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影響力がある人とは困っている人を助けられる人のことなのです。
以前、単なる「才能」と私なりに定義する「スタンド能力」は異なるのではないか、と書いた。
その理由は、ここでの「スタンド能力」が「自分の何らかの才能のうち、他者への影響を及ぼすもの」と定義されているからだ。
では、他者に「影響を及ぼす」とは一体どういうことなのだろうか。
その意味はおそらく、「他者の何らかの行動を変える」ことにある。
影響力を持っている人は、スタンド能力を他者に作用させることによって、他者の考え方や行動を変えることができる。
その作用の仕方にもいろいろあって、単に言葉に力や説得力がある場合はそれに納得して行動が変わるだろうし、コミュニケーションする中で徐々に相互理解が進み、相手を動かすことができることもある。
また、影響を与える側が何らかの形で影響を受ける側の行動を変えることで、受ける側にメリットがある場合には、「何かを返さなきゃ」という返報性の原理が働き、何らかの行動が影響を与える側に返ってくる可能性もある。
この、「他者の何らかの行動を変えること」をもう少し広く捉えるとどうなるか。
人が何らかの行動をしようと考えるときというのは、現状の状態に何らかの不満を感じていたり、その行動を取った後に得られる価値を期待しているケースが大半だろうと思う。
このとき、その人は何らかの方法でその不満を解消したり、価値を享受したいと思っていることが予想される。
言わば「困っている」のである。
このように考えると、「影響力がある人」というのは、「困っている人のことを助けられる人」のことであると解釈することもできるのではないか。
困っている人のことを助ける仕事といえば、私の頭の中にはコンサルティングがすぐに浮かんだ。
何らかの課題を抱えて困っている顧客に対して、課題抽出や課題解決を支援する。
こうして困りごとを抱えた人を助けることは、ある意味では「その人の行動を変えている」ことになり、これは「影響力」の賜物であると思うのである。
自分自身がそういう「影響力」を持つことができるのか、これからが勝負になりそうだ。
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