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「お金が貯まらない」のは、使い方のクセにあるかも|『三千円の使い方』原田ひ香

今回は、秋の連続投稿チャレンジ企画から、「#読書感想文」のテーマでお届けします。
紹介する本は、原田ひ香さんの『三千円の使い方』(中公文庫)。

普段、お金に関する本は読んだとしても、ビジネス書カテゴリーの程度という形ですが、ふと本屋で気になって手に取った本でした。
やはり、「人は必要な時に、その本に出逢う」法則の通り、メチャメチャ自分に刺さる本だったので、「なかなかお金が貯まらない」とお悩みの方にオススメの本です!

いつも通り、Amazonリンクは貼らずに、公式のURLを。そして、ネタバレなしで紹介してきます。

貯めていいモノを買う人、ちょこちょこ使ってしまう人

『三千円の使い方』で惹きこまれるのは、1つの家族における、それぞれが持った(もしくは、持とうとしている)「家庭」にフォーカスし、結果的にどこかの話に強く感情移入できるからでしょう。

例えば、一つのお話では、毎日のルーティーンになっているリッチなカフェのコーヒーをマイボトルに変え、節約術のセミナーに行く主人公視点で語られます。ちなみに、わたし自身はこの章が特に自分と重なる部分が多く、考えさせられることがたくさんありました。

個人事業主として独立した際の借金の話以外にも、お金を気にせず育ててもらったことに甘きっていたわたしは、お金に対するリテラシーは大人になっても低いまま。ちゃんと目標を決めてコツコツ貯金した経験はゼロでした。
付き合いたてから同棲、そして、結婚。お金に関しては、とにかくパートナーに助けてもらいながら、少しずつ訓練してもらっていたのが実状です。

逆に、借金があるからこそ限られたお金で回すためにどうするかを考えて、結果的にリテラシーが上がってきました。そして、「いつまでにどこまで返していくか」を真剣に考え、行動に移したのは最近の話です。

”安物買いの銭失い”にならずに、安く済ましていいものとしっかり使うところを切り分け、貯めたお金でちゃんといいモノを買う。わかってはいるのですが、なかなかできないこの動きが、どのようなマインドでできるのかのヒントが詰まった本です。

色々な「家庭」のあり方

そして、先ほども紹介したとおり、色々な家庭の話が出てきます。
早くに結婚し、”幸せな家庭”を手にしたはずが、同級生のいわゆる「キラキラ女子」振りを見て、仕事とお金、キャリアを見つめ直す話。

老後の年金運用、熟年離婚した後の身の立て方、国民年金も払わず、世界をフラフラとする男とそれに振り回されながらも面倒を見ようとする女性。
ありていの言葉で言えば、今まで以上に柔軟になった女性の生き方それぞれの葛藤に焦点を置いた物語です。

しかし、ドロドロとしたシリアスなものでもなく、かといって終始ほんわかとしたものでもなく、絶妙なバランスと心地よさ、そしてなにより、お金の使い方に対して気合いが入る本でした。

他の方のレビューにもありましたが、定期的に読み返したくなる本ですね。

そして、今回も同じテーマのみなさんのnoteも見ていたのですが、ちっぴーさんのnoteが「そう、これなのよ!」とメチャメチャ共感したのと、その後スグに行動に移されているのが素晴らしすぎると思ったので紹介します!

みなさんの『三千円の使い方』エピソードや、わたしは初の原田ひ香さん本だったので、他にも「この本が面白い!」というのがあったら、ぜひ教えてくださいね!


今回のトップバナーは、肩こりヤバイさんのイラストを使わせていただきました!お名前のインパクトが抜群ですね!

#読書感想文

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灯火 @ココロ・カタチ・ヅクル「リ・キュレーター」
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