トランペットを始めて半年の頃にユースオーケストラにいってみた時のこと
初めてオーケストラの中でトランペットを吹いたのは小学6年生の秋だった。まだトランペットを初めて触ってから1年弱、習い始めてから半年の頃だった。
逗子には「湘南ユースオーケストラ」というユースオーケストラがあり、家のすぐそばの小学校で練習をしていた。指導は前澤均先生という逗子にお住いの元N響のヴァイオリニストの先生。
家でドラクエ8をやっていたら神代先生から突然電話があり「座っているだけでいいから今からユースに行ってみなさい」と言われ、体験に行った。
初めてのオーケストラ
その時にやっていた曲は「展覧会の絵」だった。トランペットにとってとても重要なレパートリーだがその当時は聴いたこともない。オーケストラの曲はバレエの曲しか知らなかった。
その当時のトランペットパートは門下の先輩方で、藝大の2年生の方もいた。現東京フィルハーモニー首席の野田亮さん。
先生ほど年が離れていない人の演奏を聴いたのは初めてで衝撃的だった。その当時はチューニングのBより高い音はでなかったから、自分が全く出る気配もないような音域をなんのストレスもなさそうに朗々と吹いているのを見て唖然とした。
サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレという高音のトランペットソロがある曲をC管で吹いていて「こ、こんなに高い音も楽々に吹けるものなのか…」と驚いた。
ドがレ?
そして楽譜には"in C"と書いてあり、
「ドって書いてあったらレって吹いてファとドに♯をつけて吹くんだよ」
と言われひどく混乱した。自分が吹いているのがB管で、ドと思って吹いているのがシ♭ということすらも知らなかったのだ。
曲もさっぱりわからない上に音もでないし移調なんてさらにわけがわからない。そして次の曲では
「これはin Dだから、3度、ヘ音と同じように読んでファとドとソとレに♯ね」
と教えてくださったのだがさっぱりわからなかった。まず合奏の中で小節を数えて正しく吹くということもやったとがなかった自分にとっては難しすぎた。
ドレミを書いてくださっていくつかの音は出したがさすがに無理だと思ったのだった…。
ユースにはその1年後に入団
まだあまりにも吹けなすぎた上に楽譜も読めないからさすがに無理です…。と先生に正直に話し、もう少し吹けるようになった1年後に入団した。オーケストラの楽しさも、音楽のすばらしさを教えてもらったのはユースだった。オーケストラに入りたいという夢を持ったのもユースからきている。
ユースの素晴らしいところは「完全にクラシックしかやらない」というところだった。ベートーヴェンの交響曲も何曲もやったし、くるみ割り人形や白鳥の湖、ボレロ、わが祖国、アルルの女、ローエングリン、マイスタージンガー、未完成など書ききれないが本当にたくさんの音楽を体験して学ぶことができた。
ユースは1年間かけて1つの演奏会の曲を練習するから、一年経つとかなり曲を覚えて全ての曲に思い入れも思い出もできていくから忘れない。こうした純粋な音楽に中学生の頃から触れられたことはかけがえのないものだったと今も思っている。
ちなみに馬場さんと知り合ったのもユースだ。馬場さんは当時高校生で、難しい顔でポケットスコアを読み、休憩時間にはユーフォでめちゃくちゃ難しい曲を吹いているという明らかに変な人だった。
完全に社会人か大学生と思っていたから高校生と聞いたときはとても驚いたのを覚えている…
馬場さんが最近更新しないから馬場さんにお題をだしてみよう
♯初めてのオーケストラ
みなさんもこれで初めてオーケストラで演奏したときのことを書いてみてください。