ビジネスマンよ、寝よう!睡眠不足の人が多いチームの末路とは?
団塊世代のビジネスパーソンが不眠不休で働いた高度経済成長期が終焉して約40年。僕たちの生活は豊かになった。が、睡眠のこととなると話は別だ。じつは多くの人が、未だに満足のいく睡眠を得られるに至っていない。
「NHKが実施した『国民生活時間調査2015』によれば、1日の睡眠時間の平均は7時間15分。1960年の8時間13分から約1時間も減少しています。また、2014年に経済協力開発機構(OECD)が世界29カ国を対象に調査した睡眠時間に関する調査によると、日本人の睡眠時間は韓国に次いで2番目に短いんです」
なかでも30〜40代の働き盛りの男性は、とくに睡眠不足に悩まされている。プロジェクトリーダーや管理職に就くことでストレスが増え、それが不眠へとつながるという。うつ病などを発症するのもこの年代が多いそうだ。
ホウドウキョクが300人のビジネスパーソンを対象に実施した睡眠に関するアンケート調査でも、「自分の睡眠に満足している」と回答したのは38.7%。また、「自分が睡眠不足だと思う」という問いに対しても62.3%がYesと答えている。
【その原因として】
◆仕事や勉強などで寝る時間が取れない
◆夜更かししてしまう
◆悩みがある
◆体調がすぐれない
◆夜中に目が覚めてしまう
<ひとりの睡眠不足がチーム崩壊を招く?>
だが、現在のワークスタイルのままで理想的な睡眠を得ることができるかと問われたら、多くの人が口をつぐんでしまうだろう。ビジネスの世界で結果を出し続けるためには、睡眠の優先順位が低くなるのは当然のこと。優秀な人ほど多くの仕事に追われ、睡眠時間は削られていく。
とはいえ、そのまま十分な休息が取れない日々を10年20年と過ごしていけば、いつかは心も体も限界を超えパフォーマンスの低下につながってしまう。また、チームビルディングの観点でも睡眠不足は問題をはらんでいる。
「寝不足の人が多いチームは、リーダーへの信頼度が低いという研究結果があります。睡眠が足りない状態だと脳の前頭前野という部分の働きが鈍くなるので、スムーズなコミュニケーションが取れなくなったり、些細なことでイラッとしたり、また情緒不安定にも。すると人への思いやりや協調性が欠けていくので、チームの雰囲気は悪くなるばかり。また、単純ミスが増えるので業績にも影響が出る場合もあります」
個人としてもチームとしても、睡眠不足は百害あって一利なし。だからこそ、早いタイミングで睡眠に関する考え方を見直すべきなのだ。
<睡眠の質を高めるため最大のパフォーマンスを>
忙しいビジネスパーソンこそ、効率的かつ、効果的に睡眠を取ることが大切です。そのためには、自分のできることからひとつずつはじめて、段階的に睡眠の質を高めていくのがいいでしょう」
限られた時間のなかで仕事の質を向上させるのと同じように、睡眠の質も高めていくというわけだ。
そのためには、まず睡眠のメカニズムを知り、そして、それを最大限に活かすための睡眠の方法を探らなければならない。
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