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【介護施設】転倒事故発生直後の対応【事故発生または再発防止に関する研修】
こんにちは、とも(@tomoaki_0324)です。
介護施設で必要な【事故発生または再発防止に関する研修】の資料を記事にしました。
☑ 筆者(とも)
記事を書いている僕は、作業療法士として6年病院で勤め、その後デイサービスで管理者を4年、そして今はグループホーム・デイサービス・ヘルパーステーションの統括部長を兼務しています。
日々忙しく働かれている皆さんに少しでもお役立てできるよう、介護職に役立つ情報をシェアしていきたいと思います。
あなたの働く現場でも、年に1度は利用者さんの転倒事故があるはずです。
もしあなたが利用者さんの転倒事故の発見者で、あなたが対応しなければならないとしたら、適切な対応ができますか?
この研修記事では、具体的な対応方法を根拠に基づいてお伝えしていきます。
☑ この記事を読む価値
・簡単にまとめているので、施設に貼っておき何度も見直すことのできる資 料です。
・できる限り難しい表現は省いています。
・そのままマニュアルとして活用することもできます。
具体的な内容は、次のとおりです。
早速、見ていきましょう。
転倒事故の直後の対応
転倒等の事故が発生した場合は、まずは慌てず、落ち着いて状態を確認し、どのような対応をすれば良いかを判断しましょう。
事故直後のチェックと対応の流れ:
1、意識の有無
2、呼吸状態
3、怪我や痛みの有無
4、頭を打ったかどうか
それぞれ、具体的に見ていきます。
1、意識の有無
意識がない場合は、すぐ救急車を呼びます。
意識レベルが低下しているかもと感じたときは、初めにその程度を判定する必要があります。
意識障害の評価方法はたくさんありますが、代表的なものにジャパン・コーマ・スケール(Japan Coma Scale:JCS)があります。
JCSは0から300の間で表現されます。0が正常な状態で、数字が大きくなるほど、重度の意識障害であることを意味します。
JCSは覚醒度合いによって3段階(1桁、2桁、3桁)に分けられます。
さらにその中でも3段階に細分化されることから、「3-3-9度方式」とも呼ばれます。
次の表はJCSです。
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JCSⅠでは、他の症状がなければ必ずしも救急搬送が必要とは限りません。
何らかの異常を感じる場合は、医療機関への相談が望ましいです。
JCSⅡの場合は、
意識レベルの急激な変化
けいれんや発作の有無
呼吸苦の有無
なども確認し、必要であれば速やかに救急車を呼ぶべきです。
JCSⅢの場合は、非常に危険でありすぐに救急車を呼びましょう。
2、呼吸状態
意識状態の確認と同時に、呼吸状態が普通かどうかを見極めます。
呼吸を観察する時は、必ず1分間通して観察して測定します。
正常な安静時の呼吸数は1分間に12~16回です。
呼吸のリズムは、吸気1、呼気1.5、休止1です。正常な場合は規則的です。
異常とされる「徐呼吸」は1分間に10回以下の呼吸、「頻呼吸」は1分間に24回以上の呼吸と言われます。
「徐呼吸」も「頻呼吸」も、危険な状態です。
もしそのような症状がみられたら、すぐに救急車を呼びましょう。
呼吸の異常と合わせて出現しやすい所見として、チアノーゼという皮膚・粘膜が青紫色に変化する症状があります。
チアノーゼでは毛細血管内血液の還元ヘモグロビン濃度が5 g/dl以上になるいわゆる低酸素血症の時に出現しやすいです。
呼吸状態と合わせて確認しましょう。
3、怪我や痛みの有無
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