子どもが毎日ゲーム三昧になるのはなぜ?このままでいい?〜親の声掛けと対応〜
こんにちは。臨床心理士の伊藤朋佳です☺️
子どもに関わる仕事をしているとよく相談を受けるものの1つに、ゲームやSNSの問題があります。
🌼部屋に閉じこもってずっとゲームをしていて家族団欒の場にこない
🌼不登校でずっと家でゲームやSNSをしているが、このまま見守るべき?
🌼ゲームって何時間が適切?
🌼ゲームのしすぎで宿題をしなくなってきたがどうしたらいい?
など、一口にゲームやSNSと言ってもお悩みは様々です。
ゲームって、面白いですよね☺️
youtubeやtiktokも大人気ですので、ずっと携帯を触っているお子さんに不安を覚えた保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
よくよく観察していると、
純粋に楽しんでゲームをしている子どもと、
自分の中にある無力感や不足感を埋めるためにゲームに没頭している子どもがいるなと感じます。
本日は、保護者の方が心配になる程
ゲームにハマるお子さんの特徴や対応について書いていきます^^
ゲームにハマる子どもの特徴
現実世界で満たされていない
まず、心配する程ゲームにハマるお子さんって具体的にどういう状態かというと
・ゲームを親が制限しようとするとキレる⚡️
・学校を欠席しがちになる
・ゲームさせてくれないと〇〇しない😡と交換条件を出す
・生活リズムや家の手伝い、宿題等が疎かになる
などの怒りや行動の変化が見られます。
この行動は、もしかしたら「うまくいかないよ」「毎日が辛いよ」「それは望んでないよ」と言った、お子さんのSOSかもしれません。
ゲームや動画って、そもそもハマりやすいように面白く作られているのですが🎮
現実世界でうまくいかない無力感や不足感を強く感じていると、好きな時に始めることができて、好きな時にやめることが出来て、そのことだけに熱中していれば良い、そんな、自分次第でコントロールできるゲームで自分を満たすようになる可能性があります。
時間の感覚がまだわからない
低学年のお子さんによく見られますが、時計が読めても時間の感覚がまだ掴めず、「あと残り〇分」ということがわからないというお子さんもいます。
そして、ゲームやSNSに熱中しすぎると親が言った「〇時までだよ」という予告は忘れてしまい、結果としてゲームを長くやりすぎてしまうということが起こります。
ADHDの特性を持つ子ども
ADHDの特性を持つお子さんは、ハマりやすいというよりも途中でやめることが難しい、ということが起こるかもしれません。
特性の1つとして、好きなものや興味があることに時間を忘れるほど没頭できるということがあります。
また、優先順位をつけて行動する、一度に複数のことを記憶しておくことが苦手なお子さんも多い為、「昨日も言ったのに」という気持ちになった親御さんもいらっしゃるかもしれませんね。
ゲームやSNSに関するお悩みは、これらをどう親が管理するか、ということだけが大切なのではなく、普段の家族の会話やどんな言葉を選んでコミュニケーションをとっているかということも非常に重要になります。
ゲームがやめられない子どもへの対応
現実世界で不適応や辛さがある子どもには
👆1番はこれらの辛さを取り除くことですが、並行して以下のことに取り組んでみてください。
①管理や制限をしすぎない
まず、やめさせることや管理することを考えるのは一旦脇に置いておきましょう。より没頭してしまう可能性が高いです。
必ず子どもと話し合った上で◯分まで、◯時までと決めたり、初めから完璧に時間を守れるものではない、出来ない時もあるということを念頭に置いて関わる必要があります。
②親もゲームに興味を持つ
「何のゲーム?」「どんなところが面白いの?」「それ面白そう!」等、お子さんが楽しそうにしているゲームについて興味を持った会話をしたこと、ありますか?
子どものゲームやSNSでお悩みの方は、子どもと対立してしまうことが多いです。
自分のことをわかってくれない相手の話に、子どもは耳を傾けません。
全てを後回しにするほどに夢中になれるゲームやSNSのどんなところが好きなのか、興味を持った会話をしてみましょう。一緒にゲームをするのもいいですね。
③関わりながら本人の頑張りを認める会話をする
ゲーム以外で本人が楽しいと思えるものがあれば、親と一緒に行ってみましょう。
(料理やお茶をして一息つく🍵、水族館やテーマパークに出かける🎢等)
そこで必ず会話をするはずです。
学校はどうか、どんなことが大変か、
何をしている時が楽しいのか、アドバイスや評価をせずにただただ聞き、労いましょう。
時間の感覚がまだわからない子どもには
①10分前に予告をする
時間の感覚がわからなくとも、「あともう少しで終わり」はわかります。
一度声をかけて意識づけをしましょう。
②タイマーの使用や自動的に切れる設定にする
説明不要ですね🎮
1番取り組まれている保護者の方が多いです。
③時間の感覚を掴めるゲームをする
時計を見ずに自分の感覚で1分数えてみる等、親子で楽しく取り組むことが出来ます。
訓練のようにせず、あくまで楽しくゲーム感覚でしてみましょう☺️
ADHDの特性を持つ子どもには
①予告をする(できれば2回以上)
ゲームの時間が30分というご家庭の場合、2回以上予告するとお子さんがしつこいと感じる場合があるので1回で大丈夫ですが、1時間以上の場合は「あと◯分だよ。終わったら返しにきてね」と2回は声をかけてください。
ゲームに没頭して時間を忘れてしまうことが多く、また、急に中断されることも苦手なお子さんが多いからです。
②短く簡潔に声かけする
何かに熱中している時に沢山話しかけられてもなかなか入りにくいです。
「終わりだよ」「続きは明日ね」「次はお母さんのお手伝いして」等、短く簡潔に話しましょう。
③終えられたら褒める
これは誰しもに当てはまりますが、時間通りに終えることが出来たらよく終えられたねと声をかけましょう。
褒められることが嬉しいお子さんは、段々と習慣化していきますよ。
ゲームやSNSに熱中することは悪いことではありません。
恐らく保護者の方が最も心配なのは、
ゲームが自分と子どもの距離を遠ざけているように感じること
子どもがゲームにコントロールされているように見えること
ではないかと思います。
言うことを聞かなくなってしまったと
管理や叱責をするよりも
本人の特性に合わせた声がけや日々のコミュニケーションの見直しをする方が
お互い心地よくいられます。
試してみてくださいね🌷
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