可愛くできた!」
「喜んでくれるといいな…」
こんな感じで、
毎回毎回おやつを用意するのがとっても楽しくて、きゃあきゃあ言いながら仕上げのさくらんぼを乗せていました。
思い返せば、
前回は "人に食べてもらう" プレッシャーから、
今回ほどはおやつ作りを楽しめていなかったかも。
上手にしなきゃ、綺麗にしなきゃって気持ちに囚われすぎていた気がする。
そういうプレッシャーは、
どうやら回数を重ねることでリハビリできるようです。
もっともそれは、
おやつをお持ちしたときに
笑顔で迎えてくれたお客さん達のおかげです。
今回もほんとうにありがとうございました。
会いたいと思う "人" になりたい
まだ2回目だけど 実際に出店を重ねることで、
「自分はどんな人になりたいのか」、
「どんな場所をつくりたいのか」ということが、
でこぼこの大きな木材が鑢にかけられているかのように、
だんだん輪郭がはっきりとしてきました。
さっき書いたように
私はおやつ作りが、おやつで喜んでいただけることが好き。
だけど、
パティシエになりたい訳じゃありません。
ケーキ屋さんがしたいんじゃない。
ちょっと寄った喫茶店で何気なく食べて、
「うん、美味しいな」ってなってもらえたらそれで充分で、
美味しさをとことん追求し、
私のお菓子を求めて県外からお客さんが来てくれるほどの…
なんていうのは、私の思い描く姿ではないのです。
技術がない者の、努力不足の言い訳だと言われても、「そうかもしれません。」としか言えません。
だから、こんなふうに思うのならやっぱりカフェなんてしない方がいいんじゃないかっていうのも、
何回も思った。
ありそろう の長田さんが言っていました。
コミュニティに関するオンライン上のお仕事もあるなかで、
ありそろうのような "場所" をつくることで、
元々住んでいる地域の方にも、移住者である自分たちが何をしている人なのか、わかりやすくなる。
そして、場所があれば、会うことができる。
ここに来れば、コーヒーが飲めて、この人に会えると、思ってもらえる。と。
私は根っから対面での関わりが好きで(メールとかもついつい苦手って思っちゃう)、
いつかカフェを開くときも、それ一本でお仕事していくだろうなって思うけど、
そうだなあ。
やっぱり、お菓子や料理を求めてっていうよりかは、私に会いに来てもらえるような人になりたい。
あるいは、会いたい人が私じゃなくてもよくて、
お客さん同士で緩やかに繋がって、
「誰々さんに会いに行く」ための場所にしたい。
1人でこそっとくるための場所でもいい。
私がいて、誰かがいて、
ここでは無駄に話しかけられたりしないけど、
人がいるからほっとする。
そんなお店にしたい。
長田さんの、ありそろうという場づくりについて、
ほんの少ししかお話をお聞きしてないので
未だ片鱗にも満たないくらいしか私は理解できてないと思うけど、
自分みたいな動機で、カフェをしたいって思っても大丈夫なんだ。
誰に許可を得なきゃいけないものでもないのに、
背中を押してもらわないとすぐ不安になる私は、
今回長田さんに ほんのちらっとだけどこういうお話を聞けて、
勇気をもらったのでした。
築105年、古民家の出店で何を思うか
まず思ったのは、
「美味しい」とは、コーヒーやおやつだけのことではない、ということ。
逆に、
「居心地がいい」とは、立地や空間、湿度温度、インテリアなど、それだけのことではない、ということ。
場所があって、人がいて、食べものがあって、会話がある。
それら全てが少しずつ合わさって、
「美味しい」や「居心地がいい」になるのだと。
文面にしてみたらごく当たり前のように感じるけど、
当日、美味しいおやつを出せるように散々試作した後だったから、余計そう思ったのかもしれない。
私は本当に人に恵まれてるなあと思うのですが
ありがたいことに前々職と、前々々々職(自分でも転職しすぎててびっくりした)の先輩が、
それぞれ岡山から1時間以上かけて来店してくれた。
たまたま時間帯も被っていて、
だけど時間差で来られて別フロアで食べられたので出会うことはなく、
帰り際に偶然顔を合わせたとき、そのお2人が学生時代の同級生だったことが判明。
同じ岡山県内とはいえ、
私は結婚のため車で片道2時間ほどかかる距離に引っ越し転職しており、
お2人とは全然別の地域で知り合っているので、
とってもびっくり。
卒業ぶりに会ったとのことで、話も弾み、連絡先交換などされてた。
私も含め3人で写真を撮り、笑顔でまたね、をした。
何が言いたいのかと言うと。
お2人がこの日を振り返るとき、
初めて訪れたありそろうさんの古民家ならではの雰囲気を感じ、
1階は楽しくおしゃべりできるカウンターで、
2階は家族連れでゆっくりできて。
そこに、今回みたいなポップアップのみでいただける、特別感のあるコーヒーがあり、
元同僚が作ったおやつがお店で食べられた。
鞆の浦の優しい海の景色も相まって、
それだけでも「美味しかったな」「居心地よくて、いいところだったなあ」と、
楽しい旅の思い出となったのではと思う。
それに加え、ここでの「出会い」があったことで、
さらに、「遠かったけど、行ってよかったなあ」につながったのではないかと思うのです。(実際の感想調べ)
場所があって、人がいて、食べものがあって、会話がある。
美味しい とは、味だけではない。
居心地がいい も、場所だけではない。
コーヒーを淹れてくれたハマダさんとの時間も、
そう思わせてくれた。
もちろん、味は大前提といえば大前提。
コーヒー美味しかった…
まだ慣れる前だからそうなのか、元々そういう方なのかわからないけど、
ぽつぽつと、ゆっくり話してくれる雰囲気はとても安心したし、
お店でセレクトしているてしごと雑貨など、こだわりはしっかりお伝えするのにどこか爽やかで押し付けがましくなくて。
古民家の雰囲気そのままにしたありそろうという場所と、
ハマダさんという人柄と、彼が大切にしているコーヒー、
一面の窓から望む海や空、
夏の訪れを予感させる蒸し暑さ、
旅の高揚感、、、。
その場にあるもの全てが相まって、
「美味しい」そして、「居心地のよさ」になるのだと感じた。
この経験は、私のお店づくりの大きなヒントとなってくれました。
次回は6/23(日)11:00〜16:00です。
一応、ありそろうさんでの出店はこれで最後です。
2ヶ月だけなら頑張ってみようと進み出したものだけど、
「終わってほっとした」なのか、
「もう終わっちゃって寂しい」なのか、
また当日何を思うのか、どんな会話があるのか、
またまた、楽しみです。
あ、ちなみに。
1回目は、赤字でした。(こそっ)
材料費ととんとんくらいになったけど、
交通費と人件費は、なし。
えへへ。ではない(笑)
これ、単発だったから「勉強代」として苦になってないけども。
少しでもできることとして、
告知を頑張ってみようと思います。
いつも、noteのみなさん
にほんじゅうの色んなところから、応援してくださってありがとうございます。
私、(SNSは特に)不器用なので、
「こういう風に応援してもらうと嬉しいんだ」っていうのを、今改めてみなさんから教えてもらっています。
この気持ちを、また誰かにお返ししたいなって思います。
ぎゃー、また長くなってしまいました。
大切な時間の合間、読んでくださりありがとうございました。