映画はコスパが良いのです。
今回の渡航は台湾経由だったこともあって、飛行機に乗っている時間が10時間以上あったから、そこで一体何をすれば良いのか、私には正直わからなかった。
往路に関しては、学会発表前だから、発表原稿の見直しをしたりすればある程度の時間が潰れるかもしれないが、それにしても長い時間だ。
多くの人は多分、機内端末で鑑賞することができる映画を見たり、いくらでも寝たりすることができるのだろうが、私はそういう風にして時間を使うイメージが湧かなかったのだ。
一番可能性があったのは、電子書籍を予めダウンロードしておいて、タブレットで読み進める、という時間の使い方だ。これは当然私も考えていたのだが、何せ渡航準備でバタバタしていて、なんと乗り込む前に電子書籍を購入することをすっかり忘れていたのだった。
さてどうしたものか、と考えて、最終的に、やはり映画鑑賞に行き着いた。
私が自ら映画を見に行くことは、ごく稀にはあっても、ほとんどない。先日『THE FIRST SLAM DUNK』を見に行ったのは、そのごく稀な現象が起きた例であって、そういう理由が無ければ私が映画を見に行くことなどないのだ。
端末を操作して、日本語で見ることができる映画の一覧を眺めると、映画音痴の私にとってはそのほとんどが知らない作品ばかりだった。
しかし、いくつかは見聞きしたことがある作品があったから、それらの中から選んでみてみようと思った。
私が知っていて晴れて選ばれたのは、以下の映画たちだった。
「イミテーションゲーム」
「呪術廻戦0」
それぞれの映画を見た感想についても追い追い記事にする予定だが、ここではひとまずそれは置いておく。
こうして映画を観ると、映画って1本2時間くらいで簡単に観れてしまうんだ、ということを改めて実感させられた。
そのとき、また例の准教授の言葉が私の脳裏に思い出された。
「小説を1冊読むのには何日もかかるが、映画化されたものを観れば2時間で済む。概要を掴みたいのであれば映画で見る方が実はコスパが良いのだ。」
言われてみれば確かにそうだ。
そうやって冷静になって改めて考えてみると、「例えば1ヶ月のうちにたった2時間くらいを捻出することなど造作もないのでは?」「もっと私は映画を楽しむ人生を歩んでも良いのでは?」などと思えてきた。
だから、これからは自分の人間性を耕すためにも、どんな形でもいいから月に1回、映画を1本見る習慣をつけてみようかな、と思った。そうすれば1年間で12本もの映画を観ることができ(それでも少ない?ごめんなさいね)、過去の自分に比べたら大きな進歩だ。
ただ、そう決心したこの3月で私の学生期間は終了するので、映画館の学割期間も同時に終了する。これまで、もったいないことしてきたんだなぁ、と思ったところで、過ぎた時間はもう返ってこない。
でも、そう心から思ったことが、前に進むための推進力になるのだ。この決心を忘れないようにしたい。