
一人オーケストラがストリートを席巻する ポップスピアニスト【ハラミちゃん】
今回紹介するのは、YouTubeでのストリートピアノ演奏を始め、フジテレビ「TEPPEN」のピアノ対決で2度優勝など、TVなどでも活躍しているポップスピアニスト「ハラミちゃん」です。
YouTubeの登録者も200万人を超え、今更自分が紹介する必要もないほど有名ですが、一時期TVに出まくったせいか、不当にバッシングを受けている嫌いもあったので、改めて個人的おすすめポイントなどご紹介できればと思います。
1.きっかけ
まず、自分が彼女を知ったきっかけですが、TVで知る前に知った方は大体そうじゃないかと思いますが、シンガーソングライターの広瀬香美さんとのコラボ動画を見たのが初めてでした。
当時、広瀬香美さんのYouTubeの歌ってみた動画が癖が強すぎると話題になっていて、その流れでハラミちゃんとのコラボ動画を見たのですが、当時まだストリートピアノが珍しかったこともあり、えっ!?スゴっ!!ってなって、他の動画も遡ってみる中で、徐々にハマっていったって感じでした。
2.彼女の魅力とは
彼女の動画は、楽しそうに笑顔で演奏するパフォーマンスはもとより、耳コピや即興などのテクニック面でも目を見張るものがありますが、他の人をあまり知らなかったので、これがすごいのか、音大出るような人にとっては普通なことなのか判断が付かない状態でした。
その後、関連動画として出てくる他のメジャーなストピ演者の方の動画などを見るようになり、テクニック面では他の演者も遜色なく演奏されていることが分かったのですが、他の方の演奏では、遡って他の動画を見たり、新作が出たらとりあえず見てみたりといった感じにはあまりならなかったので、やはり彼女の演奏に何らかの魅力があるのだなと感じていました。
こんなのを弾いたこともありました(ピアノで!?)
3.出る杭は打たれる?
そんな中、先に触れたTEPPENで優勝したこともあり、一気に注目度が集まり、それに伴い「タレントと専業YouTuberの対決はアンフェア」「他のストリートピアニストの方が上手い」「演奏がうるさくて品がない」みたいなバッシングが見られるようになり始めました。
また、注目度の高まりから、こぞってTVに出るようになると「他人の曲を弾いてるだけ」「事務所のゴリ押し」「笑顔がわざとらしい」みたいな、ほとんど言いがかりのようなコメントが見られるようになり、コンサートのアナウンスにも「YouTubeで無料だから見るのであって、わざわざ金を払ってみる意味が分からん」とか「YouTubeの時は応援していたけど、タレント活動で熱が冷めた」など、辛らつな言葉も投げかけられるようになっていました。
4.批判の妥当性の検証
一つ一つコメントしてもしようがないですが、普通のクラシックのコンサートでもほぼ他人の曲の演奏ですし、彼女はフリーということですのでゴリ押しとかありえないし(逆に事務所の取り分がなく、安価にキャスティングできて重宝された側面はあると思います)、笑顔うんぬんに至っては、本人も本来的には人見知りと言っているので、そうした面が表に出た結果かもしれませんが、もう演奏と関係ない部分での物言いに苦笑という感じでした。
そんな中、演奏に関する「うるさくて品がない」とか、一部のコラボ動画で指摘された「独りよがりで相手が歌いづらそう」みたいな批判については、中傷とも言いきれず、ある意味彼女の本質に迫るコメントだと思いましたので、検証の余地があると思いました。
5.表裏一体の才能
実際、彼女の演奏はミスタッチも厭わない鍵盤を激しく叩くアグレッシブなプレイスタイルが特徴で、グリッサンドを多用することから騒々しい印象も受けるのですが、さらにベースラインもガッツリ抑えて音のレンジが広く、主旋律に収まらない歌パートや、アレンジの受けのメロディも拾ってくれるなど、音の厚みもあるため、「そこに欲しい音が入ってくれている」という、単なるうるささを超えた耳の”満足度”があります。
彼女は譜面を見ず、聴いたままで一人オーケストラとしてそれを再現するよう注力していると話していましたが、実際のアレンジの様子を収めた動画を見ても、元のバンドサウンドをピアノ一本で表現するためにストイックに突き詰める様子が収められており、創造性を持って取り組んでいることが分かります。
つまり、ここが彼女の演奏の最大の魅力なのではないかなと思います。
反面、歌(パート)も含めて自己完結してしまっているので、他者との演奏においては相性が合わないと燃えがちになってしまうのかなと思います(彼女がバンマスなので、いわゆるバイブスが合わないととことん合わないのかもしれません)。
6.キャラクターの魅力
彼女のもう一つの魅力は、やはり楽しそうに笑顔で弾き語るその親しみやすいキャラクターにあると思います。
金髪に帽子、オーバーオールにバッグといったいでたちは、意図的かは分かりませんが子供番組のお姉さんみたいにキャッチーですし、身振り手振りも大げさなはっきりしたリアクションは子供からお年寄りまで親しみを持って受け入れられそうです(わざとらしく見えるというのもこう言った分かりやすさの裏返しだと思いますが)。
個人的に彼女の魅力が最大限に発揮されたと思ったのが、千鳥がMCのTV番組「相席食堂」でゲスト参加したときのエピソードです。
この回は彼女がノープランで街ブラして、出会った人の話を聞いたり、立ち寄ったお店や施設に置かれていたピアノを通して交流するという内容でしたが、街の人に寄り添う姿勢や即興のピアノで人々を癒していく様子に、一言でいえば感動しました。
amazonプライムとかで見られます
普通に面白かったんでシリーズ化してくれないかと思いましたが、そういうことはなかったので、”ピアノ寅さん”みたいな感じで、単独でレギュラー化して欲しいなとか思いました。
7.これからの活動
そんなハラミちゃんですが、TVでの出演しか見ていない方は一時期ほどの露出がなくなっているのでオワコン的に思われているかもしれませんが、今年はすべての都道府県をくまなく巡る「47都道府県ツアー」を始め、「海外ストリートピアノへの挑戦」も実践するなど、まだまだ活発な活動を続けています。
【 重 大 発 表 】
— ハラミちゃん🍖🎹47都道府県ツアー決定!チケット発売中! (@harami_piano) March 15, 2023
活動当初からずっと言い続けてた目標。
それは…海外ストリートピアノへの挑戦。
いざ、フランスパリへ!🇫🇷✈️✨✨
ハラミの挑戦は続きます。
お米さん、見守っててください。 pic.twitter.com/blcIxR7d9l
彼女の目標は「ピアノの魅力を一人でも多くの人に知ってもらいたい」とのことで、そのためのTV出演だったり、笑顔だったり、派手なパフォーマンスだったりすると思います。
そして、その目標があるからこその「47都道府県ツアー」という、交通の便や会場の音響や手続きなどを考えると割に合わないようなことにも果敢に挑戦しているのだとと思います。
【⚠️重 大 発 表⚠️】
— ハラミちゃん🍖🎹47都道府県ツアー決定!チケット発売中! (@harami_piano) December 25, 2022
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ついに‼️47都道府県ツアー決定🗾😭✨
\
今ハラミがすべきこと。
それは全国すべてのお米さんに会って感謝を伝えること。
念願の #ハラミちゃん47都道府県
1年かけ全てのお米さんに会いに行きます。
待っててね。
️🎫チケット発売スタート
【https://t.co/oStR9s71rh】 pic.twitter.com/9OiwI32QZE
8.即興×即興
また、BS放送ではありますが、今月(2023年3月)限定で、初の冠番組「ハラミちゃんのムチャブリ×セッション」というTV番組も放送されています。
こちらは彼女の即興演奏にフォーカスした、その名の通り「各回のゲストによるムチャブリに即興演奏で応えていく」という内容で、直近の放送回ではこれまた個性的なアーティスト「眉村ちあき」さんとのコラボセッションが繰り広げられていて、面白いです。
#ハラミちゃんのムチャブリセッション
— ハラミちゃんのムチャブリ×セッション (@haramimucyaburi) March 18, 2023
よる10時からです!🤍#ハラミちゃん と #眉村ちあき 初コラボ!!
今夜は一体どんな #ムチャブリ が飛び交うのか🤭
アプリでコメントして盛り上がりましょうっ😎
無料アプリ👉https://t.co/UDW0AP0aIw#BSJapanext pic.twitter.com/Qf0ySQwBh6
カップラーメンのCM「高タンパク質~♪」の元歌の人です。
次回(3月25日)の最終回は、あの”ゆゆうた”さんとのコラボとのことで、こちらも楽しみですね。
#ハラミちゃんのムチャブリセッション
— ハラミちゃんのムチャブリ×セッション (@haramimucyaburi) March 19, 2023
昨日の放送、ありがとうございました🤍
来週はついに最終回…!!🥺
ゲストは #ゆゆうた さんですっ!🙌
最後はどんな #ハラミちゃん が見れるのか!
お楽しみに👀🌟
無料アプリ👉https://t.co/UDW0AP0aIw#BSJapanext#ハラミちゃんのムチャブリセッション pic.twitter.com/uPVMEBDiL9
BS放送なので、TVerでは見られませんが、チャンネルのアプリをダウンロードすれば見逃し視聴も可能だそうですので、ご興味のある方は参考にしてみてください。
9.さいごに
ストピが主戦場ということあって、繊細さという観点ではフィーリングが合わない方もいると思いますが、本人も標ぼうしている”ポップスピアニスト”というくくりにおいては現在のプレイスタイルが適していると思いますし、本人の目指している方向性もはっきりしているので、これからも雑音に惑わされることなく、楽しんでピアノを演奏していって欲しいなと思います。
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