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社会人留学の後悔・英語・キャリア|シアトル留学6ヶ月目の視点から

アメリカ・シアトルにあるワシントン大学(UW)に留学してきて6ヶ月が経ちました。自分はUWのGlobal Business Certificateというコースでグローバル・ビジネスについて学んでいます。留学前は、2年半ほど日本のSaaS企業でマーケターをしていました。

こちらはすっかり春になっており、気温も20°Cくらいで暖かい気候です。

ワシントン大学。『モンスターズ・ユニバーシティ』のキャンパスのモデルになりました。

『社会人留学の後悔・英語・キャリア』シリーズは、前作までで累計150件を超えるいいねをいただきました。お読みいただき、ありがとうございます。

今回の第3弾では、社会人留学をする人に向けて、あえてネガティブな内容を残そうと思います。

私は基本的に留学には賛成です。しかし、留学した先でどういった過ごし方をするかは自分次第です。私は最近とても暇で、メンタルを病んでいた(いまちょっと回復した)ので、留学先でこういうことが起こるかもよ、というワクチンを接種するような気持ちで読んでくれると嬉しいです。


「暇」という地獄

予想していたことが実際に起こってしまっています。「暇」になっています。

これがめちゃくちゃ怖くて。なぜなら仕事辞めてアメリカにきてるわけで。24歳、新卒3年目で、ハードな環境に飛び込んで、もっともっと成長したい、と思ってここに来たわけです。それで暇しててどうするのという話ですよ。前の会社にいたり、国内で転職した方が実績を作れたじゃん、ということがどうしても頭をよぎって、すごく怖いです。

なぜ暇なのか。一番期待と違っているのは大学の授業です。これから大学の授業へのヘイトを書きます(笑)。

大学の授業は午前中の3時間しかない。それは留学前からもちろん知っていました。だからこそ暇しないようにしよう、と覚悟も決めていました。

しかし、正直、授業自体がつまらないわけですよ。最初は楽しかったです。だけどそれは単に新鮮だったからだと思う。慣れてくると、内容がオーガナイズされていないし、浅いのが分かる。知的な興奮がない。この内容だったら別に日本で本とか読んでいれば足りる。だから僕は基本、授業中は自分で英語の論文とかを読んでいます。そっちの方がフレッシュな情報が手に入って、時間が有効活用できるからです。英語も自分で勉強しているから、クラス内のディスカッションになったら自分で発言すればいいわけで、授業が英語自体の勉強にもあまり資していない。

結局、クラスも経験者向けというよりは、もっと優しい感じで。それがすごくつまらなくて。元々「社会人向け」っていう触れ込みだったのもあるし、経験者向けにやってくれよ、と。何百万払ってきてると思ってるんだよ、と。3学期はもっと緩いって聞くし。こっちとしては正直「緩くやってんじゃねーよ」って感じですよ(って言う内容はもちろん教授陣へのフィードバックアンケートに書いているわけですが)。

正直、授業って自分の中で「最後の砦」みたいな感覚で、ここさえ意味があれば、最低限来た意味はあるかなと思っていたのですが、それも期待からどんどん外れていくので、途方に暮れている感じです。「そして僕は途方に暮れる」状態です。環境をどんどん変えているのも、この映画の主人公に似てるな(いい作品ですよ)。

結局自分の時間の使い方だと思うんです。頑張って自分でマーケの勉強をしたり、英語の勉強を今でも一日2~3時間してたりして、それはちょっと意味はあるかなって思います。今後の仕事や生活につながるので。ただ、想像していた以上に環境はゆるいです。留学の環境が鍛えてくれるわけではないです。自分で鍛えないといけないです、これは。特に後半。前半は楽しいと思いますよ、新鮮で。いろんな場所に行ったり、いろんな人に会ったりするから。後半になってくるにつれて、自分を怠惰にしないかがテーマになってくると思う。

ある意味仕方ないですけどね。OPTのビザが取れるまで待たなきゃいけないので。でもこうしてる間に、日本で働いている同年代は、毎日実務で経験を積んでいるわけで。それ怖くないですか?だから彼らとは違うバリューを出していかなきゃいけない気がしていて。それが英語であり、EBMであり、ということなのですが。

本当に取扱注意だと思います、この留学期間は。ダラダラ過ごしてると、20代無駄にしてるなって思います。僕は20代はゴリゴリやっていきたいタイプなので。まあでも、この「働けない」「暇だ」地獄を味わえたのもある種貴重な経験だなと思います。だいぶ底辺を味わっている気がしています。

ワシントン大学の噴水。春休み期間中は学外から多くの人が見学に訪れます。

OPT就活の「3つの壁」

では授業外で何をやっているかというと、マーケや英語の勉強、プロダクトのローンチ準備、OPT就活です。英語とプロダクトローンチについては今度noteを出します。

OPT就活は、行動しないとすぐ不安になります。夜中に2~3時間ベッドで眠れなくて、結局起きて朝4時くらいまで作業をしてしまいます。就活に関する英語圏の情報を調べたりとか、応募をしまくったりとか。

就活に関しては3つ壁があるなと感じています。「スキルマッチの壁」「ビザの壁」「開始時期の壁」です。他にも軸はあるのですが、この3つについて説明します。

まず、「スキルマッチの壁」は社会人なら経験があるので大丈夫です。面接でも、相手にいい印象を与えられている気がしています。問題はあとの2つです。

「ビザの壁」はでかいです。面接で「OPTです」って言ったら相手の反応がガラっと変わるんです。そして残りの時間が消化試合みたいになる。しかもSTEMのOPT(3年)じゃなくて1年間しかできないから、それで相手のテンションがめっちゃ下がる。そこは残念だなと思います。OPT就職を目指す人は、MBAかSTEMの分野もぜひ検討してください。MBAじゃない文系OPTは本当に底辺です。

あと、「開始時期の壁」。就活の開始時期がちょっと早い説もある。企業は空きポジションを1ヶ月くらいで埋めたいわけです。自分は5月にプログラムが終わって、6月の1ヶ月間は日本に帰ったり、引っ越しをしたりするので、7月1日からOPTを始めようと思うのですが、となると3月の就活は「まだ早いですね」と。7月からOPTを始めるなら、理想なのは5~6月くらいからの職探しで、「すぐに働けます」みたいな状態になってから始めないと、難しい気がしています。

人脈も大事だなと思っているので、過去の人脈を掘り返したり、新しいところを繋ぎに行ったりしてるんですけど、それも時間はかかりますしね。

どうしたらいいんですかね。

ひとつ面白い発見だったのは、「英語での電話面接」って意外と難しくないということ。カリフォルニアの会社と電話で面接する機会があって、最初ビビってたんです。基本的に、英語の電話取るのとかって怖いじゃないですか。だから事前に合計5時間くらい練習したんですけど、いざ始まってみたら自然とベラベラ喋れました。「なんでかな」って考えた時に、僕、オンラインミーティングで普段あんまり相手の顔を見ないんですよ。自分の顔の見え方が気になってしまうから(笑)。あとディスプレイを画面共有してたりすると相手の顔見ないじゃないですか。なので基本声だけなので、電話もそれと似ているな、と気づきました。オンライン英会話やオンラインミーティングを普段そういう形でやっている人は、電話の英語面接はあまり難しくないと思います。

住んでいるアパートの屋上から。3月中に晴天が1週間ほど続きました。

自分で環境をビルドアップしていく

アメリカに来たこと自体は正解だと思うんです。なぜなら日本に残ってたらもっと燻ってたと思うし、アメリカへの憧れは拭えなかったと思うから。

ただ、事前に想像していたよりももっと、「自分でやっていかなきゃいけない」感が強いです。だからいかに時間を使うかという話で。来たことを正解にしていく時間の使い方が大事。自分で時間を埋めていかなきゃいけない。正しいコミュニティにいる、正しい人と付き合う、正しい勉強をする。自分で環境をイチからビルドアップしていくということに、もっと意識的にならなきゃいけないな、と思います。

今回はあえて、ネガなことをたくさん書いてきました。自分で読んでも、正直「めっちゃ他責だな」「口悪いな」ってドン引きしています(笑)。ただ、留学に期待が膨らむ分、現実は意外としんどいかもよ、と言う話ができれば良かったのと、先述の通り割と貴重な経験だなと思ったので、あえて書き残した次第でした。

今月末に、プロダクト周りでもうちょいポジティブなnoteが出せるので、引き続き頑張ります!

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