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デザイン批評とコミュニティ・オブ・プラクティス-批評とは体験知の共有-

みんなではじめるデザイン批評―目的達成のためのコラボレーション&コミュニケーション改善ガイドを読み終えました!

組織内でデザイン品質を見直しており、デザインのフィードバック(うちの会社の場合はオウンドメディア)が生まれる仕組みを考えていたところだったので、このタイミングで出会えて本当に良かった本でした!

先ほど、本の内容に影響されて、Twitterでデザインの学習ループについてつぶやきました。

組織内で行われる対話の中で、デザインの目的×過程×技法を共有し合えている組織は、「組織としての」デザイン力が高くなるのでは?という仮説をもっています。

みんなではじめるデザイン批評の概要を把握されたい方は、@pujisiさんのnoteに素晴らしくまとまっております↓

合わせて読みたいコミュニティ・オブ・プラクティス

ここからが、タイトルにあるコミュニティ・オブ・プラクティスについてです。

コミュニティ・オブ・プラクティス―ナレッジ社会の新たな知識形態の実践も、組織における学習コミュニティの大切さと必要性を考える上で、とても参考になる本です。

みんなではじめるデザイン批評と合わせて読むと、良い批評と良い学習をセットで考えることができると思います!

コミュニティ・オブ・プラクティスには、組織において良い学習をするために、下記の3要素が必要だと書かれています。

①領域 一連の問題を定義する知識の領域
②コミュニティ この領域に感心を持つ人々のコミュニティ
③実践 領域内で効果的に仕事をするために生み出す共通の実践

この中で注目したいのが、②のコミュニティです。

学習はコミュニティを通じて行われる

学習は一人でするものではなくて、コミュニティ=他者との相互作用から生まれるという点がポイントです。

デザイン批評という考え方も、コミュニティで学習するという意識をもっているからこそ、機能してくるはずです。

孤立して働くのではなく、適切な知識やアイデアを常にコミュニケーションしながら獲得・構築し、仕事を進めるものだ。このような新しい働き方(ニュー・ワークウェイ)の実現が、実践コミュニティの一つのゴールである。

個人で学習するのではなくて、組織(コミュニティ)で学習する。この実践コミュニティを主導できる人が求められている。

デザイン品質をあげるのであれば、批評し合えるコミュニティをデザインすることが大切だと思います。

批評とは体験知の共有

この記事で一番伝えたかったのはここです。

体験知の共有という言葉は、コミュニティ・オブ・プラクティスで使われる言葉です。

批評という行為は、体験知の共有をするプロセス。無意識的に行われている体験を、他者と共に考えることで意識化し、ノウハウ化するための取り組みだと自分は考えています。

現場での状況に依存した意思決定にかかわる実践を、いかに組織的に共有・活用していくか。それが競争力を高める上で重要なのである。言い変えると、頭で考えた「仕事のやり方」(理論)ではなく、やってみて学んだ、「体験知」(実践)を共有する必要があるのだ。

知識共有のプロセスを複雑に捉えすぎず、「批評」というシンプルな行為を組織に根付かせることで、学習コミュニティは形成することができる可能性があると考えています。

この2冊から学べることまとめ

みんなではじめるデザイン批評、コミュニティ・オブ・プラクティス、この2冊を同時に読んで学べることは、下記3つです。

①学習はコミュニティによって行われる

②体験知の共有が組織の競争力をつくる

③批評はコミュニティ内で体験知を共有するシンプルで協力な方法である

デザインは一人で行うものではない。多様なフィードバックがあってこそデザインは磨かれる。とくに意識したいのは、ユーザーからのフィードバックだけではなく、組織内のプロジェクトメンバーからデザインのフィードバックをもらうこと。

多様なフィードバックを受けることが、無意識的に行っているデザインの意図を共有し、組織全体のデザイン品質をあげることに繋がると思います。

良い批評をし合えるプロジェクトチームは、そろぞれの体験を共有できているから良いデザインが生まれるという法則があるはず

良い批評から体験知を共有し、これからも理想のデザインを実現できる組織をつくっていきます!

デザインやマーケティング組織の変革のために、ぜひ、デザイン批評とコミュニティ・オブ・プラクティス。この2冊は読んでみてください!!