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積読を消化したいので、積んでいる本を紹介しあいました|会話ログ#13

積読
積読、積ん読(つんどく)は、入手した書籍を読むことなく自宅で積んだままにしている状態を意味する言葉である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 積読している本をあえて紹介しあって、「じゃあこれ読んできて」をやったら、積読が消化できちゃうんじゃない……?

 という回です。

『隣の席のふたり』
日々の思ったこと、楽しかったこと、挑戦してみたことを、仲良しのふたり【osi = デザインする人】【しづむ = 漫画を描く人】が話します。

 積読している本の中から、お互いに5冊を選んできて紹介しあいました。今回の記事ではまだ何も読み終わっていないので、積読している本を目の前に並べ、罪悪感を抱えたまま話しています。


積読を消化したいので、積んでいる本を紹介しあいました|会話ログ#13

↓音声版はこちら。


そもそも積読って何でやっちゃうんだろうね

osi:
わからない。……でもさ、本屋さんとか行くとぜんぶ欲しくなっちゃわない?

しづむ:
そうそう、何でも面白そうだから。

osi:
ぜんぶ買っちゃうんだよな。他には……何でだろう、集中力の問題かな。

しづむ:
それもあるけど。

osi:
何も考えず買っちゃうっていうのがいちばん大きいですね。とりあえず手元に手に入れたいっていう気持ちが大きい。

しづむ:
本を読むのが好きなように本を買うのが好きみたいなところもあって。そういう行動かも。

osi:
好みが日々変わるっていうのもある。

しづむ:
積んでる本が何年か後に響いてくる、みたいなのもあるかもしれないからね。


分厚い本って嬉しい。でも分厚いので積む

しづむの選んだ5冊。

桜庭一樹『ファミリーポートレート』
京極夏彦『姑獲鳥の夏』(上下巻)
窪美澄『やめるときも、すこやかなるときも』
宮崎駿『スタジオジブリ絵コンテ全集19「風立ちぬ」』
サンディ・ピーターセン、リン・ウィリス他『Call of Cthulhu ─クトゥルフ神話TRPG─』

しづむ:
わたしの選んできた5冊は……。ていうか厳密には6冊なんだけど。

osi:
そうだね。


しづむ:
京極夏彦作品は読んだことがなくて「一冊は読んでみたい」という理由で買って、桜庭一樹と窪美澄は他の作品がすごくよかったから2冊目を買ったという感じです。京極作品、一作品は読んでみたくて……。これがいちばん薄かったのよ……。

 しづむが「またこの作者さんのが読みたい」と思った他の好きな作品は下のふたつ。

 「きっと(読んでみたら)いいのはわかっている……しかし二作目には手が伸びにくい」「途中まで読んでみたけど続きを読み進めることができなかった」というのが主な積読の理由のようですが……。

しづむ:
このでかいのは、スタジオジブリ作品『風立ちぬ』の絵コンテ集。

しづむ:
絵コンテ集を一冊買ってみたくて、在庫があってかつ欲しかったのがこれだったので買ったんですけど……ぱらぱらとはもちろん見たよ。でも、分解して読み込むところまでやってみたいなって思って。自分は漫画を描いてるから参考にできたらいいなと思って。絵うまいなぁ、で今は終わっちゃってる。アニメ業界出身の知り合いが、アニメは漫画の参考にもなりますよって言ってくれたから買った本なの。スタジオジブリでしょ、って思って。

osi:
へえ!

しづむ:
あともう一個でかいのがあるけど、これはクトゥルフTRPGのルールブック。

 もちろん一番は「プレイしてみたい」という気持ちで買ったものですが、機会を失ってしまい積読の一冊になってしまったもの。世界観やシナリオ、キャラクターの作り方などが載ったルールブックですが、プレイヤーが探索者のキャラクターはダイスを振って決まったステータスや職業からイメージして膨らませていくので創作の参考にもなるんじゃないかという考えもあり一度通して読んでみたいのです。

しづむ:
積読になぜかルールブックと絵コンテも入ってますけど、今回はそういうチョイスです。……なんか分厚いな。

osi:
分厚いね。桜庭一樹のも分厚い。

しづむ:
かなり前に半分は読んだの。……でも……積んでます。

osi:
ファミリーポートレートは何で選んだとかあるの?

しづむ:
「こんなに分厚くて長く読めるの嬉しい〜」って思って。買ったときは。

osi:
ははは。

 ……こうやって集めてみるとシンプルに「分厚い」から積んでる本が多いような気がしてきました。読み始めるときに本腰入れて「読むぞ」と身構えてしまうし、途中でリタイアしたらもう一度読み返すにもハードルが高くなってしまいますからね。

osi:
大事にしてるというか、「よし読むぞ」と思ってる本ほど手を出しづらいというか……。


知りたいことがいっぱいあって積む

 osiの選んできた5冊。

村上春樹『アフターダーク』
伊集院静『文字に美はありや。』
高木祟雄『わかりやすい民藝』
オーレ・トシュテンセン『あるノルウェーの大工の日記』
ラフカディオ・ハーン『新編 日本の面影』

osi:
小説は一個だけかな。小説と……ほぼエッセイか。今貯めてるのは。

しづむ:
貯めてるっていうのいいな。

osi:
小説は村上春樹の「アフターダーク」。お父さんにおすすめされて借りてるんだけど……。ジャズの「ファイブ・スポット・アフター・ダーク」っていう曲名が題名になってるっていうような作品で、興味はあるんだけど。読んでないね。村上春樹読んだことあんまりなくて、どんな話なのやら。

しづむ:
借りてる本って積むよね。なんだろうね。というかお父さんと小説の話とかするんや。いいね。

osi:
伊集院静の「文字に美はありや。」。わたし、おじいちゃんが書道をやってたから書を見るのがけっこう好きなんだけど、この本は、文字が美しいとか美しくないとかあるのかっていうのから入ってて。有名な王羲之とか、坂本龍馬とか織田信長とかの書簡もテーマにいろんなエピソードをまじえて話してる……みたいな本で、面白いなと思って買ったんだけど。まだあんまり読めてない。

しづむ:
あらすじ面白そう。

osi:
読めてないですね。読みたいんですけど。

しづむ:
わかるよ。読みたいからここ(積読の中)にあるわけですからね。

osi:
そのなかでも読みたい5冊をわたしは選んできたからね!

osi:
「わかりやすい民芸」は民芸について知りたいと思ったから。わかりやすいって書いてあるから「わかりやすいんだ」と思って買った。

しづむ:
民芸品とか? 民芸全般の話?

osi:
民芸とは、って感じ。柳宗悦が唱えた民芸とは何か。この高木さんっていう方が福岡大濠公園近くの「工芸風向(ふうこう)」の人で。その方が書いてるやつ。

しづむ:
ああなるほど! へえ。興味がいろいろだね。

osi:
読みたいんだけどね。ちょっと文字がね、多いから。

しづむ:
うんうん。

osi:
『あるノルウェーの大工』は好きな人が紹介してて面白そうと思って買ったやつ。そのまんま、あるノルウェーの大工さんの日記です。

しづむ:
いいですね。『日本の面影』は?

osi:
いわゆる小泉八雲、の本ですね。外国の人なんだけど、日本に来て日本名で作家をやっていた人なんだけど。出雲大社に行ったときに、小泉八雲の昔の家とか記念館を見てこういう人がいるんだと思って興味を持った。

しづむ:
つまり「外国人から見た日本」か。へえ〜!

osi:
この5冊です。けっこうなんか……「教養をつけたい」みたいな感じのラインナップだね、わたし。

しづむ:
そうだね。いろんな分野に興味があるって感じだね。やっぱ、知りたいよね。

osi:
知りたいけど、でも知識を入れるって疲れるから読まなくなっちゃうんだよね。小説とかはわりとバーって読めるんだけどな。


お互いの紹介を聞いてみて

しづむ:
ぜんぶ面白そうじゃない? ここにある本。

osi:
面白そうって思って買ってるからな。

しづむ:
あとはタイミング。

osi:
そして根気だな。

しづむ:
紹介してみて現時点で、どう? 読めそう?

osi:
わからない。でも読んでこいって言われたら読んできますよ。

しづむ:
まず一冊読んでみるか。

 面白そうな本だね! という話はできましたが、面白そうな本だというのは積む前にとっくにわかっていたこと……。

 最後に相手に読んできてほしい本をお互い選びます。強制力がともなわないとできないことってある。

しづむ:
そしたらわたしは「わかりやすい民芸」気になるなぁ。民芸品わりと好きなんだけど、感覚的に愛してるだけなので。民芸読んでほしいです。

osi:
おっけ〜。ええ、どうしようかな。どれがいいかな。わたしは窪美澄さんを知らないから、窪美澄さんの本にしてもらおうかな。

しづむ:
はーい! ……なんか、逆に嬉しいかもね。なんていうか、「読めるんだ……」って。

osi:
なるほどね。機会が与えられたっていう、ね。


 それでは、積読を一冊消化し、強くなった我々の姿でご報告できるように頑張ります。

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