木下智哉@バリバリ作詞&作曲家

バリバリ作詞家 & 作曲家/主な楽曲提供/浜崎あゆみ/AAA/V6/アイナナ/M!LK/その他多数/SCOOP MUSIC所属/OSM作曲学科専任講師/音楽制作やエッセイをゆるく発信中/http://tomoya-kinoshita.info/

木下智哉@バリバリ作詞&作曲家

バリバリ作詞家 & 作曲家/主な楽曲提供/浜崎あゆみ/AAA/V6/アイナナ/M!LK/その他多数/SCOOP MUSIC所属/OSM作曲学科専任講師/音楽制作やエッセイをゆるく発信中/http://tomoya-kinoshita.info/

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最近の記事

詐欺にあった日

詐欺にあったことがある。 忘れもしない20歳の夏。貧乏芸大生の頃。 仕送りだけではとても足りず、昼夜掛け持ちでバイトをしていた。 その日もバイト先のゲームセンターへ向かうために、私は天王寺駅に隣接する商業施設に向かっていた。 「あの!!すみませんん!!」 突然スーツを来た若いお兄さんに呼び止められた。年の頃は25、6歳といったところか。 茶髪でイケメン。ホストっぽい。 「今日中にお金を都合しないといけないんですが」 「電信の仕方を間違えてしまって...」 「お金が届

    • はじめてのチュウ

      バカな小学生だった。 ある時期「度胸試し」が流行った。 その種目は多岐に及ぶ。 <エントリーNo1「崖跳び」> 団地の崖から飛び降りる度胸試し。 2mはある高さ。 骨折はしなかったが、擦り傷、生傷は耐えなかった。 <エントリーNo2「ターザン」> 通学路の帰り道に農業用のネットが枝に絡まってロープのように垂れ下がってる場所があった。その木は崖の端で、下の道路側に張り出すような形になっていた。 下まで3〜4mくらいはあったか。 ランドセルを持ち寄り、下に並べてマットの代わ

      • 野山のムコウ

        私が育ったのは豊かな自然が残る田園地帯。 小高い丘を切り開いてできた新興住宅団地。 有名な大きなゴルフ場がすぐ側にあり、そのゴルフ場の名前から「みどり丘ゴルフ団地(仮称)」と呼ばれていた。 その団地は丘の上から下まで緩く広がるように家々が並ぶ。 およそ200戸くらいだったろうか。 団地の上の方はまだ丘であった名残で山林が残っていた。 その山林のすぐ側、丘の頂上部分の家に住んでいたのがコロちゃん(仮名)である。 前に馬を一緒に見にいった友達だ。 コロちゃんの家の裏から、その山

        • サイコパス兄貴

          兄が二人いる。 年がそれなりに離れていて長兄とは7歳、次兄とは4歳差がある。男三兄弟の末っ子。 同じ境遇の方がいればきっとわかってもらえるだろう。 男三兄弟の末っ子がどれほど不遇な家庭生活を送るかを! みんなで食べる系のお菓子は手の届かないとこに隠され、個人用のお菓子はぐずぐずしてると勝手に食べられる。 焼肉では「鶏肉が一番高級なんだ」と嘘を教えられ小学生の間中、ずっと牛肉は兄に横取りされていた。 7歳と4歳差だ。 到底、体格ではかなわない。 今でこそ全員同じ背格好だが

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        • ともやんの嘆き 〜悲哀のエピソード〜
          10本
        • バリバリ作詞技法
          3本

        記事

          給食のコッペパン

          コッペパンを知ってるかい? 昭和の時代。 給食といえば細長くて丸いコッペパン。 それが定番だった。 しかもこのパン。 お世辞にも美味しいと言えない。 味はしないし、ボソボソ。 だからパンを残す子もいた。 給食の時に見つからないように机の中に隠す。教科書で押しつぶす。次の日も、また次の日も。残したパンを机に入れて押しつぶす。 1ヶ月後。 押しつぶしたパンの塊に青カビが生えまくり「腐海」が生まれる。大掃除のときには毎回、誰かの机で「腐海」が発見された。 「また一つ腐海にしず

          白黒はんぶん

          持ってる男だ。 通学路の帰り道。 みんなで近道をする。 住宅街の垣根の穴から穴へ。 横へ突っ切ることでショートカットができる。 一人目、通過。 二人目、通過。 三人目の私が通ると... ガブ!! 犬にお尻を噛まれた。 カブスカウトでのキャンプ。 みんなで隊列を組んで道を歩く。 ある大きなお家の横を歩いている時。 柵から大きなセントバーナードが飛び出し... ガブ!! 太腿を噛まれた。 この時は大量に出血し病院に運ばれた。 今でも少し傷が残ってるほど。 つまり。 それくら

          高2で保護者になった日

          高校2年の春。 私は保護者になった。 何を言ってるかわからないだろう? うん、わかるよ。 順を追って話そうか。 小学校からずっとマブダチ。 イダくん(仮称)という幼馴染みがいた。 成績優秀、スポーツ万能、学年1の人気者。 弱点はただ一つ。 泳ぎが苦手だった。 その唯一の弱点さえも女子からは「かわいい」に昇華され、男子からも「スポーツ万能なのに泳ぎだけできない隙がある憎めないヤツ」と好感が持てる要因となっていた。 そういう意味で、いわゆる完璧な男だった。 小学校時代は同じ

          さらばライパチくん

          野球少年だった。 近所のリトルリーグに所属していた。 正直に言う。 下手だった。 メガネでデブで足も遅く鈍臭い。 打っても投げても走ってもダメ。 得意なのはヤジだけ。 3塁コーチャーボックスから相手ピッチャーにヤジを飛ばす。 「ピッチャーのボールにハエが止まる、ブンブン!」 リトルリーグには定番のフレーズだ。 チーム同士でお互いにやり合う。 言ってしまえば社交辞令なやりとり。 だが私が3塁コーチャーボックスからヤジを送ると、そのあまりの感情の入れ具合に、本気で相手ピッチャ

          プラモをやめた日

          プラモばかり作ってる小学生だった。 お気に入りはガンダムとマクロス。お小遣いを貯めては商店街のオモチャ屋に買いに行く。お目当てのプラモのために自転車で駅二つ超えた町まで買い出しに行くこともしばしば。新作を仕入れるために、各店のプラモの入荷日まで把握していた。 元来の凝り性。片っ端から作った。 ガンダムはファーストに出てきたモビルスーツは全部作った。 どんどんと増える作品。最初は拙かったが、作品が増えるのに比例して上手くなる。ペイント技術もどんどんと上がっていく。小学生にし

          闇に蠢くもの

          某所とだけ。 バブル崩壊後の1990年代中頃。 私は関西のとある小劇団で4年ほど劇団員をしていた。 その時のお話。 大阪の繁華街。 ビルを改装したその一角に小さな芝居小屋がオープン。 その第一回目の公演をすることになった。 劇団の芝居というのは劇団員が皆総出で準備をする。「仕込み」と呼ばれる舞台の設営を前日に行う。 その仕込み当日。 舞台設営を担当していた私はあることに気づいた。作業を進めているとやたらとチャバネが目立つ。 ご存知だろうか?小さく茶色いゴキ。 体長1

          Girls² 弾心〜ダンシン〜

          2021.4.28リリース「Girls Revolution / Party Time!」 Girls²4枚目のEP。 M3.「弾心 〜ダンシン〜 」/作詞・作曲・編曲 【制作エピソード】EXILE黒木啓司さんのプロデュース。 NESMITHさんも陽気なインストラクター「Bobby」で参加。 九州朝日放送の情報番組「アサデス。KBC」のアサダンプロジェクトのテーマソングです。 えっっと。 まず何から語ろうか(笑) 色々ありすぎて。。 黒木さんからのオーダーのリファ

          Girls² 弾心〜ダンシン〜

          作詞概論#1

          作詞とはなんぞや? どうやって作詞をすればいいのか? まずは、作詞に取り組む姿勢、考え方をまとめました。少し作詞への見方が変わるかも? 1. 作詞は誰にだってできる作詞は誰にでもできます。 ホントに? ホントです! 「文字を書くこと」は誰にでも出来るからです。 バカにしてんのか? してねぇわ! いたって真面目。 高校に通うまでの学力があれば十分。 作詞に必要な知識はもうすべて持っています。 あとは書くか書かないか。それだけ。 あなたの普段思っていること。 感じているこ

          作詞概論#2

          今回はとても大事なお話です。 「作詞をする上で大切なこと」をまとめてます。 1. 歌であること作詞は歌であることだって? 当たり前ですやん!ハッハッハー。 と思った方。ちょっとお待ちを。 作詞をしたことありますか? 20作品くらい作るとわかります。 作詞をしだすと最初に陥る罠。 綺麗な言葉、かっこいい言い回し、素敵な言葉使い。 これに終始してしまい「歌詞になっていない」作詞になることが多々あるのです。 歌詞には常に「リズム」と「メロディ」がつきます。これを意識しないで書

          作詞概論#3

          概論3回目。これで最後です。 作詞家にとって大切なこととは何でしょうか? 今回はそれを掘り下げます。 1. 常にインプットする 作詞家にとって大事なこと。 それは常にインプットすることです。 表現(Output)するには、広く、そして深く様々な経験、体験、知識、教養を取り入れること(Input)が必要です。 手っ取り早いのがエンターテイメント。 映画、本、アニメ、漫画、小説、ゲーム。 そこには千差万別の生き様が描かれ、多種多様の価値観があふれ。 数えきれないほどの人の心