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初心者の買い物には学びが詰まっているのです。

昨日、今年の登山に備えた用品たちについては、きちんとコストをかけて準備しようと考えたことを書いた。

そこで、アウトドアブランドとして有名なモンベルに向かうことにした。

店舗に足を踏み入れた瞬間の、その巨大さに圧倒されながらも、今回は比較的時間には余裕があったので、まずは店内を移動しながらお目当ての物品がどのゾーンにあるかを確認し、まずは靴から検討することにした。

しばらく眺めていると、40代後半くらいのベテラン店員さんが声をかけてきた。

私は普段、例えば洋服を眺めているときに店員さんに話しかけられたり、そのまま接客を受けるのはあまり好きではない。

しかし、靴の場合はある程度自分の足に合ったものがいいし、特に今回は登山靴という慣れない商品の購入が伴うので、きちんと専門家に観てもらってから判断した方がいいだろうと思ったので、そのまま色々と聞いてみることにした。

私は革靴が好きで、普段は仕事着でも私服でも関係なく毎日革靴を履いて過ごしているので、スニーカーすら履くことはほとんどないが、もし履くのだとしたらローカットのものの方が好きだ。

店内にところ狭しと並んでいる登山靴の数々を眺めていると、そのほとんどがハイカットのものだったので、そのことを店員に正直に伝えてみた。

すると、「登山の場合は登りも下りも角度のある道が続くことによって足首を痛めやすいから、ハイカットのものが望ましいと言われているんです」と言われた。なるほど、きちんと狙いがあるのですね。

そんなことも知らずに登山靴を買いにきている初心者なのだが、もう今日は学生になったつもりでしっかりと店員さんの教えを請おうと思った。

登山用の厚手の靴下を借りて足のサイズを計測してもらい、私の足の形にあった登山靴の候補をいくつか出してもらった。

普段の街歩きの場合は少しサイズに余裕のある靴であっても問題ないが、登山靴の場合は自分の足にピッタリのものを選んだ方がいいらしい。

それは、斜面を歩くときに靴の中で足がズレると、それによって支えられているはずの上体のブレも大きくなってしまうからだ。

例えば、靴の中に余分な空間があって足が1cmズレただけでも、上体としては約10cm程度ブレを生んでしまうらしく、それを支えて元に戻すために余分な筋力を使うことで疲労の蓄積に直結するらしいのだ。

候補の靴を実際に試着し、店内に用意された簡単な斜面を登り下りしながらその感触を確めてみた。不思議なことに、少しでも靴の中にスキマを感じたり圧迫感を感じたりすると、登り下りしているときの違和感も大きくなることを実感する。

また、靴紐の結び方でもその違和感が大きく変わるようだ。靴紐を結ぶときは、基本的に足の甲周辺はしっかりと足を抑え込むようにきつく締めて、足首周辺については、登りの場合は足首の可動範囲を広げるために気持ち緩めに、下りの場合は足首を痛めないためにしっかりきつめに結ぶのが基本らしい。

登山靴1つとっても色々なことを考えて作られているし、それを選び使う際にも根拠があって使い方が決まっているのだということを実感し、こういう専門店の店員さんの話をきちんと聞くとやはり学びになるなぁと思った。

その後も店員さんの説明を素直にフンフンと聞き、購入する登山靴を決定した。

候補として挙がったものの中では比較的高価格帯のものだったが、登山靴は登山中常に身につけているものだし、先の説明のとおり体力や疲労感に直結する道具だからと考え、ここはしっかりとコストをかけて購入することにした。

今年の夏はこいつを相棒にして、「センス・オブ・ワンダー」に取り組むんだ。

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ともやの思考整理note
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