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【子育ての葛藤】無自覚に自分の欲を子供で満たそうとしていたのかもしれない

自分の欲を子供で埋める親になんて絶対なりたくない!と思っていたけれども、自分がそれをやっていたのかもしれない、という思いに気づかされた出来事があります。

私が欲しかった要素を子供が持っていることでついつい欲が出てしまっていた、そんな経験です。

子供への愛情からくる行動でもありましたが、自己価値を子供に埋めてもらおうとしていたのかもしれません。
「はぁ~」とため息をつきたくなる残念な自分に出くわしました。しかしそのことに気付けたことで自分の子育てが不思議と楽になりました。


中学受験の世界に足を踏み入れた

地方出身の私は、中学受験なんて別世界の話だったので、中学受験をしなくても行きつく先は一緒のように思い、本人が希望すれば受験をしたらいいし、興味がなければ公立に行けばいいと思っていました。

子供が小3のある日、「学校がつまらない」と言い始めました。せっかく勉強を楽しいと思っていたのにつまらないと感じては勿体ないと思い、某スクールに試しに行かせてみると、目を輝かせて「楽しい!」という言葉が。

この姿を見て、公立に行くよりも子供に合った中学に行けたらもっと楽しめるのではないかと思い始め、中学受験の選択肢を子供に伝えると「やりたい」ということで中学受験に向けて動き出すことにしました。

子供は本当によくやっており、負けず嫌いが功を奏して、模試で思うような結果が出なければ次で巻き返すための努力をしていました。正直、こんなに力を入れて3年間もやり続けることに心配にもなっていましたが、こんなに頑張れる子供を誇りにも感じていました。

しかし小5の夏前に突然「塾を辞める」と、そして「中学受験も辞める」と言い始たのです。本人に迷いはあり、受験した気持ちと辞めたい気持ちと両方あるような状態。そこから何度も話し合ったのですが、本人の意思は固くなり辞めることになりました。

私の幼少期の体験と重ね合わせて、ここで辞めて挑戦しなかった自分に劣等感を抱くことが何よりも心配でした。それに加えて、せっかくいいところまで来ているのに、私が幼少期にほしかった結果をこの子なら手にできそうなのに、辞めるのは「勿体ない」という気持ちでした。

中学受験を辞めて1年が経ち、自分の欲に気づいていった

中学受験を辞めると決断して1年がたちました。
昨年の夏休みは、夏期講習でぎっしりスケジュールが埋まる予定だったところ、塾を急遽辞めて予定がガラ空き。
受験を辞めたことへの葛藤と暇時間を持て余し、「晴れ晴れ」とは言い難い夏休みでした。

しかし、今年の夏休みは思い切り楽しんでいます。
朝から友達とラジオ体操に出かけ、プールに行ったり、習い事の夏合宿では目を輝かせて楽しんでいたり。毎日玄関掃除を率先してやってくれたり(これはいつまで続くかな(笑))、人生を楽しんでいる様子が伝ってきます。

中学受験を辞めることは子供にとって葛藤の中の決断だったと思うのですが、それも含めていい学びになったと感じます。

この1年間、受験とは違う体験をいろいろしてきた我が子。この出来事がいい学びになったことを私も子供も感じています。本人にとっては痛みを伴った体験ではあったと思うのですが、それも含めて人生における大切な体験をしました。

そんな感覚を得てきた1年間。そして私の中にあった欲も自覚していきました。私がほしかった結果をこの子なら叶えられるかもしれない、という欲が出てきたのは事実としてあります。

親が手にできなったものを子供に投影する親にだけはなりたくない!と思っていたのですが、無意識にやっていた自分がいたように思います。

それが頭をよぎった時、否定したい気持で最初は気づかないふりをしていました。しかし欲を子供に満たしてもらおうとしていた自分はいました。本当に恥ずかしい気持ちと自分への嫌悪感しかありませんでした。

しかし、それだけ、人生に誇りを持ちたい、自己価値を承認したい、自己信頼を持ちたいという願いの表れでもあるのだと思います。

それを子供にしてもらうのではなく、自分でやらないと真の自己価値の承認にはならないし、何よりも子供にとってはいい迷惑です。

そして、そこに嫌悪感があるというのは、子供は子供の人生を選び、豊かにしてほしいという願いもあるということ。

我が子の人生が豊かになることを誰よりも願っているので、子供の人生が豊かになりそうな選択肢は提示します。しかし選択は本人がすればいい。その選択に私が執着するのは違うと感じています。

こんな自分に直面して本当に認めるのに時間がかかりましたが、こんな自分を受け入れたら楽になり、執着を手放せている自分がいるように感じます。子育てが楽になり、親子関係も良くなったと感じます。

自分の残念さに直面したけど楽になった。その要因は・・・

この中学受験の一件から欲を子供で満たそうとした自分に自覚的になり、不思議と子育てがとても楽になったんです。楽になれた要因は二つあると思っています。

その一つに戒めや恨みが解けたことがあるように思います。
私自身の体験から、「親の欲望を子供で埋めるなんて絶対にしたくない」と戒めのように思っていたのですが、自分もやってしまうんだな、と思うとやりたくてやっているわけではないことを理解できました。

子供に何かを背負わせることや子供に自分の不足分を埋めてもらうとか、そんなことしたくてしているのではないんですよね。自分の過去の経験がそれを発動させてしまっている。しかも無自覚に。

だからと言って子供で自分の欲を満たしてもらうのは違いますが、子供の幸せを願いながら、自分の欲と混同してしまうことがあることが理解できて、「こうあるべき」という戒めが一つ手放せた軽やかさがあります。「やっちゃうことあるんだね」と思える感覚。

そして、もう一つは自分が陥っていた無自覚の思考に気づいて我が子の選択に執着しなくなったことです。

子供には自分の人生を豊かに生きてほしい、不要に生きにくさなんて抱えないでほしいとは思っていますが、息子の体験全てが学びになることを中学受験を辞めたことで思えるようになりました。この先も苦しいこともあると思うけれども、それも息子にとって必要な体験だろうなと思うし、そこから学びまた立ち上がるだろうとも思っています。

そして、私自身が自分で誇れるように人生を歩みたい。という思いが強くあります。それを息子に投影することは不健全であり効果的ではありません。

自分で誇れる人生を創っていくしかない。だれかに叶えてもらってもらうのではなく自分で叶える。

子供の選択に執着しないとはいえ、YouTubeや漫画の見過ぎなどにイライラと不安になることもあるし、そこから怒りをぶつけてしまうこともありますが、子供は子供で楽しく、試行錯誤しながら人生を歩いている。その姿が何よりも大切であり、学びになると信じ、今は関わっています。

人は、体験し、感じて、考え、学ぶ、を繰り返して幸福度が上がっていくのだろうと思います。

ほとんどの人が幼少期に痛みを伴う経験していると思いますが、その経験があったからこそ、考え、学び、幸せになっていけるのだと思います

それに気づかせてもらい、自分の人生に集中しようと思った2023年の夏でした。

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