説明書:小白について
雪の平原だとか、曇りの空間や、手元を今とても見下ろすと、何もないところを余白と言う。
(何かを書くところ)
美しくも、雲切れにもなるところだった。切手や親切と、切り込みを入れると、葉の虫のようになりなさい、その実の感想か。
(切手や親切というのは人が切られることではなく、蝶の幼虫が葉を切りながら噛んでたべることである)
親は葉に、蝶の虫の両脇に、食べない時は中庸に、手を切れば痛むけれど、手は葉の周りを切るためか。
(幼虫は葉の端から食べて、中央で休む。特にアゲハチョウ系である)
幼虫は葉を切る。葉を隠す。葉を変える。葉書きの原点。点点の切り込みを急がば回れ、雲合い、また晴れ際に、日に透けて隠れたところが連なって。
(切手と葉の話。人が切手をシートから切り離したり、幼虫が葉を切る様子。空間との境目に光がある様子)
愚かにも、全て連なると、一つの紙切れは舟に乗せて届かない。まとめて貼れば、それごと出航される。
(切手を貼った手紙が出されている)
雪をひと掬いして持ち上げて、ここにかまくらか。がまずみの和えをかまきりと誂えて。広げれば、誰も歩かぬ里山か。縦に立てると散らかるが、何処が余白の美になるのだろう。
(なにか書くが余白で、雪遊びしてしまっている)
融けた雪は紙吹雪を、ところどころ書きづらくして、水たまりの干からびに、人間を怒らせてしまった。
(放置して遊んでいるうちに書けなくなり、使い物にならなくなった)
またもう一度、確認を願ってみると、切手や親切を人で観る時の人の人、蝶の活動で観る時の葉の人。 穴空きの月から見てもいいのだけれど、曇り空の城は月を隠したか。重荷のつなぎ留は港がわからない。全員山ごと出航か。地に付けば動かなければいいのに。
(郵便局に出すものもない様子)
海でもなければ動けない。脇が緊迫し、人か葉の脇か。何処も風で揺れて幼虫や芋虫は困惑に惑わせるのか。振り返り、また地下にまで下がることがある。真っ白な手元で探して、絡まる玉留めを並べるのが黒炭の字。
(羅列してみた文字やこの机の上が、鉛筆の木とか、紙や切手や、葉を切り取って幼虫が最後に造り出す土の栄養ばかりである=蝶を観察している=勉強や研究の起こりである)
あれば糸をときながら造り直す。芋を引き連れたら遠足か。葉から取り出したのか。雲でないのか。地下に下りたら余白を這って、思い出したかもしれない。蝶は合格に数が貰えないとのことで。
(提出先の文字数に満たない、内容も描くことができない)
糸を諦めた虫と離れた葉、草冠を失う。
(蝶という漢字の左右の説明)
諦めの虫ほど地下造りの草で散らかした。散文とも言う。
それでもなんとか、装飾の羽根は着けられた。
水草に八つ当たりする水鳥でした。
(お粗末な言い訳と失敗作と、次からの研究への材料)