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春の準備は今からはじめましょう。-温考知身の二十四節気養生-

はじめに

暦の上では「立春」を迎え、春の訪れを告げる時期となりましたね。

とはいえ、実際の気候はまだまだ寒さが厳しく、冷たい風が身に染みる季節でもあります。特に今年は大寒波がやってきているとニュースが流れているので要注意です。

東洋医学では、立春は「冬の陰が少しずつ和らぎ、春の陽が芽吹き始める時期」と考えられています。この変化の時期に適した養生を行うことで、春を健やかに迎える準備をすることが大切。

今回は、寒さを乗り切りながら、春に向けた体づくりを意識した立春の養生法をご紹介!

東洋医学で考える立春の体づくり

立春は「陰から陽へ」の移行期にあたり、季節の変わり目であるため、体調を崩しやすい時期でもあります。

そして、この時期に意識したいのが「春に向けた仕込み」。
春は「発陳(はっちん)」の季節とされ、植物が芽吹き、動物が活発になり、私たち人間も 新しいことに挑戦したくなるエネルギーに満ちる季節 です。

ただ、そのエネルギーを十分に発揮するには冬の間にしっかりと体を整えておくことが大切。冬の間に仕込んだものが、春になって芽吹くのです。今回は、「春の陽気を受け入れるために冬の間にやっておきたい養生法」をご紹介します〜

春のエネルギー「発陳」とは?

東洋医学では、春は 「発陳(はっちん)」 の季節とされています。「発」は 発する、外へ出す、「陳」は 古いものが新しく生まれ変わる という意味があります。

つまり、春は体の内側に蓄えられたものが外へ発散し、新しいエネルギーが芽吹く季節なのです。

でも、冬の間に体を整えていないと、春のエネルギーをうまく使えず、次のような不調につながることがあるので注意が必要!

気が巡らず、やる気が出ない
新しいことを始めたくても、体がついてこない
春特有のだるさや疲れが抜けない
肝の働きが乱れ、イライラしやすくなる

こうならないためにも、冬の間にしっかり準備をしておくことが大切。春の陽気が増してきたときに、スムーズに行動に移せるよう、今のうちから体を整えておきましょう。

冬の間にやっておきたい養生法:「ゆったり現状維持」のすすめ

1.寒さを防ぎ、無理に動きすぎない

春が近づいてきたとはいえ、まだまだ寒さが厳しい時期。特に朝晩は冷え込みが続くため、体を冷やさないことが何よりも大切です。
・冷やさないように心がける
冬の間は、首・手首・足首の「三首」を温めることが冷え対策の基本。暖房を活用するのも大切ですが、自分の体が持つ温かさを逃さない工夫も意識しましょう。
・無理な運動は避ける
寒い時期に無理に動くと、体力を消耗し、春に向けて蓄えていたエネルギーを浪費してしまいます。特に汗をかきすぎる運動は控えたほうが良いとされています。
冬は激しい運動よりも、ストレッチや軽い体操などで体をほぐす程度にとどめるのがベスト。

2.睡眠を大切にして、自然のリズムを守る

冬は「夜が長く、昼が短い」季節。この自然のリズムに逆らわず、夜は早めに休み、しっかりと睡眠をとることが大切です。
夜更かしを避ける
東洋医学では、夜は「陰の時間」とされ、体を休めることでエネルギーを蓄える時間です。夜更かしは「陰」の時間を削り、体のバランスを崩す原因になります。
・朝寝坊にも寛容に
この時期は無理に早く起きずにゆっくり寝ている方が良いとされています。冬は早寝遅起きと言われるようにしっかりと身体を休めましょう。

3. お腹を冷やさない食習慣を心がける

冬の体は「冷え」やすく、「内にこもる」性質を持っています。そのため、この時期に生野菜や生ものを多く摂ると、胃腸を冷やして消化機能が低下し、春に向けたエネルギーが作られにくくなります。
生野菜や生魚を控える
内臓を冷やさないよう、温野菜や煮物など、火を通した食事を中心にする
温かい飲み物を意識する
白湯や温かいスープを取り入れ、胃腸を温めることで春に向けた体の巡りを整える

まとめ

春の陽気を感じると、自然と「動きたい」「何か始めたい」という気持ちが湧いてきます。そのときにスムーズに動き出せるように、今はしっかり「仕込む」時期。焦らず、のんびりと、春を迎える準備をしていきましょう!

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