【先週の不満ビッグデータ】(~2024/3/10)①チェルシーには思い出が詰まっている、②ラン活をサポートして欲しい
こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。
https://note.com/tomohiroito/n/nd1538f249ebc
このnoteでの連載として「先週の不満ビッグデータ」をお届けしています。
この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週水曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。
(今週は別所哲也さんがお休みで、パーソナリティは澤田智洋さん、横山エリカさんです)
先週の生活者不満(~2024/3/10)
Insight Techが運営する不満買取センターに寄せられる不満の声。注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」です。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。
先週は、鳥山明さん、TARAKOさんの訃報に伴い、不満買取センターにはお悔やみの言葉や喪失感を嘆く意見が多く寄せられました。鳥山明さん、TARAKOさんのご冥福をお祈り申し上げます。
そのようななか、今週は①「チェルシー」、②「ランドセル」に注目します。早速どんな不満だったのか見ていきましょう。
①チェルシーには思い出が詰まっている
先週3月4日に明治はキャンディー「チェルシー」の販売を3月で終了すると発表しました。2002年度に売上高はピークとなる約25億円に達したものの、22年度は約5億円に低迷していたとのことです。
チェルシーの販売終了に関して、不満買取センターの会員から多くの不満が寄せられました。
まず目立ったのは「販売終了発表後に買いに行ったけどもう売り切れだった」「フリマサイトで大量出品されていた」「十分な予告期間が欲しかった」といった「在庫の状況」に関わる意見です。いわゆる「転売ヤー」が買い占めたことへの不満も多く聞かれました。
この「チェルシー販売終了不満」、実はある言葉と共に語られることが多いようです。それは「思い出」という言葉です。
「チェルシー」が「おやつに食べるおいしいお菓子」というモノとしての機能的価値だけでなく、「小さなころの思い出を思い出させる」という目に見えない情緒的価値を持っていることがよく分かります。
「子供の頃の思い出のお菓子が消えていく」という不満。チェルシーをなめることで昔の思い出を思い返すことが出来ていたのかもしれず、それが出来なくなることへの「喪失感」が生まれています。「期間限定でもいいのでいつか復活して欲しい」という願望も聞かれました。
生活者の不満を見ると、「チェルシー」という商品・ブランドには、子供の頃の思い出を思い出させてくれるという情緒的な価値があり、そこには「おいしさ」だけでなく「物語」が詰まっていると言えそうです。
販売終了は残念ですが、販売終了の日に向けて、「チェルシーの思い出」という「物語」を思い出しながらシェアすることができるような仕掛けがあれば、「喪失感」をすこし和らげることができるかもしれません。
また、「チェルシー」に限らず、商品に込められた生活者の「物語」の価値を見いだすことにより、これまでとは違うマーケティングや生活者との対話の在り方を見つけ出せるのではないでしょうか。
②ラン活をサポートして欲しい
3月に入り、早くも各メーカーが来年度の新入生に向けたランドセルの販売を開始しました。自分にあったランドセルを選ぶ活動、いわゆる「ラン活」開始のシーズンです。
これまでは「ランドセル選びは夏休みに」という風潮がありましたが、それが更に早くなったことで、「ラン活」に関わる不満が多く寄せられました。
まず目立ったのが「ランドセル選びをサポートして欲しい」という未充足な満たされない気持ちです。中には、「1年後の入学の時点では好みも変わっているかもしれない」という意見も聞かれ、「早く決めなきゃ」という気持ちと「そんなに早く決められない」という気持ちが【葛藤】している様子がうかがえます。
また、色だけでなく、側弯症(そくわんしょう)など体系に合わせたランドセルを作って欲しい、選びたい、という声も寄せられています。
ランドセル選びをサポートしてくれるようなサービスやアプリケーションがあったら「ラン活」の【葛藤】を【安心】に変えられそうです。
また、ランドセルに関しては購入段階でなく、購入後の不満も多く寄せられています。
「すぐ変形してしまう」「肩紐が1年半で壊れた」などの意見です。また、「使い終えた後、捨てにくい」「リメイクできたらいいのに」と利用後の活用のしにくさを嘆く声も聞かれました。
すでにランドセルの素材を活かしたリメイクサービスなどが人気を博していますが、「買う」「直す」「リメイクする」という一連のサービスを「点」ではなく、一気通貫で「線」でサポートするようなサービスが期待されているのではないでしょうか。
ランドセルにも多くの「思い出」が詰まっています。この「思い出」を大切にしたいという気持ちに応える「購入~リメイクまでをサポートするサービス」にビジネスチャンスが隠れているかもしれません。
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Insight Tech 伊藤
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