自分の口から出る言葉が空っぽに感じるのです。
最近は「聞く力」を意識して人と接するようにしているから、逆に自分が何を話せばいいのかがわからなくなってきた。
自分にとっては、聞き役になる方が楽だ。
それが自分の特性であり、もちろんポジティブに作用することもあるが、ネガティブに作用することもある。
ネガティブに作用するタイミングがあるとしたら、そういう「自分が何かを話す機会を与えられたとき」だ。
一般的なコミュニケーションの場において、あまりにも自分のことを話さない人間がいた場合、その人は他の人間たちに全く心を開いてくれていないのではないか、と感じさせてしまう可能性がある。
だから、適度な自己開示は必要だ。
しかし、ここで私にとって気になることが2つある。
1つは、もし何も考えずに自分の考えをペラペラと話した場合、自分の何らかの不用意な発言が周りの誰かを傷つけることになってしまわないだろうか、ということだ。
まぁさすがに、あまりにもひどい危険思想を持つような人間ではないと自分では思うのだが、少しは気を遣って言葉を選ばないと不意に他者を傷つけてしまうような気がして、それについて怖がっているところがあると思う。
もう1つは、自分の中身が空っぽな気がする、ということだ。
他者の話を受け止めるのはそれなりに得意なのだが、何か自分自身の意見を言えと言われたときに、自分の価値観を根拠にして話すのは苦手だ、と思っている。
これまで勉強してきて理解したこととか、世の中的にはこう言われてるとか、自分が一度考えた問いに対しての暫定的な解を答えることはできるが、それとは関係なしに、「私という人間が、どういう価値観を持っているから、このように考える」と主張するのは非常に難しいと感じる。
毎回当たり障りないことを答えているような気がして、あぁ、私という人間の根本は、何だか空洞のようになっているなぁと思えてしまうのである。
なぜそのように思うのかは、正直よくわからない。
私が人間であるならば、本当に空洞のようで価値観が存在しないことは無いと信じたいし、きっと何らかの価値観があるけど、それを自分で自覚したり言語化できていないだけなのだろうな、と思う。