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アルバムレビュー:In the Land of Grey and Pink/邦題:グレイとピンクの地(1971)

はじめに

こんにちは。
今回は久しぶりにアルバムのレビューを書こうと思います。文字数は多分そんなに長くならないのでよろしくお願いいたします。
プログレは曲数が短い分解説も短く済むので書きやすいと思いましたので。

今回書くのはタイトルにある通り、Caravanが1971年にリリースした3rdアルバム”In the Land of Grey and Pink”(邦題:グレイとピンクの地)です。
プログレッシブロックの一派として扱われる”カンタベリー系”を代表する名盤としても知られている作品です。
まずは私ごときがあれこれ語る前に、web上の百科事典と名高いWikiでの紹介をパクリ引用しようと思います。

wikiの言語別ページ一覧


なんということでしょう。名盤として扱われる認知度が高い作品のはずなのにこの記事の執筆時点では日本語の記事はありません…
という茶番はここまでにして本題に進みます。

タイトルどおりのジャケットと裏面

プログレとかカンタベリーって何?

*そんなもん知ってるわ!という人は曲の解説まで飛ばしていただいて構いません。

1.プログレについて

こんなタイトルを冠しておいてなんですが、たいていのジャンルにおいて音楽ジャンルの定義というのは難しいものです。
実際に音楽の専門サイトであるUDiscoverMusicの「プログレッシヴ・ロックとは何か?極めて英国的なロックの誕生と歴史」という昨年の記事においても、

プログレッシヴという巨大な傘の中に入るアーティストの音楽的多様性を考えると、ひとつの特定なサウンドとしては説明できないだろう。それよりも、これはアイディアであり、思考プロセスである。そして、イアン・アンダーソンをはじめとする飽きっぽい人々を退屈させない音楽を作るために、固定観念にとらわれず考え続ける能力である。

プログレッシヴ・ロックとは何か?極めて英国的なロックの誕生と歴史より引用

とよくわからないことが結論付けてあります。
*引用中のIan AndersonはJethro Tullというバンドのメンバー
専門家でもわからないくらい多様性のあるジャンルと考えれば私が簡潔に纏められないのも仕方ないですね!

プログレッシブロックの一般的な理解としては、
コンセプトアルバムの開祖としても知られる”Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band/The Beatles”(1967年)などからインスピレーションを受け、”In The Court Of The Crimson King/King Crimson”(1969年)がジャンルの走りとされ、1970年代序盤に全盛期を迎えたジャンルと知られています。

多くのバンドに見られる特徴は以下の通りです。雑に理解するなら曲がひたすら長くてなんか複雑なパートがある曲と思っていただければだいたいあってます。
・アルバムを1つの作品としてみるコンセプトアルバムの制作
・10分を超える長い曲
・超絶技巧な楽曲
・シンセサイザーなど(当時)最新の技術を活用した音楽

プログレには1970年代序盤に全盛期を誇った代表的な5つのバンドがあります。ですが全盛期が半世紀前のバンドが大半ということもあり、現在は活動停止状態のバンドがほとんどです。
わたしのような新規ファンにはつらい環境です。
長くて難しいプログレってどんな音楽なんだ?と思った人はまずこれらのバンドを聞くのをおすすめします。

・King Crimson

ギターのRobert Frippと愉快な仲間たちで構成されたバンド。ジョジョ5部のラスボスのスタンドの元ネタです。初登場時のスタンド描写はどういうことだったのかいまだにわかってない
メンバーがコロコロ変わり、時代によって多様な音楽性を誇ります。
2021年のツアーの後に「年齢からしてこれ以上ライブを行うことは難しい」とFrippが発言しており、現在は実質的に活動休止状態です。
代表作:In the Court of the Crimson King(1969年),Red(1974年)

・Pink Floyd

世界で最も成功したバンドの一つ。
代表作の”The Dark Side of the Moon”(1973年)は5000万枚を超える売り上げを計上し、商業的にも大成功を収めています。
詳しくは書きませんが長いことバンドメンバーで仲たがいがあり、現在和解は遠そうな状況。
ちなみに初期の作品はサイケデリック路線として有名であり、ぼっち・ざ・ろっく!の作中で山田リョウ(青い髪の人)がこのバンドなど長々と語っていることから聞いているのは間違いないでしょう。参考は下記の記事にて
その他代表作:Wish You Were Here(1975年),The Wall(1979年)

・Yes

またしてもメンバーがコロコロと変わるバンド。
ジョジョ1,2部のEDであるRoundaboutのバンドといえば聞いたことある方も多いでしょう。
to be continued…の時に流れるイントロはネットミームにもなりましたし。
こちらも英国チャートで1位を複数取るなど、商業的に成功したバンドです。20分の曲が4曲だけ収録されたアルバムがチャート1位を取った当時の英国はどうなってるんだ?
度重なるメンバーの変更とともに新しい風が入っていたのか、Roger Deanにより描かれたジャケットとともに多様な世界観を感じさせます。
その多様な音楽性の象徴として80年代にはポップス路線に転向し”90125”で世界的な成功を収めたことも。

現在はオリジナルメンバー不在(全盛期のメンバーが1人いる)のテセウスのバンドと化した本家Yes(ARW曰くHoweのバンド)と、全盛期の中心メンバー3人が所属するYes feat. ARWの2つのバンドに分かれています。
本家は昨年に来日したり新作を今年リリース予定など、現在も活動しているので現役のバンドを聞きたいという方にはおすすめのバンドです。
代表作:Close to the Edge(1972),Relayer(1974)

・Emerson, Lake & Palmer

名前の通り、EmersonさんとLakeさん(King Crimsonの創設メンバー)とPalmerさんの3人によるバンドです。
最大の特徴はギタリストがいないこと。ギター不在の音色をEmersonのキーボードの鍵盤をナイフで刺したり押し倒したりなどのパフォーマンスでカバーしています。
またクラシックの影響を最も強く受けているバンドで、組曲を題材としたライブアルバムがあったり、クラシック曲をバンド編成に編曲したり無断でパクって当時生存していた作曲者に怒られたりしています。
全盛期は日本での人気も高かったようで、後楽園球場でコンサートを行ったりしています。

現在はEmersonとLakeが鬼籍に入り、メンバーはPalmerのみ生存。
代表作:Pictures At An Exhibition(1971*ライブ盤),Brain Salad Surgery(1973)

・Genesis

1970年代のプログレ路線による英国での成功と1980年代のポップ路線で世界的な成功を収めたことで知られるバンドです。
5大バンドの末席として扱われることが多く、Genesisを除いた4つのバンドで四天王扱いされていることもあります。
英国面ともいうべき独特の世界観と1970年代前半の当時のボーカルのパフォーマンスが特徴。

1998年の活動停止後にも何度か再結成ツアーを実施していましたが、昨年のツアーにて「これが最後になる」と宣言。年齢や現メンバーの健康状態からしても実質的な活動終了とみてよさそうです。
プログレの代表作:Foxtrot(1972),Selling England By The Pound(1973)

2.カンタベリーについて

カンタベリーというのはイギリスの地名です。この地で結成されたThe Wilde Flowersを祖とするジャンルになります。

カンタベリーはロンドンから割と近いらしい

いまいち形容しがたいジャンルのさらに分派ということもあり、音楽的にこれ!という特徴をあげるのは私には難しいです。
簡潔に纏めると
The Wilde Flowersを開祖とし、そこから分裂したSoft MachineとCaravanという2大バンドの関係者が関わったジャンル
ということができます。かなり雑な言い方ではありますが音楽性というよりは地域性とメンバーに着目したジャンルであると思っていただければ。

Caravanについて

やっとバンドの紹介ができる…
先述したように、Caravanというバンドはカンタベリーの開祖であるThe Wilde Flowersを起源とするバンドになります。
厳密にいうとThe Wilde Flowersから脱退したメンバーがSoft Machineを結成し、続いて残ったメンバーがCaravanを結成しました。
キャリア初期はプログレとジャズを混合させた路線で活動し、プログレの勢いが陰りを見せ始めた1970年代後半にはポップへ路線変更。
いったん1978年に活動停止するもその後何度か再結成を繰り返し現在も活動中。

2021年に新作”It's None Of Your Business”をリリースし、2022年にはその新作を引っ提げて来日公演を行いました。
2023にもツアー予定と、高齢化しているなか精力的なライブを続けています。

メンバー

今作のリリース時点でのメンバーは4人でした。
この4人が設立時のオリジナルメンバーです。

Richard Sinclair 担当:ボーカル/ベース
今作の主役その1。
(サブスクで聞ける範囲の)Caravanの作品で彼のボーカル曲が多いのはこのアルバムのみです。
次作の”Waterloo Lily”では彼のボーカル曲は1つにとどまり、そのリリース後に最初の脱退。
何度かCaravanに復帰するも92年を最後に戻らず。
wikiによると現在はイタリアで余生を過ごしているようです。
音楽活動は継続しているようで、音楽イベントにも参加している様子がYouTubeにも上がっています。動画ではタイトルの曲名間違ってますが。

Dave Sinclair 担当:キーボード
今作の主役その2。Richardとは従兄弟。
このアルバムはSinclairコンビのボーカルとキーボードを楽しむアルバムといっても過言ではありません。
今作のリリース後、評論家から絶賛されたのにセールが芳しくないことによる宣伝などへの不信感や他のバンドからの誘いがあったこともあり脱退。
こちらも何度かCaravanに復帰するも2002年以降を最後に戻らず。
現在は愛媛県の弓削島にて余生を過ごしており、時々イベントに参加しているようです。
ソロアルバムもリリースしており、現在でも精力的に音楽活動を続けています。

また、日本人のファンの方がインタビューをしており、詳細は下記のツイート一覧にまとめられています。
詳しいインタビューだけでなく、Daveのこれまでの経歴についてもまとめてあり、日本語のwikiを読むならこちらの記事に一通り目を通すことをおすすめします。

Pye Hastings 担当:ボーカル/ギター
ギターを演奏していますが、Caravanではボーカル兼任+弦楽器やキーボードがメロディー担当が多いためどちらかというとボーカルの存在感が大きいです。
今作ではボーカルを1.5曲しか担当せず、Sinclairコンビの演奏に存在感を奪われて存在感は薄め。
Richardの脱退以降は彼が実質的なリーダーとなり、作曲やボーカルの多くを担当し複数の解散や度重なるメンバーの入れ替わりを経てバンドを現在まで存続させてきました。
また2023年現在、Caravanに所属している唯一のオリジナルメンバーです。
このアルバムの曲をRichardに代わってボーカルを務めるなど、彼らの残した音楽を現在も私のような若者に伝えてくれています。

Richard Coughlan 担当:ドラム
私はドラムに明るくない+リズム感に乏しいため、演奏の巧拙など技術面についてはわかりませんので特徴は省略しますというか語れるほどの知識がない
Hastingsともに複数の解散を挟んでも1度も離脱することなくCaravanに所属していましたが、2013年に逝去。

その他トロンボーン、フルート、大砲などはゲストメンバーが参加していますが省略します。

今作の特徴

今作はベース兼ボーカルの一人、Richard Sinclairの歌声とキーボードであるDave Sinclairのオルガンが特徴的なアルバムであり、もう一人のボーカルであるPye Hastingsの声が1.5曲でしか聞かれない貴重なアルバムです。

また、先ほどプログレは長くて複雑な曲と説明しましたが、今作は1曲以外は長くても7分と短い尺の音楽しかなく、テクニカルな演奏というよりはのどかな曲が多く、春うららなこの季節に散歩しながら聞くのもいいかなと思います。
プログレはとっつきにくい分野かなと思いますがその中で本作は初心者にやさしい要素が多くて聞いてても疲れにくいため、ぜひおすすめしようと思ってこのレビューを書くことにしました。
大量に眠ってる下書きも仕上げたいね!

なぜ代表作なのに今作の路線を続けなかったのか?と思う方もいるでしょうが、今作は発売時に評論家には高評価だったものの当時の売り上げが芳しくなかったからです。
そのため先述の通り今作の音作りの要の一人であったキーボードのDaveが脱退し(ほかのバンドに参加することにしたのも一因)、路線変更を余儀なくされてしまいました。
ちなみに次回作の”Waterloo Lily”では、キーボードがジャズの素養がある人物が担当したためジャズよりなアルバムとなっており、Richardのボーカルも担当が少なくなっています。
またキーボードも管弦楽とのコラボをした楽曲が多くなり、キーボードのソロを堪能できる機会は少なくなりました。

このアルバムは評論家の高評価を反映し長年をかけてじわじわと売り上げたものであり、現在ではカンタベリーを代表する名盤でありプログレの人気作の一つとしての立場を確立しています。
ということで各曲の紹介に進みましょう!

3.収録曲について

*曲の紹介をしていきますが、今作に限らず1970年代の作品はレコードでの再生を前提とした作品であるのが基本なため、シャッフル再生とは相性がよくありません。
ぜひこれから聞かれるという方はぜひ順番で5曲聞いてくれればと思います。

A-1 Golf Girl

冒頭のトロンボーンがのどかな旋律を奏でるこの曲の歌詞はゴルフ場にいたお茶を売る女の子にナンパをして木の下でキスをしたという歌です。ほんとです。
ボーカルはRichardで、彼の独特な声を楽しむことができる曲の一つ。
このアルバムはCaravanにしては珍しくRichardのボーカルが多くを占めるため、一つの特徴になっています。
途中のポポポポポ…となるのは「モールス信号でやり取りするんだ」という歌詞を受けてなので、モールス信号なのでしょうか?信号に詳しくないので自信がない。
この曲が合うのであればこのまま聞き進めていき、合わなかったという方は3.かB-1に飛ばして聞いてみればいいと思います。

この曲は発売当時に演奏したTV用音源が残ってます。当時のメンバーの姿が見れる貴重な映像なのでぜひ見てみて下さい。映像の演出が気になるのですがこれは当時の流行りの演出なのですかね?


A-2 Winter Wine

歌詞はファンタジー要素が含まれており、ギターも相まって幻想的な雰囲気を醸し出しています。
私は当初アルバムで聞いたときは繋ぎの曲かな?と思ってそこまで好きな曲ではなかったです。
ボーカルにサビとでもいうべき盛り上がりがない印象で、それが7分も続くと聞いてて飽きてしまうところもありました。
しかし昨年のライブにて生でこの曲を聞くと印象が一変しました。生で聞く楽器隊がパワフルになり、今までと違う緩急のきいた曲に化けて聞こえたのです。さながらEstradaのチェンジアップのように。
ライブではRichardが脱退済みのためHastingsがボーカルをしているのですが、オリジナルの歌唱がいいなと思ってしまう気持ちもあります。
どちらかが下手とかいう話ではないのです。Richardの声が独特であるのでその印象を持ってライブに望むと実際の演奏とイメージに差異が生じてしまうためです。


A-3 Love to Love You(And Tonight Pigs Will Fly)

タイトルですが、pigs flyでありえないことという意味になります。
飛べない豚はただの豚だということです。
1番の歌詞は夢の話で、好きな人に撃たれて倒れてしまった、君のことを愛しているのに…という男役の歌詞について、そんなことあるわけないでしょ、めでたいわねと返す女役の悲しい片思い?の内容です。
A面唯一のHastingsがボーカルを取っている曲であり、ポップな雰囲気と歌詞?にうまくかみ合ってると思います。
後年売れるためにCaravanはプログレ路線からポップ路線に転向していくのですが、その路線に変更する才能はあもともとったのだなと思わせる曲です。

曲の中身としてはDaveが作曲にかかわっていないということもあり、キーボードは控えめでありフルートの演奏を楽しむ小品といった趣きの曲です。
後年バンドのほとんどを占めていくことになるHastingsの曲作りの才能をうかがうこともできます。
残念ながらこの曲は現在のライブでは演奏されない曲です。ほかの4曲は演奏されているので活動終了前に一度聞きたいのですが…

A-4 In the Land of Grey and Pink(グレイとピンクの地)

英語版wikiによるとタイトルはカンタベリーが属するケント州のことを指しているようです。
歌詞は…翻訳にかけてみてもいまいちわかりません。
プログレってそんなのばっかりですけど。
英語力に欠如している私はまさにジャケットで描かれているグレイとピンクの風景を心の中に描いて聞いています。
現在のライブではA-1とともにメドレーで演奏されています。ライブではオープニングの後の2曲目として演奏されており、客のハートをキャッチして離さない曲です(私にとっては)。


B-1 Nine Feet Underground(9フィートのアンダーグラウンド)

a.Nigel Blows a Tune
b.Love's a Friend(愛は友達)
c.Make It 76
d.Dance of the Seven Paper Hankies(7枚の紙ハンカチの踊り)
e.Hold Grandad by the Nose(おじいちゃんの鼻をつまめ)
f.Honest I Did!
g.Disassociation(分離)
h.100% Proof

この曲は名曲です。カンタベリーの代表曲にしてプログレというジャンルにおいても立場を築いている曲になります。
上記8つのセッションから構成されているメドレーです。
ボーカルはb.がHastings、g.がRichardの担当です。その他はすべてインストのパートになってます。
a.以外は2~3分程度の小品がアタッカでつながっていくという構成になっているので、合計で23分弱とそこまで長い曲ではありません。一般基準では十分に長い曲ですがあくまでプログレ基準ではべらぼうに長いってわけではないのです。

タイトルは意味深なものと思うかもしれませんが、作曲したDaveによると、この曲の構想を思いついたのが地下9フィートの部屋だったことであり特に深い意味はないとのこと。
ちなみにCaravanのアルバムはたいてい後半にこのような長尺曲を残していますが、ここまで長いのは珍しいほうです。
歌詞は恋人について歌ってるよう。ただラブソングにしては珍しく、歌の中で”you”という歌詞がほとんど見られず、自分のことを歌った曲というのが一つの特徴です。youもっとyou使っちゃいなよ

この曲は最初のオルガンの歪んだ音が鳴るところからこれまでの曲とは違うな、と雰囲気の変化を感じさせるものとなっています。
おそらくクレジットにあるCannonはこの曲で用いられてるようです。e.に入る際にそのまんま砲撃のような音がするので。
あとは細かいことを言う前に一度聞いてください。

RichardもDaveもいない現在のライブでは、キーボードやフルートに加えてビオラが躍動する各パートのソロを堪能する曲にもなってます。
私はこの曲が最も好きな曲であり、ライブでこの曲を演奏する前にMCで「この曲はいくつかのピースを集めて作ったんだ」と聞いた瞬間、この曲が流れることを確信して感激しました。実際に演奏も大変満足のいくものであり、遠征してライブに行った甲斐があったなとうれしい気持ちになれたライブでした。
なお帰りの飛行機は台風で吹き飛びました。

a.Nigel Blows a Tuneについて補足

初見ではNigelが奏でる和音がというタイトルに見えますが、以下のインタビューによるとDaveのいとこであるNigel Blowsという人物にかけているとのことです。
DaveとNigelで演奏しているときにこの曲のコードを思い浮かびCaravanの曲として採用。セクションにタイトルをつける際に一緒に作曲したNigel Blowsの名前を入れたというわけです(わたしの英語の理解が間違っていたら教えてくれると幸いです。)

おわりに

今回はCaravanの3rdアルバムにしてプログレを代表する傑作、"In the Land of Grey and Pink"についてまとめてみました、いかがでしたか?
記事のヘッダーはライブに行ったときに買ったポスターとその後に購入したLPを並べて撮影したものです。

ライブで見かけた人と一握りのフォロワー以外聞いているところを見たところがないアルバムですが、このnoteを読んだ方はぜひ一度聞いてくださればと思います。
私は音楽的な知識がないので、プログレ知らないって人でも感想や事実関係の訂正がある方はぜひコメントを残してくださればと思います。

またRichardのボーカルがよかった!別の作品でこのボーカルを聞きたい!という方にはCamelの"Breathless"をおすすめします。別のバンドではありますが、参加しているRichardがボーカルを複数取っており、それらの曲ではこの作品の延長線上を体験している気分にさせてくれます。

次回は最近はまってるカフェ巡りについてでも書いてみようと思います。それでは。


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