本と珈琲とチーズケーキ

 この組み合わせが大好きだ。といっても仕事に育児に慌ただしい毎日ではなかなか3つをいっぺんに堪能できる機会なんて訪れないのだけれど。

 先週は夫がやや体調不良で週末に予定していたスキー旅行はキャンセル。保育園の送迎に子どもたちの習い事に、といつも以上にタスクが多かったから疲れていたのか、いつもは自然と目が覚める土曜日の朝も朝寝坊してしまった。ま、いいいか、こんな日もある。疲れている時は無理しない、と朝から気分転換につくったスコーンが子どもたちに好評でちょっと嬉しい。(健康のためチョコはチョコレート効果)

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続けて次女の習い事がお休みなことを忘れて教室まで行ってしまう、、なんてハプニングもありつつそれならばそのまま散歩しちゃおう、と歩いた冬の街はなかなか気持ちの良い晴れだったり。平日は予定を予定通り終わらせることに集中することに一生懸命だから予定外を楽しむのはなかなか難しくて。だからこそ、あ、なるほどーこうしても、いいんだ、という偶然の発見がことのほか嬉しかったりする。

そんなことを思った三連休の最終日は雨。

雨の中長女を習いごとへ送り、ふぅ、とたどり着いた図書館に併設されているお気に入りのカフェでホットチャイを注文しながらふと見ると、本日のスイーツはチーズケーキ。お迎えまで1時間しかないけれど、これは頼んじゃおう、と飲み物をコーヒーに切り替え、いそいそとケーキも追加オーダーしてテーブルへ向かう。

ここのカフェは周りに本が置いてあって手に取れるのがお気に入り。ふと目に入った一冊を手に取りぱらりぱらりとページをめくる。

ああ、なんて美しい本。装丁を担当された原研哉さんのエッセイにある言葉のひとつひとつもすとん、と染み入る。

人間の身体は抽象化できない。人は宿命的に物質世界に生きているのだ。

電子書籍はとてもとても便利で活用もしているけれど、やっぱり紙の本を1ページずつめくる楽しみは格別で、山ほどの本に囲まれる図書館や書店が何より心地よく感じるのもそうかなぁ、、とさっそく言葉をノートにメモする。

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外は雨。時間はあっという間に過ぎてあと30分したらまたお迎えに行かなくていけないけれど、気づけば大好きな組み合わせが目の前に。

今はこの大好きな組み合わせを楽しもう。思わぬ形で手に入った幸せをちょっとだけ楽しむ、そんな慌ただしい毎日も嫌いじゃないから。

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